カズキヨネのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ある怪事件と共に消えた国家機密ファイル。唯一の手掛かりは、事件当時現場で目撃された一人の男子大学生・戻橋トウヤ。
内閣情報調査室に極秘裏に設置された、”普通ではありえない事件”を扱う「特務捜査」部門、通称CIRO-Sに配属された新人捜査官・珠子は、トウヤの協力を得て、予想もしないようなやり方で事件の核心に迫っていく。
事件の目撃者である男子大学生と共に、異能力を使う犯罪者に迫っていくサスペンス・ミステリ小説です。
正義感の強い新人捜査員と、どこか破滅主義的な男子大学生のバディもの。2人の関係は、大学生と捜査官と考えると立場が逆転しているようにも思えますが、振り回される珠子がかわいいです。罵 -
Posted by ブクログ
ネタバレ【目次】 プロローグ/ショーシャンクから来た男/彼等の願うこと/二人の間に愛はあるのか/抜けるような夏空の下で/エピローグ
准教授の椥辻霖雨は「犯罪社会学」の研究者。霊の見える不登校の中学生・姫子と共に叔父の家に居候している。
叔父の知人である小山源次を紹介された二人は、彼が妻殺しの罪で十年弱の刑期を終え出所してきたばかりだと聞き、疑問を抱く。そして、事件の再調査を始める。
ミステリとしては特に面白みはない。
加害者家族であると共に被害者家族でもある小山夫婦の娘・奈々を初めとする、当事者家族へのバッシングがテーマ。
被害者側が加害者に対して「許せない」という気持ちを抱くのは仕方がないことだ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ【収録作品】プロローグ/幽霊の見える同居人/自死と殺人/孤独な21グラム/助けを求めたのは誰か/エピローグ
犯罪専門の社会学者・椥辻霖雨は、叔父の家で同居することになった不登校の中学生・椥辻姫子の頼みで、近所で起きた自殺事件を調べることになる。
他人は他人、その考えはわかるはずがない。それを認識した上で共同生活するのが社会、という主人公のスタンスや考え方には共感する。みんながそれをわきまえれば、よほど生きやすい世の中になると思う。
ただ、「やむなしなこと」と「面白い」と言った後にいちいち、「興味深い」と言いかえるのは、極り文句でのキャラづけなのだろうが、頻発しすぎでうっとうしい。 -
-
Posted by ブクログ
ネタバレ最後の最後でお母さんの扱いがつらい……。
よわいお母さんと芯のつよい娘。神無は立派だなあ。
……野暮だけど、しあわせってよくわかんないなあ。
あの展開は、ネットらしい若者向けさだなあと思うけれど、書き込まないところは節度だし、境目で踏み止まるのも甘さでありやさしさなんだろうな。
まあ元々大前提の設定が設定で、の割にそこに割かれていないこととか、神無の自衛ががちすぎることもあって、へんにねと付かないで来た訳だけど
そりゃあ、あいする娘を、ひどいめには遭わせたくないよね!(なぞのきょうかん)
でも描写じゃなくて相愛後の行動の肯定には節度がなかった。
なんかもうだれかふたりを叱ってあげて……!
-
購入済み
ジャケ買い
表紙のイラスト、バディ物、イケメン陰陽師とやんちゃ系見た目の山伏というキャラ設定。
そしてオカルトホラー系事件物解決風。これで面白くないはずがない……とおもいきや、なんですよね。
なんというか「惜しい」。
あとがきに「巴市の日常」「町を表現」と書いてあったので、あー確かに……と思いました。
確かに町の描写は良かったし、山の風景などもすらすらと読みやすい。でもね。
私はがっつり事件バディ物が読みたかったんですよねえ。
正直表紙のイラストとの解離でがっかりです、期待していただけに…。
主眼はどこなのってくらいテーマがぶれてる感じ。ふたりの関係性をがっつり書けていない理由はそれか。
-
-