安西徹雄のレビュー一覧

  • マクベス

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    初シェイクスピア。一度は読んでおこうということで挑戦。「きれいはきたない、きたないはきれい」の部分の訳は少し独特なものになっている。個人的には「きれい〜」の方が好きかも。魔女が出てくるなど、意外とファンタジー的な表現があるのが面白い。手をいくら洗っても血の汚れが落ちない、というよく見られる表現はこの作品が初出なのだろうか?演劇で見るとまた違った体験になるのかもしれない。

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    2021年04月04日
  • リア王

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    原文のシェイクスピア独特のリズム感が伝わってくる。
    NTL(映画)の予習のために読んだけど、これが英語で俳優がセリフを喋ったらどんな感じになるんだろうと想像しながら読んで楽しかった。

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    2021年03月30日
  • リア王

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    勧善懲悪のハッピーエンドだった原案を、シェイクスピアはこの滑稽なほどの悲劇に改変した。

    本当の悲劇に「悪役」はいない。「悪役」はフィクションの中に閉じ込められた存在だが、劇中で猛威を振るう「この世の不条理」は、現実世界との向き合い方に暗い覚悟を迫ってくる。

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    2021年01月05日
  • ジュリアス・シーザー

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    共和政から帝政への過渡期にある古代ローマで起こった最も重大な事件を描く。シーザーの振る舞いに君主政への志向を見て取ったブルータスたちは、ローマが専制国家となることを防ぐために彼の暗殺を企てる。ブルータスはシーザーに対し個人的な恨みがないことを明言しつつも、公の利益のためには殺さなければならないという。シーザーが王となればローマ市民はみな奴隷になってしまうという、ほとんど強迫観念のような思いに囚われるブルータスとその仲間たち。それほどまでに彼らが重んじた共和政、そして自由とは何だったのかが気になった。

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    2020年08月07日
  • ヴェニスの商人

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    シャイロックに対する印象が180度変わった。"肉1ポンド"の小悪党のイメージが先行していたが、ただの現実主義的な社会的弱者に過ぎない。

    逆に、アントニオの正義の一方的な押し付けが不快。ある意味、彼こそキリスト教という偏見に取り憑かれた、哀れな男のように感じた。

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    2020年07月30日
  • リア王

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     登場人物全員が不幸。死んでいった者達はそれぞれの思いや欲望を叶えられずに命を落とした。生き残った者達は大事な人たちの死を目の当たりにすることで不幸を背負い込むことになった。

    道化は唯一の例外と取れる。しかし、彼は彼以外の登場人物とは異なる世界に生きている。道化にとっては彼らの野心や欲望などにちっとも興味はないのだろう。

    登場するほぼ全員に襲いかかる悲劇。しかし、この人間社会を俯瞰して捉えれば、なんてくだらないことのために命を犠牲にしているのだろうという滑稽さに包まれている気がしてしまう。

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    2019年12月23日
  • ヴェニスの商人

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    戯曲
    かかった時間90分

    超有名なお話。やっぱりなによりお話が面白い。キリスト教商人とユダヤ人高利貸しの対立からくる後者の悪どい策略も、遠く離れた地の貴婦人に求婚し、3つの箱から正しいものを選ぶ話も。

    解説を読むと、ライバル劇作家のマーロウの作品との比較や、ひとつの演劇集団の中で彼らに演じさせることを目的として劇作をしたことによる登場人物の魅力や作品全体の複眼的パースペクティブについて書かれていて、それもよい。

    この、光文社古典新訳文庫は、文字も大きいし言葉もわかりやすいし、解説も面白いので好きだ。

    ところで、遠くに友なり財産なりを行かせて、帰ってくるというモチーフは、何かの意味なんだ

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    2018年07月24日
  • マクベス

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    マクベスはある日、魔女に「やがては王様に、おなりになる方」と予言されます。その言葉により、マクベスは破滅へとおびきよせられてしまったように感じました。
    夫人に毒気がないと言われたマクベスですが、夫人の勇気を出させるような言葉に影響を受け、自らの手でスコットランド王ダンカンを殺害してしまいます。そしてその罪を他人に擦り付け、自分は王になります。
    しかしマクベスも夫人も罪悪感に悩まされているようで、全然満たされているようには思えません。むしろ亡霊や幻覚に悩まされているようです。

    マクベスは元々王になりたいと思っていたのでしょうか。少しは思っていたのかもしれないですが、私は、魔女の言葉にそそのかさ

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    2016年07月07日
  • リア王

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    福田さんも安西さんも実際に演劇にするために訳されているので、なんかいい。劇にすることを前提にしていない脚本はなんだかリズムがつかめない。
    シェイクスピアさんの全集を買おうかと思ったけど、買うならちょっと古いかもしれないけど福田恆存さんのになるかなぁ〜?
    でも、まずはハムレット、オセロー、マクベス、リア王を福田さんの訳で読もうかな。あと、あらし。その他はぼちぼち読んでいこうかな。
    安西さんの訳は読みやすい。実際の台詞にもとづいているからのようだ。そうそう、シェイクスピアさんの年譜や作品史を読んで、バカダミアンさんの重松さんを思い出した。まさに、博多のシェイクスピア!

    Mahalo

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    2016年02月13日
  • 十二夜

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    ネタバレ

    【本の内容】
    男に変装した若く美しいヴァイオラは、セザーリオと名乗ってある国の領主に仕えていた。

    その領主に魅せられたヴァイオラだが、領主は、伯爵家の令嬢で当主のオリヴィアに恋焦がれている。

    ところが、こんどはオリヴィアが男装のヴァイオラにひと目惚れ、大混乱が巻き起こって…。

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    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

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    2015年01月18日
  • マクベス

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    ネタバレ

    【本の内容】
    「ヘエエエイ、マクベース!」

    荒野で三人の魔女から呼びかけられた闘将マクベス。

    やがては王になるとの予言どおり、ひたすら血塗られた裏切りと栄達への道を突き進む。

    王の座を手中におさめたマクベスの勝利はゆるがぬはずだった、バーナムの森が動かないかぎりは…。

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    共感度(空振り三振・一部・参った!)
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    2015年01月18日
  • リア王

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    『老いた王・リアは引退を宣言し、三人の愛娘に王座を明け渡そうとしていた。しかし、その結果は彼の心を打ち砕く。失意の果てに、老王は嵐の荒野をさまよう。一方、リアの臣下の次男・エドマンドは権力を求めてある画策を練る。策略と裏切りが交錯し、そして悲劇が訪れる……』

     戯曲なので、地の文は一切なく、会話だけで進みます。堂々と謳い上げられた台詞のインパクトが凄まじいです。会話の節々に悪意と野心がにじみ出ていて、その毒を噛みしめるほどに物語にのめり込んでいくのを感じました。
     グロスター伯がもう哀れすぎて……泣くかと思った。

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    2014年11月03日
  • ハムレット Q1

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    「友は心して選べ。だが選んだ友は、鋼のたがで心に縛れ」
    「みだりに喧嘩をしてはならぬ。だが、、一度始めれば弱みを見せるな。以後、相手が恐れるまでやれ」「身だしなみには、出来る限りの金をかけよ。だが派手すぎてもいかん。人柄はおのずと服装に現れるもの」
    byポローニアス

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    2014年05月09日
  • マクベス

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    海外文学を久しぶりに面白いと思った。マクベスのことを助けられる人がいたらもっと違った世界になっていたのではないかなと思った。

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    2014年01月20日
  • 十二夜

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    はじめて読んだシェイクスピアの喜劇。双子の兄と男装している妹を間違える周囲の人々が起こしていく一騒動。表向きは人々の勘違いを笑う滑稽な話なのだけれど、笑い事ではすみそうもないダークな一面がところどころ垣間見える話だった。

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    2013年12月15日
  • ヴェニスの商人

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    読みやすい新訳のシリーズがでていると聞いたので、初めてちゃんとシェイクスピアを読んでみた。
    戯曲だから、登場人物の会話で進むんだけど、わかりやすくて、ユーモアもあっておもしろかった。
    題名の『ヴェニスの商人』は、人徳者である商人のアントニオのことなんだけども、それよりも高利貸しのユダヤ人・シャイロックの存在感が大きい。
    当時はユダヤ人である、キリスト信者ではないというだけで罵倒されるというのが常識だったようで、そのような感覚がわからないからシャイロックがちょっとかわいそうに感じてしまった。
    当時の常識というものも知ってから読むとまた感想が違うのかもしれない。

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    2013年11月15日
  • ハムレット Q1

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    非常に読みやすかった
    古典は、昔は嫌いだったが、最近好きになってきた。
    昔嫌いだったからと、読まずにおくのはもったいない

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    2013年10月24日
  • ヴェニスの商人

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    舞台は中世イタリアのヴェネツィア共和国と架空の都市ベルモント。
    強欲な商売で知られるユダヤ人の金貸しシャイロックに対し、公平な商取引を目指す商人アントーニオ。友人の結婚を急きょ推し進めるため、アントーニオはシャイロックから自身の肉1ポンドを担保に金を借りるが、商船が難破し財産を失い返金できなくなる。アントーニオの友人達は彼を助けるためあらゆる手段を考えるが、シャイロックの正当な証文を前に打つ手がなくなる。そしてアントーニオの命運は法廷で判決が下されることとなる。

    それぞれの登場人物のキャラクターに個性があってすごく読みやすい。「ヴェニスの商人=アントーニオ」だけど、残念ながら一番印象に残らな

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    2013年11月24日
  • ヴェニスの商人

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    初めてシェークスピアの作品を読んだけど、すっごくおもしろかった!!
    独特の言い回しと人種差別についてはちょっと抵抗があったけどそれも時代背景だと思って楽しんだ。
    もっと他の作品も読んでみたい。

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    2013年10月05日
  • リア王

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    ネタバレ

    理性あるが故の悲しみというか狂気は時代や環境が違っても変わらないものだなぁと自分と環境を省みてなんとも暗い心持ちになってしまった(..;)嵐の中の独白や地獄の裁判のシーンはきっと原語で読んだらもっと凄いんだろうな。

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    2013年05月26日