あらすじ
石山本願寺、浅井、朝倉による包囲網の中で森可成を失った信長は、帝の御前での料理勝負による和睦提案で苦境を乗り切る。だが、平穏もつかの間、新たなる包囲網が出来つつあった。その鍵を握るのは武田信玄!
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グルメ in 戦国時代!
現代の西洋料理シェフがタイムスリップ、激動の時代を駆け抜けます!
様々な英傑が群雄割拠する世界に放り出され、あまつさえ「あの」織田信長の料理番に。「危なそうだなぁ」とか「無理難題ありそうだなぁ」といったイメージが湧くかもしれませんが……はい、その通りでございます。
しかしそんな環境だからこそ面白い! 調味料や食材が限られている中、創意工夫して料理を完成させていくのは見ていて感心したり驚かされたりお腹が減ったり。(オレンジがないならミカンを使えばいいじゃない)
主人公と周囲の人々との人間模様も魅力ですね。何せ時は戦国時代、現代とはギャップのある考え方や苛烈な生き様、水面下の駆け引きなどシリアスな展開にもグイグイ引き込まれます!(ふぅ、それにしても信長格好良い……)
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Posted by ブクログ
久々に読んだ『信長のシェフ』(梶川卓郎)。
出てくる料理が美味しそうでヨダレが出そうになるのは毎回の事ですが、
比叡山焼き討ちの裏を知って信長に対する見方が完全な【冷酷・残虐非道】からちょっと変わりました。
女子供も容赦なしの第六天魔王と呼ばれた彼だけど、
本書によればいくつかの文献には、《女子供が殺されたかもしれない人骨の跡が見られなかった》《寺で修行を行っているはずの僧侶たちはそこにはおらず、過ごしやすい場所に移って贅沢をしていたため、ほとんど空だった》と記されていたらしく、
「焼き討ちは『俺の道を塞ぐものは容赦しない』というパフォーマンスのみだった」との事。
昔に起こった事は憶測の域を出ないと思うし、本書もまた真実ではない可能性もあるんだろうけど、
「本書のような信長であったらいいなぁ」っていう気持ちはあるなぁ。
一人一人違う事を言うのであれば、
「こうあってほしいな」と思える事を自分自身が持てて、かつ信じる事ができたら、
サイコーやと思うわね。