鈴ノ木ユウのレビュー一覧
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医療安全管理その二
・「わかりますよ。私たちは毎日、命に関わる場所で働いていますからね。
私だって小さな命を救えなかった時は、自分の無力さを感じますし。
命を亡くしたご遺族と医師に溝ができてしまうのは仕方ありませんが・・・
それが深まった時には医療から離れたいと思うこともあります。
そんなときは少し離れたこの場所から、必死に生きている赤ちゃんたちを見るんです。
そうしたらもう少しだけ、ここで頑張ってみようって思えるんです。私も…そんな毎日です」
・「オレ…自分のことばっかで忘れてた。お前が本当にいたかったのはここだったんだよな。
花はまだ少ないけど…オレ、頑張ってみるよ」
・「医療安全管理は治療ですよ。確かに今回は病院(うち)にエラーはありませんでした。
ただ・・・医者だって、看護師だって人間です。時にはエラーを犯してしまうこともあります。
それは今後軽重を問わず、起こり得ることだと思っていなければなりません。
医療安全管理とは、常に病院内でエラーが起きていないかをチェックし、
そしてエラーを発見した時には、重大な結果が起きていなくても、
そのエラーの原因を分析して、原因を取り除き、二度とエラーを起こさない体勢を作ります。
それでもまた同じようなことが起きてしまった時には、どう最小限に食い止められるのか、
病院組織全体でも対策を作り上げることなんです。
それは必ず患者を救うことに繋がっていくと私は信じています」
・「鴻鳥先生…ああいうお母さんと赤ちゃんの顔を見るとさ、ここでもうちょっと頑張ろうって思うよね」
「はい…そうですね」「…ったく、やっと戻ってたか」「はい?」「お帰りってことだよ」
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医療安全管理その一
・「突然、人が死んじまうなんて…ちゃんとした理由があると思ってんだろうな。
人間の体なんて、全部分かる訳ないのにな…医者なら原因が分かるはずだって思いこんでんだろ」
・「オレはもう一緒には楽しめないよ。何したって楽しくないからさ。
店も開けずに一日中、マコの写真を見てボーッとしてるんだ。
そしてマコとお腹の子が死んだのは、病院が悪いんだって自分に言い聞かせてる。
でもさ…マコを一人にしたオレのせいなんじゃないかって…どこかで自分のことも責めてるんだ。」
・「今回は…カルテや書類だってやましい箇所がある訳じゃないし、
むしろ証拠保全してくれてよかったんじゃない?病院(こっち)に非がないってことが分かって貰えるんだから。
胸を張りなさい。君が悪いんじゃないんだよ」
・「鴻鳥先生は…妊婦さんやその家族との信頼関係を何より一番大切にしてきたと思う。
裁判所から証拠保全に来たってことは、その一番大切なものが崩れてしまったってことかも」
・「…小野田さん夫婦はとても仲が良くて、二人で花屋さんをしていたんだ。
ご主人は奥さんのてんかん発作が、いつ起きても一緒にいられるようにって、会社を辞めて、
奥さんの夢だった花屋さんを始めたらしい。
ご主人は奥さんが亡くなってから、一か月以上経った今でも店を開けられずにいる」
・「子供を亡くしてしまうことは未来を無くし、パートナーを亡くすことは現在(いま)を無くしてしまう。
あのご主人は一度にその両方を無くしてしまったんだよな。
産科医としての小野田さんの治療にミスはないよ…でもね」
「でも、もう少し退院を遅らせていれば、彼女を救えたんじゃないかって…そう考えているのか?」
「うん…そう考えないと言ったらウソになるかな」
・「何が”全ての赤ちゃんを救ってやる”だよね。そりゃ四宮にバカみたいって言われるよ」
「…オレは”恥ずかしい”とは言ったが、”バカみたい”とは言ったことはない。
産科医なら誰だってお産の怖さを知ってる。だからそんなことは恥ずかしい…というよりむしろ
怖くて口にできないんだよ。ただな、サクラ…お前だけだと思うなよ。
どんな産科医だってみんな、”全ての赤ちゃんとその母親を救ってやる”って本気で思いながら
毎日出産と向き合ってんだ」
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骨粗鬆症
・女性の更年期は閉経後5年である。45歳から55歳の頃。大事なのは骨。
・女性の更年期→卵巣から分泌される女性ホルモンの減少→
女性ホルモンは女性の体と心を健やかに保つために大切→急速に減ってしまうと、自律神経が乱れる→
一時的にはのぼせ、イライラ、くよくよしたり、肩こり、倦怠感などを起こす→
女性ホルモンが無いと、骨が脆くなる。
・骨はカルシウムを貯めておく臓器。
骨には、破骨細胞(骨を分解してカルシウムを出す)と、骨芽細胞(カルシウムを入れて骨を作る)が備わっている。
・女性ホルモンには、破骨細胞の働きを抑える働きがあるが、
女性ホルモンが少なくなると、破骨細胞の働きが活発になって、骨芽細胞の働きが追いつかなくなる→
更年期や閉経後の女性は骨が脆くなる。
・男性の場合、男性ホルモンも骨の形成を促している。そして男性の体にも、女性ホルモンが少し流れている→
男性の方が成長期に形成される最大骨量が高い→
男性ホルモンも加齢とともに減っていくが、女性の閉経ほど急激に骨量が低下することもない=
男性より女性の方が圧倒的に骨粗鬆症になりやすい(腰の曲がったおばあさんはその典型)
・10~20代の過酷な練習と体重制限→1年以上、生理が止まることあり=無月経
・10~20代は骨量が急激に増える大事な時期→
この時期、エネルギーが足りず、女性ホルモンが欠乏すると、無月経になり、骨量の低下を招く→
骨粗鬆症になりやすい体質になってしまう→競技によっては体重を絞る必要があるものも→
10代のアスリートの無月経には早期対応が必要
・運動で骨に刺激が加われば、骨の形成が促される→太陽の光を浴びて走れば、骨形成に必要なビタミンDも作れる
・妊娠中の栄養不足→2500g未満の低出生体重児→中には将来、糖尿病や高血圧などの生活習慣病のリスクも→
適正体重を少し意識して、必要なエネルギーを摂った方がいい。
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現実
赤ちゃんが産まれる!って。
産まれるまでって、幸せなことばかりではないんだな…って、改めて感じました。
どう表現しても陳腐な言葉になりそう……。 -
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深い
それぞれの事情や、こんなにもたくさん予想外のことが起こるのですね。出産。
危険と背中合わせで、でも、昼夜関係なく必死で助けてくれる産科医さんは偉大ですね。改めて。 -
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推しキャラ登場回
四宮先生と小松さん出てきたー♪
大好きなキャラです!
無脳症の赤ちゃんの分娩シーンでは泣けましたね…
出産ってホント一人一人違うんだなって思います… -
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出産に100%の安全はない
何度読んでもハラハラドキドキしてしまう。
そして自分の出産を思い出しては、『無事に産まれてくれてありがとう』という感謝の気持ちを子ども達に伝えるのだ。
32巻も続いてることを初めて知りました。
続きがとても気になります! -
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ヒトの性
・ヒトの性は、胎児の時に3段階で分化する。
①性染色体の男性型または女性型によって、遺伝的な性が決定する
②性腺が遺伝的な性に基づいて、精巣や卵巣に分化する
③男女それぞれの性器が形成される
・ただ、この性の分化のプロセスに問題が生じる病気がある。性分化疾患である。
・通常、性染色体、性腺、性器は、男女いずれかで統一されているが、
まれにそれぞれの性が違ったり、あいまいだったりする。
・完全型アンドロゲン不応症:性染色体が男性型で、卵子を作る力を持たない女性。
思春期になって、生理が来ないことを不思議に思うまで、誰も気付かないことが多い。
胸も大きくなるし、見た目も女性らしくなっていくからだ。
染色体はXYで男性型だが、アンドロゲン(男性ホルモン)に反応しないため、体は女性として成長していく。
こうしたケースの場合、手術が必要となる。精巣が将来、腫瘍になる恐れがあるからだ。
ただ、手術後は、女性としての機能を維持するために、エストロゲン(女性ホルモン)の補充療法が必要だ。
あと、家族や本人のメンタルケアが大切になってくる。
・性同一性障害:心と体の性が一致しない状態。
・性分化疾患:あくまで体の性が問題となっている疾患。
・エコーで見ても、赤ちゃんがどんな性別で生まれてくるか、本当は誰にもわからない。
・女性にはいろいろな心がある。そしていろいろな体がある。
男性にもいろいろな心がある。そしていろいろな体がある。本当にいろいろだ。みんな違ってみんないいのだ。
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養子縁組
・里親制度:育てられない親の代わりに、里親が一時的に子供を預かって養育する制度。
あくまで委託関係であって、親子関係ではない。実親が親権を握っているから、
里親と子供の関係が生涯続くことを予定しているものではない。
あくまで子供が幸せになるための制度。
・普通養子縁組:子供が実の親との親子関係を存続したまま、育ての親(養親)との親子関係を作ること。
扶養や相続関係も二重になる。昔からある跡取り問題などで、成人にも使われている。
・特別養子縁組:子供が原則6歳未満の場合に限り、産みの親の親権を終了させる。
扶養や相続関係が二重になることはない。
「私…赤ちゃんが産みたかったわけじゃないのかもしれない。
あんなふうに心配したり、叱ってみたり、思いっきり抱きしめて喜んだり、ただ子供を育てたかったんだ」
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出生前診断
・新生児出生前診断を受けている人:高齢出産に不安、染色体疾患の子供を産んだことのある人、
ハイリスクを指摘された人など。
・出生前診断を受けてもらう前に、カウンセリング→染色体異常があった時には、どうするか十分な話し合い
→その結果、妊娠継続をすると決めた夫婦のほとんどが検査をすること自体を辞める
・出生前診断を受ける人のほとんどが、お腹の子に何かあったら、中絶すると決めている。
とはいえ、その決断に到るまでの悩み、苦しみはある。決めた後も苦しんでいるのかもしれない。
それでも、自分たちを責めながら、短い時間の中で中絶することを決める。
それを『命の選別』と決めつけてしまうのは雑で乱暴な話なのである。
・出生前診断には、『男の子か女の子か』、超音波検査、羊水検査、絨毛検査、母体血清マーカーなどがある。
・新型出生前診断:妊婦から20mlの採血を行う→赤ちゃんの染色体異常の確率を出す
(あくまで確率であって、絶対的なものではない)
・13トリソミーや18トリソミーの場合、さまざまな発育障害と重度の知的障害が生じる。
1歳の誕生日を迎えられる赤ちゃんは10%くらい。
・21トリソミー(ダウン症)だと、運動や知的能力の発達がゆっくり。
合併症はあるものの、(合併症に対する)治療法もあり、平均寿命は60歳近くまで伸びている。
・染色体異常:本来2本でペアになっているものが、1本になったり、3本になったり、
染色体の一部がちぎれて欠損したり、他の染色体にくっついたりするもの。
・夫婦の関心や心の迷いは、医学的な説明だけでは解消されない。
その不安や迷いにはゆっくりと耳を傾ける必要がある。
・新型出生前診断で(+)→羊水検査で染色体全般をみて確定診断する
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災害医療
・災害医療では、『一人の患者のために』という考えでは動けない。
『一人でも多くの傷病者を救うために、どう動くべきか』が求められる。
・DMAT:災害派遣医療チーム。医師、看護師、ロジスティック(情報収集、連絡、調整、記録などを行う業務調整員)で構成。
・被災地にある人的・物質的資源は全て被災者たちのために使用されなければならない。
そのためDMATは被災地の情勢に頼らない『自己完結型』のチームでなければならない。
『被災地に迷惑をかけない』のが第一条件。災害の48時間以内に活動できる機動性を持つチームがDMATである。
・災害が起きてから48時間以内(急性期)、何より優先されるのが指揮命令系統の確立。
そして警察、消防、自衛隊、自治体、病院との連携。
・組織化と情報共有ができなければ、患者を救うことはできない。
・クラッシュ症候群:圧挫症候群。身体の一部が瓦礫などに長時間圧迫される→
血流障害→筋肉の壊死→救出時に瓦礫などからの圧迫が解除→
壊死した筋肉細胞からカリウムやミオグロビンが血液中に大量に流れ込む→
高カリウム血症など→数時間後に心停止や腎不全を起こす可能性あり→
対策として、瓦礫撤去中は水分を入れるために点滴→
クラッシュ症候群を起こした場合、血液浄化療法や透析が必要となる。
場合によっては壊死した部分(足など)を切断することもあり得る。
・エコノミークラス症候群:クルマの中で寝泊まりすることは、血栓症のリスクになる→
特に妊娠中は、妊娠していない時に比べ、5倍ほど血液が固まりやすくなる→
放置すると、血栓が血管を詰まらせてしまう。特に肺の血管を→
予防には、十分に水を飲ませることと、まめに足を動かしたり散歩させることだ。
・震災から時間がたつと必要な医療が変わる。
慢性疾患の悪化、その継続的な治療の維持、被災した精神疾患の患者、医療機関のサポート、
震災によって生じた精神疾患の対策や予防、支援者への支援など。
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子宮内膜症
・子宮内膜は本来子宮内にあって、ホルモンの影響を受けて、妊娠準備のため厚くなる。
妊娠しなければ剥がれる。生理である。
・しかし、子宮内膜が子宮以外にできた場合、炎症や癒着を起こす=
生理がない妊娠や出産が一番の治療→ただ生理が再開すると子宮内膜症はまた少しづつ進行する。
・妊娠、出産して授乳期の生理のない時期になれば、子宮内膜症は良くなる。
・妊娠の予定がないなら、低用量ピルで進行を抑えるのも手。
・ピルは排卵を抑える=避妊の効果→子宮内膜を厚くさせないで生理を起こす→
生理痛は楽になる。生理の量も減る=子宮内膜症の治療に使える→
ただ血栓症のリスクがあるため、肥満の人や喫煙者、血栓既往のある人には使えない。
・IUS:子宮内に入れて、黄体ホルモンを出す道具。生理の量も減る。生理痛の緩和にも→
ただ子宮内膜症に対しては、効果は子宮筋層の中まで。卵巣までは効果が達しない。
・チョコレート嚢胞:子宮内膜が卵巣に→嚢腫ができる→
本来は膣から体外へ排出される経血が、生理のたびに卵巣内にも溜まり、嚢腫になっている→
そのため、ドロッとした古い血が、溶けたチョコレートのように見える。
・妊娠の週数が進むにつれて、痛くなったり、卵巣嚢腫がねじれたり破裂することがある→緊急手術が必要
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母子感染症
・母子感染症:細菌やウイルスなどがお母さんから赤ちゃんに感染すること。
主に風疹やB型肝炎、梅毒、HIV、ヒトパルボウイルスB19(リンゴ病)など。
・「ほんの少しの知識がなかったせいで、母子感染症に罹り、後悔をして、ずっと自分を責め続ける母親を見ているし、
そんな奥さんや、病気や障害を持った我が子を目の前に、何もしてあげられず苦しんでいる父親を見ています。
だから君たちが5年後、10年後、それほど遠くない未来に、自分や自分のパートナーが妊娠した時のことを、
ほんの少しだけイメージして聞いてもらえたら、僕はすごく嬉しいです」
・サイトメガロウイルス(CMV):約70%の人が幼少期に症状もなく罹っていて、抗体を持っている。
抗体を持つと、100%ではないが問題になることはないため、怖いウイルスではない。
ただ、妊娠中の女性が罹ってしまうと、お腹の赤ちゃんに感染して、発育遅延や肝腫大などの健康被害を起こしてしまう。
ワクチンもない。胎内感染を防止、治療する手段もない。
このウイルスは幼いうちから感染する人が多く、その唾液や尿、鼻水などの体液を介して大人に感染するため、
上に子供がいて、抗体のない妊婦が特に注意が必要。
子供の食べ残しを口にしたり、キスも良くない。おむつを交換した後は、手をしっかり洗うことも大切。
・妊娠中に口にするのを気をつけなければならないものは生肉。
トキソプラズマ原虫による経口感染。
お腹の赤ちゃんが感染すると、流産や早産、死産になったり、脳や目に障害が出ることもある。
妊娠中に肉類を食べる時は、十分な加熱が必要。生ハムやサラミなども感染のリスク。
猫のフンや、土の中にもトキソプラズマはいる。
猫は感染して2週間以内が問題。室内飼いなら大丈夫。ただ、触ったら手を洗うこと。
気をつけることは、妊娠中に新しい猫を飼い始めない。猫を外飼いしない。生肉を与えないこと。
また、トキソプラズマは土の中では感染力を保っているため、妊娠中にガーデニングなどを始めるのもお勧めできない。
ワクチンなど治療法はない。
・「君たちの愛する人が妊娠したときに、今日、僕が来たことが
頭の片隅に残っていたら、母子感染症を防げると思います」
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子育ての自信
・「私には…この子を育てる自信がありません」
「…それでいいんです。自信がないということは、この子のことを真剣に考えてあげているということです。
この先、お友達と遊んだり、学校にだって通うことになると思います。
それまでに乗り越えなくてはならない壁が出てくるかもしれません。
ただ・・・そのときは、新生児科医(ぼくら)と一緒に、何度でも、この子のために一生懸命悩んで考えましょう」
・呼吸窮迫症候群:サーファクタント(肺胞を覆っている物質)の不足→肺胞が膨らまない
・「オレが悪いんです…オレの責任っすよ」
「もちろん、そんなのあんたのせいに決まってるわよ…って誰かに言われたいんでしょ?
そういう時って『お前は悪くない』なんて言われても自分のことを責めるだけだし、
だったらむしろ『お前の責任だ』って誰かに言われた方がすっきりするもんよ。
そのあとは、もうくよくよしないで自分がどこで判断を間違えたのか、真剣に考えなさい」
・羊水塞栓症:羊水成分の血管内の流入→ショック状態を引き起こす。
羊水中の赤ちゃんの皮膚や産毛、便などの成分が血管内を詰まらせる。
分娩中や帝王切開中に、突然の呼吸不全、循環不全、DIC(播種性血管内凝固症候群)→
出血が止まらなくなる→妊婦死亡。予測不可能。
・「お産は今日も明日も…毎日ありますからね。みんな引きずりながら、前に進んでいますよ」
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授乳
・母乳は栄養面で優れている。お母さんからの免疫物質ももらえ、赤ちゃんの感染症やアレルギー予防につながる。
それにお母さんの身体にとっては、子宮の戻りが良くなる。ミルク代もかからない。
・ただ、母乳の出には個人差がある。赤ちゃんにも飲むのが上手な子も下手な子もいる。
赤ちゃん自身、練習が必要なので、すぐに母乳育児がうまくいく人もいれば、
数か月かけてやっと軌道に乗る人もいる。
・それにお母さんの希望も様々だ。母乳だけで育てたい人もいれば、
仕事復帰のためにミルクと母乳の混合で育てたい人もいる。
赤ちゃんの育ち方も、お母さんの育て方も人それぞれだ。
・まずはお母さんが育児を楽しむことが、赤ちゃんにとっての一番の栄養ではないだろうか。
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総合診療医
・総合診療医:総合的な診療能力を有する医師。なんでも診る医者。
必要な時は専門医に紹介したり、在宅医療や、患者の家族の相談やアフターケアを行う。
・「必要なのは、安心して自分や大切な家族を診てもらえる医師なんですよね。
その場所、その土地、その地域に必要な医療があるというのは否めないことだと思うんです」
・「私生活が充実していなければ、島の患者を診ることなんかできないよ」
・「総合医にとって一番大切なのは、まず自分の限界を知ること。
そして適切なタイミングで専門医に患者を紹介することなんだ。
あとは、その地域の医療ニーズ。この島の人口の40%は60歳以上の高齢者なんだよ。
つまり、高齢者に起こりやすい症状の知識や処置法を優先して習得しておけば、
それだけこの病院だけで治療を終えることが可能になる。
そうなれば本土の病院に行くこともないし、患者の精神的な負担や医療コストも抑えられる」
・「先生はなんでこの島で総合医をずっと続けているんですか?」
「そうね~。農家はおいしい野菜を作る。漁師なら新鮮な魚を獲る。
食堂ならおいしい食事を出して、職人ならいいものを作る。
それで人から『ありがとう』って言われたら嬉しい…それと一緒かな。
私はこの島の人たちにいつも、自分が医者になった時の初心を思い出させてもらってる」
・HELLP症候群:溶血と肝機能異常。検査では、ASTとALTが3桁。血小板減少も伴う。
胃痛。母体は出血が止まりにくく、胎盤早期剥離などを起こしやすい。緊急にお産をしないと母子ともに危険。
・「すぐに帝王切開をするべきです。もしも今、早剥でも起これば、赤ちゃんは助けられないかもしれません」
「帝王切開はできない」「でも今なら産科医はイチロー先生と僕がいるじゃないですか」
「ないんだよ!…この病院には輸血製剤がないんです」
・「イチロー先生、本当にこれでいいんですか?オレたちは久松さんに何もしないで、ただヘリを待ってるだけですか?
だったらなんで…なんでオレはこの島に来たんだよ!」
・「医師を全員招集してAB型の職員に声をかけてください。ゴロー先生、一緒に二人を助けましょう。
帝王切開です」「…はい!」
・「また会えますよ。まだ帰ってこれないってことは、いつかまた帰ってくるってことですから」