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カリスマ音楽家衝撃のデビュー作が電子化!
21世紀のカリスマ音楽家=文筆家、菊地成孔の快進撃はここから始まった。うつろな美少女の微笑、リストカット縫合の痕、中年ストリッパーのあえぎ、喧嘩に負けた男の悲鳴、全裸での恋人とのダンス、元同級生との夜のドライヴ、ダンスフロアの戦争衝動…。妄想的な時代観察者による、音楽・料理・セックス・精神分析・暴力・戦争・映画・文学・ダンス・絶望そして希望の、華麗にして饒舌なアマルガム。単行本未収録作品「やっと体力が戻ったら、もう女の子の話や食べ物の話ばかり」「宝石求む」の2編を追加。
他のなにものも、私を癒すことはなかった。しかし、この本だけが私に力をくれたのだった。――よしもとばなな
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Posted by ブクログ
新宿歌舞伎町のコントめいた話やあっけらかんと性的雰囲気に身を任せるラジオを聴いて、
面白い人だなぁと思ったので、読んでみた。
読みながらDCPRGやスパンクハッピーの音楽も聞いたが……
音楽面で好き! といえるのは、「Vendome,la sick KAISEKI」くらい。
あの曲は歌詞も雰囲気も歌っている姿も、すべてが衝撃だった。
(チャイナドレスの瞳ちゃんとスケベな中年親父のセクシュアルなデュエット。)
さてこの本は、上機嫌と饒舌とビザールと悪趣味と趣味とグルメとファッションと人形のような女の子があふれた、優れたエッセイ集だ。
決して文章が練られているわけではない。
ともすれば講談調、ともすれば文意も伝わりづらい。
しかしこの人、貯め込んだ知識と語彙力がすごいので、読ませる。
なんでも楽しんでやろうという貪欲さが、いい塩梅に決まっているためだろう。
Posted by ブクログ
菊地成孔に惹かれる理由の一つは、彼のように真っ向から受容し格闘しつつ生きることができなかった自分自身の"あの時代”への郷愁と悔恨のせいだ。わけのわからない憂鬱と焦燥に覆い尽くされたアドレセンス。わずかな救いは遅れて生まれてきたことを嘆きつつ前時代への憧憬に浸ることで、ジャズ喫茶と映画館がシェルターだった。したがって菊地のダブ・セクステット=マイルスの60年代、DCPRG=70年代という符牒が21世紀の妄迷にジャスト・ミートしてしまったのだろう。欲求不満の地点への退行、固着だ。
80年代のマイルスは不思議な機械装置のようだった。その裏返しがウイントンで、どちらにも興味が持てず古いR&Bばかり聴いていた。新宿公演にも行く気すら起きなかった。
菊地という存在を知ったのは廃刊になった『エスカイヤ』という雑誌のラテン音楽特集号だった。『南米のエリザベス・テーラー』がリリースされた直後で、菊地とアート・リンゼイのミニCDが付録に付いていた。
自分なりには音楽遍歴に筋道はあるつもりでいるのだがなかなか身近な仲間にも理解されにくく音楽の宇宙の拡大に反比例してどんどん自閉が加速されてゆく。まるでペルソナとゼーレの関係のように。菊地は深い無意識の底から現れ出た元型なのかもしれない。
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