【感想・ネタバレ】逆説の日本史1 古代黎明編/封印された「倭」の謎のレビュー

あらすじ

タブーに近かった空白の古代史の謎を大胆な推理で解明。日本史の常識を覆す全日本人必読の新・日本史!

日本人の「わ」の精神のルーツは?宮内庁が天皇陵の学術調査を拒み続けるのはなぜか? タブーに近かった空白の古代史の謎を大胆な推理で解明し、歴史学界の旧弊と教科書教育的な「日本史の常識」を覆す。

目次
●序論 日本の歴史学の三大欠陥
1.信長と安土
2.アカデミズムと丸山ワクチン
3.「素人」が大それたことをする理由
第1章 古代日本列島人編-日本はどうして「倭」と呼ばれたのか
第2章 大国主命論-「わ」の精神で解く出雲神話の“真実”
第3章 卑弥呼編-女王殺害と紀元二四八年の重大事件
第4章 神功皇后編-邪馬台国東遷説を裏付ける宇佐神宮の拝礼作法
第5章 天皇陵と朝鮮半島編-日本人のルーツと天皇家の起源
年表
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Posted by ブクログ

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 今回学んだ国譲り神話の中で、私がいちばん心を動かされたのは、大国主が国を譲るまでの経緯でした。表向きには「和やかな譲渡」のように語られますが、実際にはアマテラス側が武力を背景に大国主から国を奪い取ったということ。また、さらに興味深いのは、奪った相手をただ排除するのではなく、出雲大社を建てて「祀りあげる」ことで祟りを鎮めようとした点です。当時の人々は霊や祟りの存在を強く信じており、その恐れが政治的判断にまで影響を与えていたことが興味深いです。

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2025年07月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

日本史陰謀論の傑作。歴史は勝者の論理の創作物、だから深読みが必要。多面的な歴史の見方ができるようになる本。「歴史ってこんなに面白いんだ。」と思えるようになる一冊。

やはり日本史の知識を楽しく味わうには、こういった陰謀論的な見方が重要だよね。学生の時に初めて読んですっごく楽しかったし、歴史の見方が大きく変わった。

 いったん高校までの普通教育を終えた人はこれで勉強しなおすと、歴史を楽しめるようになるかもね。
 気になるところが多くて、読書メモがいっぱいいっぱいになってしまった。ということは良書の証なんだろう。



 邪馬台国の所在論争の考察は非常に面白い。しかし、難しいだろうな。予備知識のない人は目がテンかもしれないけれど、面白いんだよ。これを理解するにはQED(高田崇史著)を読まないと。
 天照と素戔嗚、卑弥呼と大國主の関係もおもしろい。

 

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2016年04月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

古代の日本の名が「わ」(「倭」:中国から付けられた名前、「和」:大和の「和」、他に「輪」「環」)と呼ばれる理由や大和朝廷の起源等、これまでの史料主義の史学とは全く異なる小説家としての独自の歴史観が非常にユニークで(だが説得力はある)面白い。ライフワークとして28冊書いているということなので全部読んでいきたい!
家内も大絶賛。

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2025年03月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

以前から古代史好きな方のレビューを読んで積読リストに入れてあったのだけど、この世界に踏み込む心構えがなかなかできなくて・・・
でも、シリーズ累計500万部突破!というのを聞いて踏ん切りがつきました。(ミーハーすいません)
全巻読むって決めなくてもいいよね?古代史好きなのでとりあえず一巻です。。

本の創世期について、著者が史料至上主義を排除し、新しい視点から見つめ直した新しい日本史です。

書かれていないということはその事実がない、という認識が今までの歴史解釈であったのに対し(史料過剰重視)、著者は
・当時の人々にとって「常識過ぎる」ことは文献にわざわざ記載しないことを認識する。
・当時の人々の根底に流れている「怨霊信仰」を重要視する。
・天文学や言語研究など異なる分野と史料をすり合わせながらの事実の精査。
という理屈で、歴史を分析しています。
こうした想像力、発想力を駆使した理論はとても説得力があり、面白かったです。

例えばこんなことが書かれてます☆
・「倭国」の倭の由来は、環でありそれが和になり、それは話し合いがすべての「話し合い至上主義」の世界。それが日本のルーツ。
・オオクニヌシは「国譲り」の際実際には殺害され、古代人はその怨霊を恐れ、祟りが起こらないよう出雲大社に祀った。
・卑弥呼は狗奴国との戦いに敗れたことで、敗戦責任を問われ殺害された。(卑弥呼が現人神である以上、敗戦は卑弥呼の霊力が衰えたからだと考えられていたから)
・卑弥呼はもとは日御子であり日巫女であり、つまり太陽神に仕える女性でアマテラスのモデル。
・現在「天皇陵」の学術調査を宮内庁が一切拒んでいるその理由は、天皇のルーツが朝鮮にあるかもしれないから。

などなど。
くわしくは書きませんがいちいち説得力のある理屈がちゃんとあるのです。
ちょっと強引な意見もありますが楽しめました。2巻も読まなきゃな。

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2016年08月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

古代歴史ミステリー。最近この時代の本を読むようになって、中学高校での授業がいかにつまらなかったかを実感している。
井沢氏の論法は回りくどい印象はあるが、卑弥呼=天照大神説と、古代天皇家=朝鮮人説は納得できるし、面白かった。「わ」=話し合い至上主義も納得。
もう少しロマンを感じられる書き方のほうが好きだなー。
日本への愛国心を今更ながら育てられる1冊だった。

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2025年08月31日

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