あらすじ
アメリカ大統領は日本の豊富な金(小判)を我が物にするため、鎖国をかい潜って大量の鉄砲を売りつけようと画策。薩摩に提督を派遣した。一方、卯之吉は将軍に見込まれ、日々御城へ。老中の献策も突き返せるかなりの要職に就いたのだが、本人は全く変化なく、喜々として貴重な本を読み漁っている。時にアメリカ船が難破し、提督の娘を乗せた救命用の舟が常陸国に漂着。異国の奇怪な舟が現れたと江戸まで大騒ぎに。御役を離れられない卯之吉の頼みで荒海一家が現地に向かう。大人気シリーズ第30巻!
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Posted by ブクログ
年末のスペシャルドラマに比べて深くてとても面白い。
このシリーズは物語がハチャメチャな割に時代考証やうんちくがしっかりしていてとても素晴らしい。
大河の鬼平が吉原で紙花を配ってたけど、卯之吉と被ってて笑います。
歌舞伎座の舞台も観たいな。
2025-003
Posted by ブクログ
シリーズ第30弾。
日本の金(小判)を狙って、大量の鉄砲を売りつけようと画策するアメリカと、その鉄砲を購入し、徳川家を倒そうと目論む薩摩・島津家。
両者が不穏な動きをする中、江戸城では卯之吉が将軍に見込まれて、「御側御用取次役」という重職に就くことになり・・。
ここ数巻は専らTVドラマの原作として刊行されている当シリーズ。
本書も次巻の『大統領の密書 』とセットで、ドラマ用ノベライズストーリーのようです。
シリーズ初期の頃は、卯之吉が何もしなくても、周りの人々が勝手に勘違いして色々動き回った挙句に、いつの間にか事件が解決・・といったパターンでしたが、ここ最近では(特にドラマが絡んできてから)“卯之吉、普通に有能なんだが・・”という感じで、医学をはじめ算術や外国語もできちゃう卯之吉の“実は切れ者(?)”なポテンシャルが露呈してきて、ちゃんと活躍している印象です。
(相変わらず、周りの勘違いはありますけどね)
で、今回もそんな卯之さんが、悪事のとばっちりに巻き込まれてピンチに陥った源之丞を、(何気に身についている)博識を活かした名推理で救済すると同時に、悪徳商人の悪だくみを阻止しておりました。
ただ、本人的には“有能”の自覚はまったくなくて、毎度のごとくヘラヘラと気ままに行動しているだけなんですけどね・・。
ということで、今回も卯之吉の“自覚なき活躍”を楽しませていただきました。
前述したように、今回のストーリーは本巻が前編で次巻が後編という構成のようですので、常陸国に漂着したアメリカの救命艇はどうなったのか・・?等々、その後(後編)の展開が気になるところです~。
Posted by ブクログ
大富豪同心シリーズ、30作目。
今作から前後編で新展開か?またドラマ原作のようで、ドラマは未視聴ですが、楽しみに読みたい。
今作はテーマがテーマだけに、卯之吉の蘭学好きが功を奏しそうな気配があって面白くなりそう。後編も楽しみです。