安西徹雄のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ産経新聞にイスラエルガザ地区紛争の解説記事で、キリスト教徒のユダヤ人に対する見方がよく現れている文学という事で紹介されていたのをきっかけに読んでみた。
描かれているのは、高利貸しのユダヤ人、シャイロック。キリスト教徒から悪どい金貸しとして疎ましく邪険に扱われる毎日を送っていた。ベニスの実業家のアントニオは友人の旅の資金の借金の保証人となり、払えなかった際の担保として自分の肉1ポンド差し出す事を契約書に記載する。事業に失敗したアントニオは借金を払うことができなくなり、シャイロックは積年の恨みをここで晴らすべく、契約書の履行、すなわちアントニオの死を執拗に求める事となる。大公や元老も慈悲を求めるが、日頃の恨みをここで晴らすために契約書の厳格な履行を求める裁判を起こす。
ここで語られるのは、契約という法律の厳格な履行による法治と慈悲との対比であり、ビクトル・ユーゴーのレ・ミゼラブルで問うている正義とは何かという命題と同様の葛藤である。結局はその試みは、もう一人の重要人物である、ベルモントの大富豪の美しい娘、ポーシャのやや詭弁とも思える機知によって打ち砕かれ、更には財産を没収された上にキリスト教徒への改宗まで命じられるという、この物語での最大の敗者となってしまう。悪人として描かれるユダヤ人が、キリスト教徒による正義の鉄槌で裁かれるのである。
物語の一面においてユダヤ人のシャルロックが無慈悲な復讐に突き進む姿が描かれている。復讐劇は日本や中国の文学では美談として描かれる事が多いが、欧米では復讐は決して称賛されるものではないという価値観も読み取れる。
何百年も読みつがれる物語であるだけの深い話だった。次は演劇で見てみたいと思わせるストーリーである。 -
Posted by ブクログ
戯曲
かかった時間90分
超有名なお話。やっぱりなによりお話が面白い。キリスト教商人とユダヤ人高利貸しの対立からくる後者の悪どい策略も、遠く離れた地の貴婦人に求婚し、3つの箱から正しいものを選ぶ話も。
解説を読むと、ライバル劇作家のマーロウの作品との比較や、ひとつの演劇集団の中で彼らに演じさせることを目的として劇作をしたことによる登場人物の魅力や作品全体の複眼的パースペクティブについて書かれていて、それもよい。
この、光文社古典新訳文庫は、文字も大きいし言葉もわかりやすいし、解説も面白いので好きだ。
ところで、遠くに友なり財産なりを行かせて、帰ってくるというモチーフは、何かの意味なんだろうな…調べてみたい。 -
Posted by ブクログ
マクベスはある日、魔女に「やがては王様に、おなりになる方」と予言されます。その言葉により、マクベスは破滅へとおびきよせられてしまったように感じました。
夫人に毒気がないと言われたマクベスですが、夫人の勇気を出させるような言葉に影響を受け、自らの手でスコットランド王ダンカンを殺害してしまいます。そしてその罪を他人に擦り付け、自分は王になります。
しかしマクベスも夫人も罪悪感に悩まされているようで、全然満たされているようには思えません。むしろ亡霊や幻覚に悩まされているようです。
マクベスは元々王になりたいと思っていたのでしょうか。少しは思っていたのかもしれないですが、私は、魔女の言葉にそそのかされた部分が大きいのではないかと思いました。マクベスは王を殺害してしまいますが、完全な悪人だとは思えなくて、むしろ純粋な心を持っていたからこそ魔女の言葉を信じてしまったのではないかと感じました。人にそそのかされ、悪を働いて、不安を感じ続ける、人間の弱さも描いた作品に思いました。
最終的にマクベス夫人は自殺してしまい、マクベスはスコットランドの貴族であるマクダフに殺されてしまいます。そして、ダンカンの息子であるマルコムが王になります。
魔女の言葉により人生を狂わされた、悲しい物語だと思いました。 -
Posted by ブクログ
福田さんも安西さんも実際に演劇にするために訳されているので、なんかいい。劇にすることを前提にしていない脚本はなんだかリズムがつかめない。
シェイクスピアさんの全集を買おうかと思ったけど、買うならちょっと古いかもしれないけど福田恆存さんのになるかなぁ〜?
でも、まずはハムレット、オセロー、マクベス、リア王を福田さんの訳で読もうかな。あと、あらし。その他はぼちぼち読んでいこうかな。
安西さんの訳は読みやすい。実際の台詞にもとづいているからのようだ。そうそう、シェイクスピアさんの年譜や作品史を読んで、バカダミアンさんの重松さんを思い出した。まさに、博多のシェイクスピア!
Mahalo -
Posted by ブクログ
ネタバレ【本の内容】
男に変装した若く美しいヴァイオラは、セザーリオと名乗ってある国の領主に仕えていた。
その領主に魅せられたヴァイオラだが、領主は、伯爵家の令嬢で当主のオリヴィアに恋焦がれている。
ところが、こんどはオリヴィアが男装のヴァイオラにひと目惚れ、大混乱が巻き起こって…。
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☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
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[ 参考となる書評 ] -
Posted by ブクログ
ネタバレ【本の内容】
「ヘエエエイ、マクベース!」
荒野で三人の魔女から呼びかけられた闘将マクベス。
やがては王になるとの予言どおり、ひたすら血塗られた裏切りと栄達への道を突き進む。
王の座を手中におさめたマクベスの勝利はゆるがぬはずだった、バーナムの森が動かないかぎりは…。
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