あらすじ
芝永井町で鳩尾を一突きされた骸が見つかった。手口からヤクザ者の仕業と断定されたものの身元が割れず苛立つ南町奉行所の面々。しかし吉原命の放蕩同心、八巻卯之吉は持ち前の好奇心と洞察力で骸の正体を見破る。さらに、下手人と思しき渡世人が何者かに殺されたことも発覚。二つの事件を結ぶのは天下の台所、大坂と睨んだ卯之吉は勇躍、船で上方入りし、新町遊郭へと乗り込む。累計五十八万部突破の大人気シリーズ。
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Posted by ブクログ
今作のテーマは“新綿番船”…毎年秋に収穫された新綿を大坂から江戸に積送した船のスピードレース!
鋭い洞察力で殺された男の正体を見抜き、なんと大坂まで乗り込むことに!“好奇心が服を着て歩いてる”卯之吉の面目躍如である!
Posted by ブクログ
前作の評判がきっと悪かったのだわ、
作者頑張りました、これは面白かったです。
卯之吉の純粋な好奇心と、それをとことん探究して行く性格が花開いて世を助けるという具合。
大変結構。
またまた……
世の中に、悪人(盗人)の種は、尽きまじ……まぁ、次から次へと、金と権勢欲の亡者ばかり。八巻同心の武勇伝が、また、追加されてしまったのだが、卯之吉の博識に助けられたのだから、まるで、的外れでも、無いかも……
Posted by ブクログ
シリーズ20作目は、とうとう大坂にまで足を延ばす卯之吉。どこに行ってもダメなところはダメだけど、凄いところは凄い。今回は荒れ狂う太平洋で船を操る(指示する)って、なさそうで卯之吉ならありそうで笑える
Posted by ブクログ
大富豪同心シリーズ、20作目。
今回の卯之吉は、事件の関係者が上方に関係する人間ばかりであったことから大坂へ。事件の謎解きもさることながら、蘭学知識が豊富な卯之吉が嵐の中で大型船を見事に操る様が読み応え有りなのです。他のメンバーの活躍は少なかったけど、卯之吉への周りの勘違いぶりはいつにも増していて、今作も安定な面白さでした。