【感想・ネタバレ】陰陽師と天狗眼 ―巴市役所もののけトラブル係―のレビュー

あらすじ

古より怪異と隣り合わせの町・広島県巴市。
巴市役所の「危機管理課特自災害係(通称もののけトラブル係)」に採用された、
出雲の高名な陰陽師一族出身ながら、少し訳ありの黒髪美青年・宮澤美郷と、
幼い頃に在野の天狗を名乗る男に拾われ、フリーの山伏となった
金髪・緑銀眼の熱血系イケメン・狩野怜路。
いきなり同居することになった異色のふたりが、
現代に起こる怪異を華麗に、そしてお役所仕事に追われながら解決していくことに――。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

ネタバレ

この本の「もののけファンタジー」のアオリから、なにを連想するだろうか。
山奥にやってくる、形のないもののけ。古からの伝承、そして、ひとの想念。古くから「畏れ」と共に存在した薄闇の中の「怪異」が、この本には書かれている。
キャラクター文芸系に限らず、日本のフィクションでは定番鉄板として愛されている妖怪・あやかし・怪異・陰陽師もの。そこに「お役所」と「バディ」を組み合わせ、二人の青年の孤独と出会い、生きる意味を見出す成長物語だった。

1
2020年08月21日

Posted by ブクログ

 片や実家と縁を切り市役所にある特殊自然災害係に採用されたばかりの陰陽師、片や特殊な眼を持ち子供時分の記憶を失くしたフリーランスの拝み屋――経歴も性格も見た目のタイプも違うふたりは、もののけや怪異を相手にする同じ年ごろの呪術者という以外にどちらにも秘かに抱えている秘密があるようで。 ひとつ屋根の下で暮らしていれば、互いを気にしないでいられなく、気遣わないわけもなく……少しずつ親しみを覚えていく先で、自分の秘密を知られた時、相手の秘密を知った時、それは美郷にとっては再び自分を見つめる時でもあったのかも。
 中国山地に抱かれた、素朴さのなかに怪しさと神秘性の残る地方都市の日々のなかで、寄る辺を持たなかった彼らの辿り着いた居場所は、築き上げた居場所でもあって、間違いなく唯一無二のものだと思います。
(5周年フェアでネットギャラリーにて、再読) #NetGalleyJP

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2024年12月26日

市役所勤務の陰陽師?

何だか訳ありな感じのする美郷は、引っ越しに失敗するところから始まって、自分の家に住まわせてくれた怜路はうさんくさかったり、公務員だというのに長髪だから新入社員生活早々ちょっと浮いちゃってたりと初っ端から幸薄感満載の主人公。

そんな最初の方のちょっと情けない感じが進むにつれて、美郷も怜路2人の関係性が構築されたり、2人がそれぞれに背負った過去がちらちらと見え始めて、話が加速度的に進んでくのが面白い。前半には想像もしてなかった戦闘シーンなどもあり見どころ満載だった。最新刊まで読んだが二巻以降も面白かった。

#アツい #ほのぼの #ドキドキハラハラ

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2024年12月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

異能を持っている青年たちが、それでも自分たちの居場所で日々を一生懸命生きていく。
なんというか、手触りの生々しいファンタジー。
あと白太さんが可愛い。ほんとうに可愛い

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2021年02月06日

I

購入済み

リアル系オカルトお仕事小説

「もののけトラブル係」と一見とんでもない設定に見えますが、やってることは電話を受け付けて書類を書いて、お宅訪問してプリントを渡して、決済して、とまさにお役所仕事。そんなリアルなオカルトお仕事小説でした。
主人公の悩みも突き詰めれば世間一般の『普通』にはなれないという悩み。そんな主人公が怜路や先輩、上司の助けを借り『宮澤美郷』という自分を自分で認め、巴市で生きていこうとする様が丁寧に描かれていて、読後感も爽やかな物語でした。

0
2020年08月21日

Posted by ブクログ

舞台と世界観が好き。
広島県巴市って三次市だよなあと思いながら読んでたら作者さん三次出身だそうで、ちょっとうらやましい。三次行きたい。おばけ好きの聖地(笑)
続き読みます。

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2025年11月01日

Posted by ブクログ

表紙から、美郷はてっきりクールキャラかと思ったら、シャイで穏やかなタイプだった。二人がいいコンビになるまでのお話、ってかんじだったので、その後の二人も見てみたいなぁ

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2021年06月16日

Posted by ブクログ

扱ってる怪異は重いものなのに、全体的に割とほんわかした感じで話が進み、トラブルを解決しながら、能力を持った人の心模様とか生き方を描いた物語って感じでしょうか(^^)
ほんわかして良かったです。
陰陽師の美郷のネーミングセンスには笑いました(*゚▽゚*)

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2021年02月15日

購入済み

ジャケ買い

表紙のイラスト、バディ物、イケメン陰陽師とやんちゃ系見た目の山伏というキャラ設定。
そしてオカルトホラー系事件物解決風。これで面白くないはずがない……とおもいきや、なんですよね。
なんというか「惜しい」。
あとがきに「巴市の日常」「町を表現」と書いてあったので、あー確かに……と思いました。
確かに町の描写は良かったし、山の風景などもすらすらと読みやすい。でもね。
私はがっつり事件バディ物が読みたかったんですよねえ。
正直表紙のイラストとの解離でがっかりです、期待していただけに…。
主眼はどこなのってくらいテーマがぶれてる感じ。ふたりの関係性をがっつり書けていない理由はそれか。
巴市書きたくて仕方がなかったって感じ。読んでいてそこはよく伝わってきた。

過去はシリアス、でも既に通ってきた道。思い出のように語られても、読んでる方は肝心の「成長」がわからない。
できれば、時系列で読みたかったなあ、そしたらさぞ楽しめただろうに。
おそらく作者も編集も「強大な力と過去の傷を持つふたりの日常のほほんちょっぴり怪異」みたいなコンセプトなのかな。
事件があっさり、怪異もあっさり。あっさり解決。でも過去はシリアスを抱えてるよ~、って感じ。
なんかねえ、何かの二次創作読んでる気分になりました。
後日談って書いてあるけど、何の後日談なんだろうとさえ思った。これ、本編でずーっと書いてた日常でしょ?
あと思い出し過去みたいな。
狗神の事件のパートほんと少ないし。
ちょっとアマゾンとか他のサイトでレビュー見たけど「爽やか」「成長」とか書かれてて、これ、そんな表現の本かな~と疑問。
これ、ちゃんと手を入れて構成し直したんですか?本当に?
文章もわりとよくてキャラも設定も面白そうなのに構成がいかんとも。
巴市で暮らすふたりののほほん怪異暮らしっていうコンセプトなら買わなかったな。
あとで明かされる山伏側の「真実」も駆け足すぎてほんと勿体ないったら…
もっとその辺がっつり絡めていくべきでしょう、ほんと惜しいというか、あともう少し。
ミステリー的なものも足せただろうに、ああ~。
応援の意味も込めて今回星3。

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2020年10月01日

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