菊地成孔のレビュー一覧
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書店で必ずあるのがNHKテキストのコーナー。そこに「筒井康隆」と大きく書かれた薄い本が山積みで置かれていた。なぜ筒井康隆の本がNHKテキストなのか?と混乱しながら本を手に取ってみたら、別冊NHK100分de名著のシリーズ関連図書とのこと。他にも、有名人の本がいくつも置かれていた。この本は、今年のお正月にNHKで放送された内容を基に纏められたもの。筒井康隆大好き人間4人とカズレーザーが出演していたとのこと。4人それぞれが自分のスタイルで筒井康隆作品を解説する。そう言えば、昨年もNHK-BSで筒井康隆の特集番組が組まれていた。一時期、「残像に口紅を」がSNSで話題になり、どの書店でも文庫本がこれも
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音楽家にして文筆家で、誕生日がトランプ元大統領やチェ・ゲバラ、山縣有朋、川端康成、大塚寧々と同じな菊地成孔さんの2017年4月〜2020年7月のウェブマガジン連載を単行本化したエッセイ集。
このご時世にタイトルだけ聞くと、社会派エッセイ期待するのだけど、内容はぶっ壊れたおじさんの雑文集(笑)
いいですよ。情報量多くて、でも頭使わなくてよくて、なんていうかフィジカルで。
菊地成孔さんは、僕が鼻垂れ坊主の時に、キラキラ輝いた大人だった人たち。少し上を見上げると眩しかったバブルのお兄さん。
怖いもの知らずで、かっこよかった。
そんな憧れを思い出した。
…とまあ、時に笑いを抑えられないところもあ -
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ネタバレバークリーメソッドとは、アメリカのバークリー音楽院で教えられている音楽理論。20世紀商業音楽の作曲、編曲に多大な影響を与えたと言われている。この本は、とにかく二人の講義内容、語り口が面白い。
『さて、商業音楽が発展する起爆剤っていうか、根本的なエネルギーは何か? それは今あるものに飽きるってことです。飽きなければ商業音楽は発展しません。えー、なぜソヴィエト映画はつまらないのか? 「飽きる」という市場原理をソヴィエト連邦が持たなかったからですね。誰も何も飽きない。という前提でソヴィエト連邦は国民に対する娯楽を国家が制作したわけですけれども、国民はそんなのにもう飽き飽きしながら、でも、「これは面 -
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ついにでました。東大講義の後編です。
前回は歴史、今回はキーワードということで
大きく四つのキーワードをもとに書かれています。
1. ブルース ゲスト:飯野友幸
バークリーメソッドだけではうまく説明できない内容と、ラングメソッドの前段階として。
2. ダンス ゲスト:野田努
世界のダンスと、音楽とダンスの関係。
3. 即興 ゲスト:大友良英
即興のいろいろなことから派生する菊地氏と大友氏の対談のような、インプロビゼーション イン ジャパン(?)な話。
4. カウンター/ポストバークリー ゲスト:濱瀬元彦
バークリーに対するリディアンクロマチックコンセプトの秘教性と、ラングメソッドの概要紹 -
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ネタバレ私がかなり筒井作品を読んできたとはいえ、学生時代の集中した読書がメインで、その後は一気にペースダウン。さらには、私の読み方といえばほとんどエンターテインメント軸なので、各人のどの評を読んでも感心してしまう。
本書全体の掲載記事にはとても丁寧な語彙の注釈・解説が全ページの下1/4の欄外に掲載されている。文学用語や作家名・作品名(私は極めて無知で助かる)だけでなく、常識ではないかと思うような昔の事件まで注釈になっている、と驚いたが、よく考えれば、私が年寄りだから知っていることが多いのだと気づいた。若い人は大阪万博や三島事件だって知らないのも無理はない。
1. 中条省平(フランス文学者)
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