あらすじ
旭達一年生にとって初の公式戦である新人戦がやってきた。自分も団体戦に出られると知った旭が稽古に励む中、団体戦を巡って意見が対立する。
卑怯でもチームのために引き分けを狙うという部長の野上とそれを否定する将子。どちらが正しいのか、答えの出せない旭は将子に居残り稽古を申し出る!
旭の熱き剣が将子に向き合わせた悔恨の過去とは!?
勝つ、負ける、引き分ける――旭が出した答えとは!?
大好評、なぎなた青春スポ根漫画、単行本第5弾!
運動部の中でもかなりマイナーな競技である「薙刀」に挑む女子高生たちの物語。
主人公の旭は何の取り柄もない高校1年生。競技人口の少ない薙刀なら、未経験者でも活躍するチャンスがある!という先輩の口車に乗せられ入部するも、根っからの鈍臭さのせいであっという間に置いてきぼりに。それでも誰より努力して、少しずつ自分の特技を見つけてゆく…!
と、非常に王道のストーリー展開のようですが、本作の真の見どころは、主人公を含め登場人物のほとんどが「性格にやや難あり」なところ。ひとクセありすぎるチームメイトやライバル達に苦労している内気な旭ですら、実は超が付くほどの野心家。隙あらば皆より抜きんでて活躍してやろうと、常にチャンスをうかがっています。
先輩・後輩・指導者と、立場に関係なく口汚い罵りあいが展開されるのに、不思議と芯の部分では仲間同士で支え合っている。仲がいいのか悪いのか。女同士とは、それが一見わからないくらいの関係が面白いのかもしれません。
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将子ちゃんの思い
薙刀団体戦の面白さと怖さが良くわかりました。この時の将子ちゃんと旭の関係が後々に効いてくるのだなと、何度読んでも深い巻です。