あらすじ
モンゴル軍がオトラルを攻囲して半年以上が過ぎた。モンゴル軍の兵站に乱れはみられず、オトラルを守るイナルチュクの予想を超えた事態が生じる。スブタイとジェベはブハラを押さえ、サマルカンドを牽制していた。アラーウッディーンは、皇子ジャラールッディーンの副官テムル・メリクにある任務を与え、トルケン太后は三百騎を率いる女隊長・華蓮にチンギスの首を奪るよう命ずる。マルガーシが所属する皇子軍、テルゲノが率いる遊軍、華蓮の軍のそれぞれが、チンギスの命を狙っていた――。ついにチンギス本隊とホラズム軍があいまみえる、好評第15巻。
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Posted by ブクログ
チンギス紀15 子午を読んだ。
14に続いてホラズム国との戦が描かれている。草原での騎馬戦に比べ膠着状態にあり、その分両者の策略が行き来した読み応えのある1冊だった。
・14からホラズム攻略の入口だったオトラルをついに堕とした。まさか地下に道を掘ってオトラル城内に湧いてくるとは思わなかった。工作部隊であるナルスの大手柄。一方、相手大将のイナルチュクは直前で気配を感じ、大打撃を回避している。イナルチュクはやはり只者では無い。
・ホラズムの都サマルカンドも簡単に攻略し、舞台は太后トルケンがいるウルゲンチへ。
・しかしウルゲンチ攻略も案外早い結末を迎えた。チンギスの長男ジョチが将軍として成熟期に入っていると感じる。二男チャガタイとの不仲を利用し、陽動を企てた所は痺れた。
・場外に避難していた民が実は軍にすり変わっており、トルケンもなかなかの曲者。
・サマルカンドの時もそうだったが、ホラズム軍は案外早くウルゲンチを手放した。彼らが都市を簡単に手放す事には、なにか理由があるのだろうか。自国内での戦なので、都市がなくても遭遇戦でモンゴルをすり減らせると考えているのか。いずれにせよ、戦は終盤を迎えつつあると感じる。
・ジャムカの息子マルガーシは、チンギスと一戦交わり大敗した。彼には明るい変化の兆しが見えており、マルガーシがさらに強敵になる予感がした。