松本裕のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
表紙の「業績評価が組織をダメにする根本原因を分析」という文句に惹かれて購入.
データを集め,分析し,カイゼン,というループは今では当たり前の行為なのだが,その行き過ぎに警鐘を鳴らす.
我が大学も,まさにそうで,学部別の就職率の順位をつけて予算配分したりする.ただそのリストをよく見てみると,みんな進学率が95%以上で,学部間に優位な差はない.本書で挙げられる典型的なダメ統計主義(統計執着,というらしい)である.
本書には,測定が有効に機能する例と,その5倍ぐらいの無益,いやむしろ有害な例が挙げられている.
多分に著者の主観(恨みつらみ?)が色濃いのであるが,行き過ぎた統計主義について,事例を豊富 -
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Posted by ブクログ
なんでもかんでも分析し管理したくなる。完璧を目指すうちに物足りなくなり、少しでも気になったポイントがあれば、あらゆるデータが欲しくなるし、あらゆる側面から管理したくなる。そうしているうちに、データと管理の沼に足を取られ、本質を見失っていく…
データ分析は繊細な作業なので、没頭してしまうと、いつの間にか大局的な視点がすっかり抜け落ちた状態でずんずん歩みを進めていってしまう。
だからこそ、本当に絶対に必要な大事なものは何かを考えることを、意識的に思い出すようにしなければならない。
また、とりわけパフォーマンス評価(管理はセーフだが、管理し始めるとほぼ間違いなく組織はそれを評価に繋げたくなってしま -
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Posted by ブクログ
アメリカと言えば経済超大国、アメリカンドリームの成功への切符のイメージがある。
しかし現在には後ろ暗い苛烈な人生が横たわっている。
本書はそのような現象に目を向けた本。
おそらく経済学の学術書として書かれたものだと思うが、帯に書かれているように「ありとあらゆる市民が読み、議論すべきものだ」だと思う。
これはアメリカで起きていることだが、資本主義を採用している国々でも起きるかもしれない。。
本書で議論される内容は以下だ。
年月を経ると普通、死亡率は低下し平均年齢は上がっていくものだが、大卒未満の白人に関しては死亡率が増えている。
それもアルコール中毒、薬物過剰摂取、自殺という本書で絶望 -
Posted by ブクログ
世界的に見ても死亡率が低下する中で、中年白人の死亡率が上がっている。
医療やその他の生活環境が改善されているはずなのに、何が起きているのか。
トランプ支持の基盤理解もできる。
アメリカの低学歴労働者を取り巻く問題の原因を検証しながら絞り込んでいく過程もとてもよい。
日本でも同じことにならないようにと思うが、すでに始まっているはず。
企業内で最低賃金と最高の役員報酬の倍率制限など(20倍以内とか)法整備で対応してほしい。
労働分配率がおかしいこと、社会の富を奪っている社会コストは医療費であること(医療サービスが高額料金を設定して、莫大な利益をあげたり、不当な薬で製薬会社が利益をあげていること -
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Posted by ブクログ
自分の浅はかな理解では、米国では、労働者階級の白人中高年の死亡率が高くなっている統計データを元に、白人の下流階級がいかに悲惨で、彼らが収入だけでなく自己評価も苛まれている状況を映し出す。
彼らは自殺率が高いだけでなく、薬物依存、アルコール中毒のような緩慢な死亡も多い。
つまり、自殺に至るまでの絶望感を麻薬やアルコールで紛らわしている状況らしい。
さらには、肉体労働に関係する人達が多いので、死亡に至らなくても、中高年になると心身的な痛みも感じているらしい。
トランプへの熱狂を生み出したのは彼らなわけだ。
今まで疑問に思っていたことは、日本人で米国留学したり、MBAを取得したり、TOEICの高得 -
Posted by ブクログ
ネタバレテクノロジーは貧困層の生活を豊かにする万能策なのだろうか?
これがこの本の大きな問いである。そして著者はこの問いに対して「No」と言い、結局のところ、テクノロジーを利用する人そのものをアップグレードすることが必要であると主張している。
この本の大きな意義は、テクノロジーの役割を再定義したことにある。著者は「増幅の法則」という理論を提唱しており、テクノロジーの本来の役割は「人の能力や意志を増幅することにある」としている。
この本から得られた「増幅の法則」という着想は、家父長社会におけるICTの役割や意味を研究する自身にとって非常に有益なものであった。男性が支配的なバングラデシュ社会において、 -
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Posted by ブクログ
【地上最悪の地】と呼ばれるコンゴ民主共和国の為に、
奔走する女性の物語。
自分の想像を超えた、世界がそこにはあった。
目の前で母親の足が切られて、それを食べるように
強制される子ども。「食べなければ殺す。」と銃を突付けられる。
それにも屈しない子どもが言った言葉「お母さんを食べるなんて出来ない、殺せ。」
そんな言葉を言わなければならない世界ってどんなんだろう。
分からない、でも分からないでは済ましたくない。
「こんな世界があるんだ、かわいそう。」
「僕たちは恵まれているんだ。」って終わらせたくない。
この本から学んだこと、
それは、【コンゴ民主共和国の危険性】、
そして、【コンゴ民主 -
Posted by ブクログ
アフリカ市場がどのような市場であるか、様々な起業家・経営者の話を書き綴っている本です。
☆5にしたのは自分がアフリカ経済について余り知らなかった為、私にとっては非常に有用だったからです。内容自体に関しては、知っている人からすれば大したことはないのかも知れません。実際は☆4.5程度の評価だったと思います。何度も読み返すものでもないですが、知識として確実に仕入れておく必要がある内容でしょう。
簡潔に纏めると。
アフリカ市場は世界10位の規模を持つ経済圏であり、現在急成長中、中国やインドの企業、欧米の企業も続々と参戦している。海外からの投資も順調に増え続け、人々の富は確実に増えている。電話線が -