板倉聖宣のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
靖國神社の基本中の基本が記されている。意外と知らないことが掲載。首相の参拝で揺れる日本だが、戦争責任がうやむやになったままでは、靖國神社の存在そのものも騒ぎ立てる割には、危ういのであろうと思う。
また戦争責任を、個人の罪、集団としての責任、政府の責任、道徳的責務として、ドイツのヤスパースのように捉える必要もあるのだろう。そして論者が、どのような立場に立つのか、それが明らかにされる必要もあるのだろう、その上での憲法改正であってもらいたいものであるが、そんなこともお構い無しに国際関係は、深化と展開の渦中にある。米国と中国、ロシアの関係を軸に、イスラム諸国とイスラム教そのもの、また、キリスト教の分 -
Posted by ブクログ
ネタバレ原子論を中心にした高校生向けの科学史を書こうと目論まれたもの。高校の理科に関係しそうな問いや質問が挟まれているので、そのまま授業に使えるような形式になっている。
原子論の中でもとりわけエピクロスの原子論が重要視されている。それは、原子に重さという性質を与えたという功績を認めてのこと。あまり出典が挙げられていないのでなんとも言えないが、自分の知ってる範囲ではエピクロスが重さという性質をそれほど展開した記憶はないのだが、実際どうなのだろう。
あと実際には、エピクロスの重要性は「感覚基準論」にあるのだが、そのあたりは無視されているように思う。そういう思想を掲げるエピクロスが実験を繰り返して仮説を検 -
Posted by ブクログ
「仮説実験授業」を提唱し実践した先生として有名な筆者である。子どもたちに予想させ、実験をして白黒をはっきりさせるというのが、ごくおおざっぱなところだ。あまりにもおおざっぱ過ぎてたぶん怒られるだろうけど。
本の前半では、確かに興味深い実験がたくさん紹介される。「水が97度で沸騰する」とか、「綿1キロと鉄1キロではどちらが重いか」とか、虚を突かれるような実験があり、その結果や種明かしを読むにつけ、筆者の目の付け所に感嘆するし、さぞ魅力的な授業が展開されるのだろうとわくわくしてしまう。こういった実験を核に置いた上で行う予想や討論というのは、とても楽しくしかも知的なものになるに違いない。
し