マーク・トウェインのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
アメリカで奴隷制度があったこと、今でも黒人の差別で何かとニュースになることは何となく聞いたことがある。しかし、「奴隷」の黒人がいた時代のアメリカでどのように扱われていたか、白人黒人がお互いどのように日々を過ごしていたかを多少なりとも理解を深めさせてくれる話だった。それとアメリカにおけるキリスト教徒としての在り方とか。
さて本書はハックの冒険日記みたいなものである。トムソーヤーとは異なるハックならではの苦しみを背負いつつ、巧み過ぎる世渡りでなんとか生きていくサバイバル。冒険というよりもっとふさわしい表現がある気がするが思い浮かばない。ゆく手に現れる、ギリギリ普通そうでかねり危険な大人たちがその都度怖い。渡る世間は鬼ばかり、ってのが頭に浮かんだ。
冒頭の黒人の話題に戻るが、ハックとジム、さらにその他の黒人とのやりとりが一番印象に残った。ハックはジムはお互いを大事な理解者とはしているが、親友とか相棒、というのとは違い現代から見たら差別的なものでもある。しかしそこに悪気とか見下すとかではない自然な意識に見えた。例えるなら農家が家畜を大事にするようなものだろうか。勿論、黒人をひどく扱う白人もたくさん出てくる。また、黒人の側もそれを差別とは意識せず白人との違い自然なものとして生きているように見えた。それが自然だったのだろう。キリスト教の話もよく出るが、教えの中でも白人と黒人の差別は不自然ではないのかな?事情に詳しく無い人間の感想だが、、、
最後に、なんで終盤にあの人が急に出てきたんだろうか。そこはもやもやするし、あとかなり長い話なのも気になるが読んで良かった話でした。 -
Posted by ブクログ
ネタバレトムと親友のハックは、夜の墓地で、ある男が恐ろしい事をしているのを目撃してしまう。男から狙われる二人。家出、葬式騒ぎ、洞窟で迷子など、はらはらドキドキが止まらない冒険物語。
トムと仲間達の冒険物語は読んでいて面白かったです。まるで、こっちまで冒険を楽しむような気分になりました。さすがに家出はよくないですが、島での暮らしはなんだか楽しそうだと思いました。でも、島で暮らしているうちに、急に家に帰りたいと思うようになって…。日曜日の葬式で、トム達が無事戻ってこられてよかったです。
それに、洞窟での冒険もワクワク感がありましたが、歩いているうちに迷子になってしまい…。こちらはとんでもなく危険な目に遭いそうな状態でしたが、これがきっかけで宝物が見つかって…。トムとベッキーが無事生還しただけでなく、宝物まで見つかってよかったです。
一番印象に残ったのは、トムがベッキーの代わりにムチでお仕置きを受けた事です。本当はベッキーが先生の本を破ってしまったのに、トムが自分がやったとウソをついてベッキーをかばったのはすごいと思いました。私だったら、正直に自分がやったと白状し、先生にお仕置きされていたかもしれません。ただ、私は教師に忌み嫌われていましたが…。お仕置きされて当然の女なのかもしれません。
実はアニメより原作の方が好きです。アニメの方は、キャラデザがお世辞にもかわいいとはいえないし、脚色しすぎだし…。原作の挿絵の方がかわいげがあるため、とても読みやすいと思いました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ19世紀のコネチカット出身の男が6世紀のアーサー王の時代にタイムスリップして、もっている知識で王の側近にまでなっちゃう話。
題名が「ヤンキー」なので、どんな話だとビビってたが、いわゆる「ヤンキー」は出てこない。アメリカのヤンキーのことだった… 雰囲気は「吾輩は猫である」に似てる。笑いどころもあるし、社会批判チックなところもあるし。「猫」物に飢えてた私としては満足。
にしても、貴族ヤバすぎ。やりたい放題すぎて読むのに手が止まる箇所もあった。あの時代に生まれなくてほんとよかった…
教育の重要性も感じた。小さい頃からの教育は洗脳にもなり得るよね。自分にも子どもがいるので、ちゃんと考えさせる教育をしようと決意。
あとラスト。マーリンってずっと小物扱いだったけど、ちゃんと魔法使いじゃん…19世紀まで眠らせるとかそんな魔法使えるんじゃ、一流だよ… -
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言わずと知れたマーク・トウェインの代表的作品でありアメリカ文学の古典的超名作である。今更ながら読む。
ポリー伯母さんやドビンズ先生はいまなら幼児虐待全開なのだが、米国版カツオであるトムのあの手この手の破天荒な冒険活劇が面白い。かと思えば第4章冒頭のような詩的で美しい描写もあれば第33章の鍾乳石から滴る滴の荘厳な描写やほか妙に真理めいた文章も散りばめられ物語としてだけではなく文学作品としても秀でている。インジャン・ジョーが登場してから以降の展開はハラハラドキドキのまさにディズニーやハリウッド級の面白さだ。
アニメ版も作られたため児童向けのイメージが強い作品だが、おませなトムとベッキーの恋物語やインジャン・ジョーの残酷な死に様はPTA「非」推薦の児童向け良書かもしれない。兎にも角にもチビッ子がトムと同じことをすると確実に親のカミナリが落ちるだろう。
あとがきを読むと『ハックルベリー・フィンの冒険』の冒険もほうの評価も高いということで、今度はこちらも読んでみようと思う。 -
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トム・ソーヤーの日常は冒険だ。遊び方がワイルドでたくましい。やんちゃなイメージはあったけど、予想以上に目立ちたがり屋で、女の子に対して積極的な肉食男子で笑ってしまった。何歳の設定か分からないけど、ませてるな~。でもちゃんと良心は備えているし、ひねくれたところがないので好感がもてる。
友達のジョーもやんちゃだが、ハックは全然違うタイプ。特に終盤のハックの台詞で、彼がトムとは違う価値観を持っているのが分かる。単純に恵まれない浮浪児という感じではなく、作中の「浪漫的浮浪者」というのがしっくりくる。このトムとハックが仲良しというのが微笑ましい。「ハックルベリー・フィンの冒険」も読みたい。 -
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ネタバレこの本に登場する人物は2人。1人の青年と1人の老人。物語は、人間について老人が自身の考えを語り、それに対して青年が疑問をぶつけていく形式で進行していく。
著者マーク・トウェインの死後、本書を読んだ彼の妻がひどく泣いたというエピソードからも理解できるように、本書の内容はそう簡単に受け入れられるものではない。
以下、内容をあとから想起するため、岩波書店HPから要約文を引用する。
「人生に幻滅している老人は,青年に向かって,人間の自由意志を否定し,人間は完全に環境に支配されながら自己中心の欲望で動く機械にすぎないことを論証する」
老人は「人間機械論」を唱え、人間は所詮外部から受けた影響をもとに行動する機械でしかないと説く。このような、人間の自由意志を否定する論調は馴染みのないものであり、現代人からは大きな反感を買うことが容易に想像できるが、それでも本書が長く読み続けられている理由は、この主張が人間の一側面を鮮やかに描き出しているからであろう。個人的には、この考え方は受け入れられないが、一方で完全に無視することもできない。
ただ、あえてこの主張に反論すると、これは「反証不可能」な主張である可能性が高い。つまり、人間の行動を理解する際、それがどんな行動であろうと「その原因は外部環境から受けた影響にある」と言ってしまうと、とたんに誰も反証ができなくなってしまう。なぜなら、外部環境を受けない人間などいないのだから。一般的に、反証不可能な知識はその後の議論につながらず、相対的な価値が低いと言われるため、反論をすることは可能である。
ただしかし、やはり人間が外部の影響を多分に受ける存在であるという主張もまた真理なのだろう。問題は、影響を受けながらも、自身の人生の指針を定め、そこに向かって努力を続けることができるか。本書の中で、老人が「せっせと君たちの理想を向上させるように努めることさ。そしてみずからがまず満足すると同時にだな、そうすれば、必ず君たちの隣人、そしてまた社会をも益するはずだから、そうした行為に確信をもって最大の喜びが感じられるところまで、いまも言った理想をますます高く推し進めて行くことだな。」(p.105)と語っているように、どれだけ理想を追求できるかが問題であると思う。自分は外部の環境からの影響を多分に受けるということを念頭に置きつつ、その環境すらも好きなように変えていけるような、緩やかな意志を持って生きたいものだ。