安西徹雄のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
戯曲
かかった時間90分
超有名なお話。やっぱりなによりお話が面白い。キリスト教商人とユダヤ人高利貸しの対立からくる後者の悪どい策略も、遠く離れた地の貴婦人に求婚し、3つの箱から正しいものを選ぶ話も。
解説を読むと、ライバル劇作家のマーロウの作品との比較や、ひとつの演劇集団の中で彼らに演じさせることを目的として劇作をしたことによる登場人物の魅力や作品全体の複眼的パースペクティブについて書かれていて、それもよい。
この、光文社古典新訳文庫は、文字も大きいし言葉もわかりやすいし、解説も面白いので好きだ。
ところで、遠くに友なり財産なりを行かせて、帰ってくるというモチーフは、何かの意味なんだ -
Posted by ブクログ
マクベスはある日、魔女に「やがては王様に、おなりになる方」と予言されます。その言葉により、マクベスは破滅へとおびきよせられてしまったように感じました。
夫人に毒気がないと言われたマクベスですが、夫人の勇気を出させるような言葉に影響を受け、自らの手でスコットランド王ダンカンを殺害してしまいます。そしてその罪を他人に擦り付け、自分は王になります。
しかしマクベスも夫人も罪悪感に悩まされているようで、全然満たされているようには思えません。むしろ亡霊や幻覚に悩まされているようです。
マクベスは元々王になりたいと思っていたのでしょうか。少しは思っていたのかもしれないですが、私は、魔女の言葉にそそのかさ -
Posted by ブクログ
福田さんも安西さんも実際に演劇にするために訳されているので、なんかいい。劇にすることを前提にしていない脚本はなんだかリズムがつかめない。
シェイクスピアさんの全集を買おうかと思ったけど、買うならちょっと古いかもしれないけど福田恆存さんのになるかなぁ〜?
でも、まずはハムレット、オセロー、マクベス、リア王を福田さんの訳で読もうかな。あと、あらし。その他はぼちぼち読んでいこうかな。
安西さんの訳は読みやすい。実際の台詞にもとづいているからのようだ。そうそう、シェイクスピアさんの年譜や作品史を読んで、バカダミアンさんの重松さんを思い出した。まさに、博多のシェイクスピア!
Mahalo -
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ネタバレ【本の内容】
男に変装した若く美しいヴァイオラは、セザーリオと名乗ってある国の領主に仕えていた。
その領主に魅せられたヴァイオラだが、領主は、伯爵家の令嬢で当主のオリヴィアに恋焦がれている。
ところが、こんどはオリヴィアが男装のヴァイオラにひと目惚れ、大混乱が巻き起こって…。
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☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) -
Posted by ブクログ
ネタバレ【本の内容】
「ヘエエエイ、マクベース!」
荒野で三人の魔女から呼びかけられた闘将マクベス。
やがては王になるとの予言どおり、ひたすら血塗られた裏切りと栄達への道を突き進む。
王の座を手中におさめたマクベスの勝利はゆるがぬはずだった、バーナムの森が動かないかぎりは…。
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☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
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Posted by ブクログ
読みやすい新訳のシリーズがでていると聞いたので、初めてちゃんとシェイクスピアを読んでみた。
戯曲だから、登場人物の会話で進むんだけど、わかりやすくて、ユーモアもあっておもしろかった。
題名の『ヴェニスの商人』は、人徳者である商人のアントニオのことなんだけども、それよりも高利貸しのユダヤ人・シャイロックの存在感が大きい。
当時はユダヤ人である、キリスト信者ではないというだけで罵倒されるというのが常識だったようで、そのような感覚がわからないからシャイロックがちょっとかわいそうに感じてしまった。
当時の常識というものも知ってから読むとまた感想が違うのかもしれない。 -
Posted by ブクログ
舞台は中世イタリアのヴェネツィア共和国と架空の都市ベルモント。
強欲な商売で知られるユダヤ人の金貸しシャイロックに対し、公平な商取引を目指す商人アントーニオ。友人の結婚を急きょ推し進めるため、アントーニオはシャイロックから自身の肉1ポンドを担保に金を借りるが、商船が難破し財産を失い返金できなくなる。アントーニオの友人達は彼を助けるためあらゆる手段を考えるが、シャイロックの正当な証文を前に打つ手がなくなる。そしてアントーニオの命運は法廷で判決が下されることとなる。
それぞれの登場人物のキャラクターに個性があってすごく読みやすい。「ヴェニスの商人=アントーニオ」だけど、残念ながら一番印象に残らな