あらすじ
大人気、陰陽師シリーズ第6弾は、粒ぞろい5篇。橘実之の娘、露子姫はことのほか虫が好き。男の童が見つけてきた、真っ黒で赤い斑点がある珍しい虫を可愛がっていたところ、この虫が異様な成長を遂げて……「むしめづる姫」。安倍晴明の師匠、賀茂忠行の息子・保憲が厄介な頼みごとにやってきた……「首」。できものの中から蛇が……「怪蛇」。妙なる琵琶の音色に、姿の見えないものが寄ってきて……「呼ぶ声の」。宮中につぎつぎと妖(あやし)が……「飛仙」。
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和風ファンタジーの題材としてすっかりおなじみの陰陽師。そのブームの火付け役であり、9月に市川染五郎・市川海老蔵らによる歌舞伎座公演も決定したのがこの「陰陽師」シリーズです。
平安時代の天才陰陽師、安倍晴明。その親友で音楽の才能豊かな源博雅。この二人が鬼や生霊など様々なものの怪にまつわる怪異を解き明かしていくこの物語。映画のような派手なアクションはほとんどなく、彼らは問題の怪異の原因となった人の業を探り、ものの怪達を納得させることで怪異を見事に解決していきます。
この物語の大きな魅力は、主人公二人の掛け合いが格別に面白いこと!
厄介事を頼まれ困り果てた博雅が、二人で酒を酌み交わしながら晴明に解決を依頼するのですが、その軽妙なやり取りに、自分も仲のよい友人と庭を眺めながら、美味い肴片手にお酒を舐めたくなる事間違いなし!
美しくも怪しい平安時代の余韻から抜け出せなくなりそうな不思議な物語です。
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Posted by ブクログ
いやあ……博雅よ。お前、どんだけ晴明のこと好きなんだ。で、晴明もな/笑。
「博雅よ、そのような真っ直ぐな目で人を見るな」
「俺が見ると困るのか」
「困る」
わかってやれよ、博雅!!!!笑
Posted by ブクログ
今回は短編五つ。
芦屋道満、加茂保憲が登場。
加茂保憲さん大雑把そうな性格で嫌いじゃないです。
博雅はあれね、いい気分になるとすぐ晴明にお前と出会えてよかったとか告白するよね。
晴明照れてるのも可愛かった笑
コンビ最高ですね!
「むしめずる姫」が面白かったですが、これも映画でやってた?羽化したもの貰ってたけど、一般人あれ貰ってどうするんだろうと…。