あらすじ
ついに六条教授の最後の計画が始動する! 銭天堂に研究所を破壊された六条は、そのときの怪我から回復し、紅子への復讐を練り上げた……。
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Posted by ブクログ
六条教授のたくらみが続いている……という巻だけど、大きな動きはない。
『ライバルバルーン』
保育士の女性が隣のクラスに負けたくなくて、『ライバルバルーン』を買う話。
この話に限らずだけど、子供を『自分の都合のいいように動いてくれる存在』にするのやめてほしいなと思う。まして、この話の主人公は『保育士』だというのに、子供との接し方もしらない。教室に数人、難しい子がいるならわかるけど、クラス全員が先生の話を聞かないなら、保育士資格では子供との接し方を一切教えない無能の国ということになるんだけど。もしくはこの園がブラック労働を強いる場所なのか。
物語の設定上こうなってるのだとしても、これが児童書なのかと暗澹たる気持ちになる。
『相談だんご』
周囲の人たちから相談してほしい女の子が、『相談だんご』を買う話。
これも、気持ち悪い物語だなと思ってしまった。相談してほしいと思うのも気持ち悪いし、人に構ってほしがっている女の子を『重い』『怖い』存在として書いてるの。どうなのかな。病院や校内でのカウンセリングを勧めたり、大人の力を頼るという方法があるはずなのに、そういうの一切出てこない。……。スクールカウンセリングみたいなのは広まってないのかな。海外ドラマだとそういうの時々出てきて、便利だなと思える。
『ゴーストロベリー』
住んでいるアパートでおかしなことが続く男性が『ゴーストロベリー』を買って、幽霊が見えるようになる話。
ホラー話かなと思ったら、最後に類似商品を買った人とタッグを組むという話だった。商品の組み合わせ次第では良い相棒が出来上がる。ほっこりした。
けれど、一点だけ。令和の硬貨(この話の場合は令和元年の十円玉)は出回ってないらしい。コレクション用しか製造されてない。市場に出回っていたらレアなの。コレクターに売れば十円以上の価値になる。
そんな現実と物語を混ぜちゃダメだって? いや。でも、まさに「幸運のお客様ぁぁ」って言いたくなったのよねと、書きたいためにここに書いてみた。
『ドラマチックどら焼き』
銭天堂のまねき猫を助けた男の子が『ドラマチックどら焼き』をお礼に貰うお話。
ドラマチックなことというよりも、良いことの次は悪いことが続いて疲れてしまい、最終的に『平凡ボンボン』でドラマチックどら焼きの効果を消す。
読んでいて楽しかった。くるくる場面が変わるのは楽しい。効果を消さなかったら次は何が起こっていたのかなとも思う。
最後は「つぐみ」が完成したというシーンで終わっていた。
もう突っ込むのもやめたけど、紅子さんの「若々しさ」最後までこれなのかと思いながら読むことにする。アニメだと気にならなくても、文章だと頭に残るので気になる。
Posted by ブクログ
銭天堂への復讐をあきらめない六条教授が再登場。
しかし実際,銭天堂の駄菓子は邪悪に思える。副作用が苛烈なのだ。説明書をちゃんと読まないから自業自得で済むレベルではない。本作に登場する駄菓子は特にその傾向が強いように思う。中には説明書があるんだかないんだか,紅子の口頭での注意だけだったり,それも中途半端だったり。意図的に罠に嵌めようとしているとしか思えない。邪悪である。だとすると六条教授も一概に邪悪とは言い切れない気がしてきた。子供向けの本でもあると思うので,この設定はなかなか微妙である。
「ライバルバルーン」
「あまえん棒」
「相談だんご」
「六条教授の計画」
「ゴーストストロベリー」
「ごめんラーメン」
「ドラマチックどら焼き」