【感想・ネタバレ】狼と香辛料XIII Side Colors IIIのレビュー

あらすじ

リュビンハイゲンでの金密輸騒動のあと、羊飼いをやめたノーラはエネクとともに旅に出ていた。服の仕立て職人になる夢を叶えるため、人手を必要とする町に向かっていたのだ。その道中、ノーラは何者かに襲われる教会の司教を助けることになる。司教が向かう先もまた、ノーラと同じく「疫病で人口が減ってしまった町」で──!? ファン必読の、ノーラの後日談を描く書き下ろし中編「羊飼いと黒い騎士」を収録。 さらに、「電撃文庫MAGAZINE」、「電撃「マ)王」付録冊子に掲載されたホロとロレンスの短編3編も収録した、豪華4本立ての短編集第3弾!

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まさかの商業ファンタジー、楽しみながら貨幣経済や商取引が学べてしまう恐るべき(?)ラノベ!
中世ヨーロッパ風の世界観というと様々な作品がありますが、本作はメインとなる要素がかなり異色。主人公は25歳の行商人ロレンス、武器とするのは商人としての知恵や経験、発想力や交渉術とバトル要素はまるで無し、剣も魔法も使いません。
商人なので勝負事は商売関連なのですが、これがまたどういう訳か物凄く熱い!
騙し騙され裏を読んで裏をかく……全霊を掛けた商売の駆け引きはバトルにも負けない緊張感があるんですねー。
ひょんなことから狼っ娘ホロと旅することになるロレンスですが、この狼っ娘が侮れない。
少女の姿ながら数百年を生きる賢狼で知恵も機転も凄まじく行く先々でロレンスはもちろん歴戦の商人達も唸らせます。しかし普段は飄々としつつ時折弱さや儚さを見せることもあり……二人の行く末にも注目です!
緻密なストーリー構成で推理モノや裁判モノに通じるハラハラ感とカタルシスがあり、それでいて文体はとても読みやすい本作。ラノベを敬遠する人にもぜひ読んでもらいたい一作です!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

「心外である。」
短編集なりに面白かった。
4編中、2編の一人称ということが珍しかった。
ホロの一人称というのは、心が何が見えないことこそがホロなのではないか?と思ったりしているのが、ホロ一人称だと、ロレンスの心が逆に読めなくなり、それはそれで読んでいて面白かった。
最後のノーラの番外編は面白かった。まさ、犬のエネクの一人称で話が進むとは、自分のことを「我輩」や「騎士」と呼ぶ古風さには意外さと愛嬌があった。

一人称とか普段と違う書き方とすると、作者にとっても気分転換になったりするのだろうか?

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2013年10月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

短篇集の第3段。
結局桃のはちみつ漬けは食べられたのか気になるー。
そしてノーラが職人ではなくああなるとは、、、全く予想外。

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2012年10月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

本編の続きを期待していたが、今巻も短編集。
ホロ視点と、ノーラの短編が入っていたのは
目新しく面白かった。

が、ノーラの短編はその後のノーラが描かれており
彼女の夢が叶ったわけでもなく、飽くまでその後。
しかも、視点がエネクなのである。
あとがきにもあったが、確かにノーラ視点ではつまらなかったかもしれないが
ちょっとずるい様な気もした。

しかし、エネクの行動をノーラが勘違いして
心外だ、とエネクが思っているのは可愛かった。

人と動物に限らず、大人と子供といった間柄で
上であると思っている側が相手を必要以上に幼く見て
勝手に勘違いしてしまうようなことは
実際よくあるのだろうなと思った。

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2012年01月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

短編集。
甘々なロレンスとホロの話3編と、元羊飼いノーラが、新しい街に行って次なる一歩を踏み出す話。

短編集での2人の話は物語の進行に応じてどんどん甘くなってくるイメージが。

[狼と桃のはちみつ漬け]
遂に出会ってしまった高級桃のはちみつ漬けを購入するために奮闘する話。
「二人で」やりたいとか、もう結婚してしまえ。

[狼と夕暮れ色の贈り物]
男避けに、狼避けの貨幣を首から下げさせる話。
態度が堂々としてきた感じが。

[狼と銀色のため息]
質の悪い狐の毛皮を示す値札を、そうとは知らず自慢のしっぽにつけてご満悦のホロが可愛い。

[羊飼いと黒い騎士]
羊飼いをやめたノーラが、服飾関係の職につこうと、疫病で人の減った村に来たら、ゴタゴタに巻き込まれて、教会の司祭につく話。
疫病で人が沢山死んだ→就きたい職に就くことが可能だ。と安易に考えてしまい、それはある意味正解なのかもしれないけれど、被害を受けた方としては生きるのに精一杯で軽い気持ちで来られても辛いわけで。
中々人生思い通りに行かないものだと思うけれど、無難な着地をしてくれたようで何より。

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2019年06月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

久々に狼と香辛料の続き読んだ。13巻目。

「狼と桃のはちみつ漬け」「狼と夕暮れ色の贈り物」「狼と銀色のため息」「羊飼いと黒い騎士」の短編4話です。

最初の3話は相変わらずホロとロレンスのいちゃいちゃが堪能できます。爆発しろ。

そして4話は久しぶりの羊飼いノーラと、それを牧羊犬エネクから見た視点のおなはし。

主を殺され命からがら逃げてきたエネクに寄り添ったのがノーラだった。その日からノーラが新しい主になった。

リュビンハイゲンの一件が終わり、羊飼いから服の仕立て職人を目指そうと、疫病が流行り人口が減ってしまい立て直し中の街クスコフを目指す。

その道中、廃屋で休んでいるところを山賊に襲われている一団をノーラとエネクが助ける。

その一団は、クスコフの教会の新たな司祭たちだった。


ノーラのその後やいかに。

そんなわけで次が14巻。そろそろホロとロレンスの旅も終りが見えてくるころだ。

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2014年10月26日

Posted by ブクログ

ネタバレ

内容的にローラの中篇自体は悪くないし、他の短編も悪くないと思う。ただこの狼と香辛料の悪いところである、(初期の巻には少なかったと思われる)起承転結の起承が物語の大半を占め、転結がないのが露呈されている印象を受ける。確かに今回の中篇では、なしのほうが色々想像できて良いかもしれないが、、個人的にあまり好い印象を持てない。

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2011年02月18日

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