吉村萬壱のレビュー一覧

  • ハリガネムシ
    「人の痛みが分かるかどうか」というのは難しい問題であるが、倫理的には「そりゃぁ分かったほうがいいだろう」ということになるに違いない。本書の描写からは、まったくといっていいほど「人の痛み」とか「悲しみ」という感情が欠落している。主人公の心情吐露も、また作者の描き方も、非常に独善的で他者を寄せ付けないも...続きを読む
  • ハリガネムシ
    もう一言でいって不快で気持ち悪い。 金原ひとみのアッシュベイビーに通じるものが。 癖がありすぎて逆に凄い。
  • ハリガネムシ
    えげつない描写の数々は、私が今まで
    読んだ本の中で一番かもしれません。
    マイナスのパワーをひしひしと感じます。
  • ハリガネムシ
    前歯が取れ「もほもほ」と喋る風俗の女はかわいらしいんだけど、
    後半とっても痛い箇所は一度しか読めなかった。
  • クチュクチュバーン
    好き嫌いがはっきり分かれそうな作品。
    これでもかってくらいバイオレンスですが、ぶっとんでるんである意味爽やか。
    宇宙の何を信じればいいのかわからなくなる、素敵なおはなし。
  • クチュクチュバーン
     肯定的な意味で無茶苦茶だ。こればかりは流石に筆者の感性を疑った。表題作だけなら分かるが、同収録の2作も同じような世界で、確実に作者がどこかしらこういった世界に興味を持っていることが推測されて好感を持った。面白くはないが、なるほどと思った。
  • クチュクチュバーン
    コンプレックスなんか誰も彼もが持っていて、持っていないっていう完璧な人間がいたらあっては見たいけど、そんな人とは友達になんかなってみたいと思うこともないだろう。
    この本がはたしてコンプレックスを、顕在化した全く違った現実を描いているのかはしらないけれど、
    僕にはそう見えて仕方がなかった。
    そんな風に...続きを読む
  • ハリガネムシ
    これも賛否が分かれそうやなと思った。目を覆いたくなるような描写も確かにあるけども、それはそれでいいと思う。