板倉聖宣のレビュー一覧
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教師をしていると,たくさんの「名前」に出会います。それで,確かに「名前の流行」のあることに気付きます。最近の子どもの名前は一度で正確に読めないことも多いです。まるで当て字の雰囲気です。
さて,女の子の名前によく「子」のついている時期がありました。それはいつ頃から始まったのでしょうか? それはなぜでしょう。そんなことを研究的に調べていったのが本書です。
本書は結論をすぐに書いてあるわけではありません。まるで一緒に研究しているような気分になるほど,その研究の追体験ができるように書いてあります。そこが本書の魅力と言えるでしょう。
中心的に研究したのは井藤さんですが,その研究の様子を横で見てい -
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漢字 大人レベル
フリガナ あり(ほぼ全ての漢字に)
文字の大きさ 中
長さ 長い(111ページ)
出版年 2001年(オリジナル1979年)
内容 砂鉄と磁石をめぐる著者の探究を子どもにも読みやすいエッセイ風につづっている。
感想 系統だった知識を得るというより、興味から疑問を持ち、仮説を立て、失敗をし、人に教わり、本で調べ…という科学的な試行錯誤を一緒に体験するような本。そのため、砂鉄と磁石の謎を知りたいと思って開くとスッキリしない部分もあるのだが、この本の趣旨は、後半に語られるように、たとえ途方もないアイディアであっても仮説を立てて探究することの素晴らしさを伝えること。とはいえ、砂鉄や磁 -
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。「いたずら博士」の異名を取る筆者らしく、第一部では簡単な実験から仮説を立ててその考え方の筋を紹介し、実験を行って仮説の検証を行うという、科学的思考のトレーニングを行う。
本書の初版が刊行されたのが1977年だが、これと前後してユリ・ゲラーの来日や漫画「凄ノ王」などの連載が行われていたりもしているので、よほどのブームだったのだろうか。第二部では超能力ブームを例にとって、マスコミ報道に対しての受け手の科学的な見方についてまで、きわめて平易に解説している。マスメディアにも一定のプロパガンダや商業宣伝は潜んでいるわけで、これを見破るにはウソの構造をよく理解し、常に情報を冷静に分析し、自分なりに反芻 -
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ネタバレ大学の授業のテキストとして配本された本書。
しかし、単位修得と関係なく、純粋に読み物としてとてもおもしろい。
昭和41年に発行された本の新版なのだけれども、
今読んでも、本書の内容は新鮮さにあふれている。
40年以上前に「未来」として書かれた本書の教育が、
今もなお「未来」のものだと感じざるをえないのはサミシイけれど…。
しかし、本書の内容が、それだけ“目的地”を示すものであり、
これからも、そこまでの道しるべであると考えると、
本書は教育の根底をなす“古典”であるともいえる。
「事実をもとにして考えさせる」から、
「自分の予想・考えをもって事実をみる」への、考え方の転換。
その具体的な