まさかの商業ファンタジー、楽しみながら貨幣経済や商取引が学べてしまう恐るべき(?)ラノベ!
中世ヨーロッパ風の世界観というと様々な作品がありますが、本作はメインとなる要素がかなり異色。主人公は25歳の行商人ロレンス、武器とするのは商人としての知恵や経験、発想力や交渉術とバトル要素はまるで無し、剣も魔法も使いません。
商人なので勝負事は商売関連なのですが、これがまたどういう訳か物凄く熱い!
騙し騙され裏を読んで裏をかく……全霊を掛けた商売の駆け引きはバトルにも負けない緊張感があるんですねー。
ひょんなことから狼っ娘ホロと旅することになるロレンスですが、この狼っ娘が侮れない。
少女の姿ながら数百年を生きる賢狼で知恵も機転も凄まじく行く先々でロレンスはもちろん歴戦の商人達も唸らせます。しかし普段は飄々としつつ時折弱さや儚さを見せることもあり……二人の行く末にも注目です!
緻密なストーリー構成で推理モノや裁判モノに通じるハラハラ感とカタルシスがあり、それでいて文体はとても読みやすい本作。ラノベを敬遠する人にもぜひ読んでもらいたい一作です!
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Posted by ブクログ 2019年06月18日
ホロのために、ホロと別れて行動をするか否かの分岐点。
懐かしい人も一部出てきたりしてよかった。
最終的には相手からの言質が取れたというのは商人としても一安心できたのでは。
教会を治めていた少女エルサさんの涙は美しかったです。
あの前後の文章は何度も読んでしまった。
コルが同行者から外れ、いよいよ...続きを読む物語は最終局面に近づく。
ラストのオチに笑いました。
Posted by ブクログ 2014年11月11日
狼と香辛料14巻目。
物語も終盤、ヨイツまでの地図を手に入れたロレンス一行だったが、次の取引ではホロと別れなければならない。
地図は手に入れた。ヨイツまでの道案内という契約は達成している。
ここで別れることもできるが、それはしたくない。
葛藤するロレンス、まずなぜ自分が葛藤しているのか。それ...続きを読むはもちろん...
あまり物語は進まなかった14巻だけど、ロレンスにとっては重要な分岐点だったのではないかという巻でした。
そして長いこと一緒に旅を続けていたコルが離脱。
旅は出会い別れるもの。それは人生も同じなのだ。
Posted by ブクログ 2013年11月16日
獣と魚の尻尾亭の看板娘、良いキャラだと思う。
前回のレノス毛皮騒動のときもロレンスといい掛け合いをしていた。
物語的には大きな冒険もなく、北への玄関口ではるレノスでフランからの北の地図を受け取るまでの滞在期間中の話。
その間にテレオのエレサとも再会するのだけれど、、4巻くらいだったっけ?もう内容を...続きを読む忘れてしまっている。。
最後のロレンスがホロに迫ったところは、突然でホロでなくても驚いた。
最終章に向けての急接近?
そして、コルの別れ。
コルはロレンスが子供地味た行動を取らないための枷でもあったかとおもったけど、レノスでお別れ。
次巻から久々のふたり旅。
Posted by ブクログ 2012年09月15日
いよいよヨイツまでの地図を手に入れたロレンスだけど、ホロのあっさりさはちょっとかわいそうw
最後の場面ではロレンスがヘタレすぎてすごく笑えた。
主人公達にとっての旅の終わり=読者にとっての物語の終わりなので読んでてこちらも旅の終わりに立ち会ってる気分になってくる。
Posted by ブクログ 2012年01月14日
行商人はあっさりと別れるのが習慣
というのが好きだった。
商人らしく割り切った感情で良いし、確かに嫌な思いを
長々していることはない。
自分にだけ本音を見せるホロが可愛いと思う気持ちもわかるし
ちょっとは進展したふたりの関係には、ようやくか、と苦笑いしつつ
微笑ましくはあった。
エルサの再登場は...続きを読む思いがけず良かったが
コルとの別れが近づいているのかと思うと少し寂しい。
今回もゲストキャラが中々魅力的な人たちで面白かったと思う。
Posted by ブクログ 2011年07月18日
まったく冷や冷やするぜ!!
もう佳境なんですかね。
ヨイツも実体化してきましたし、終わりが見えてきました
今回もロレンスは終盤に「あ」って言いましたね
なんか定番ちゃいますかこれ?
むしろ醍醐味なんですか?このすれ違い
目に見える進展があったように思う今回は
エルサが大きく影響したおかげでしょう
...続きを読む
次巻も楽しみです