あらすじ
聖ペルソナ総合医療センターの産科医・倉崎先生と救命救急医・下屋先生、そして助産師の小松さんとサオリちゃんの4人で女子会を開くことになった。そこで話されたテーマは、子宮内膜症について。子宮内膜症は、子宮内膜が子宮以外でできて炎症や癒着を起こす病気で、患う女性は多い。生理がない妊娠・出産が一番の治療だが…。
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出産は、奇跡である──。
出産には、保険がきかない。なぜなら、出産は病気ではないから。
しかし、絶対に安全な出産など、この世には存在しない。
産む側も産まれる側も常に命懸けで、2020年には全世界で20万人以上の妊婦が出産で命を落としている。
そんな“命を授かる奇跡”と“命が誕生する現場”に関わる人々を真摯に描いた『コウノドリ』。
主人公のサクラは、生まれてすぐ母を亡くし、乳児院と児童養護施設で育ちながら「生まれてきたすべての赤ちゃんに”おめでとう”と言いたい」と願う愛情深い産科医。その一方で、情熱的な演奏をする謎多き天才ピアニスト・BABYの一面も持ち合わせた人物である。
そのミステリアスなサクラが、出産のリスクやアクシデントに直面しながらも、お母さんと赤ちゃんの命のために奮闘して、真剣に寄り添う姿に何度も心が揺さぶられる。
2015年、2017年のテレビドラマ化でも話題を呼んだ、奇跡の物語。
母から生まれたすべての人に、読んでいただきたい。
感情タグBEST3
子宮内膜症
・子宮内膜は本来子宮内にあって、ホルモンの影響を受けて、妊娠準備のため厚くなる。
妊娠しなければ剥がれる。生理である。
・しかし、子宮内膜が子宮以外にできた場合、炎症や癒着を起こす=
生理がない妊娠や出産が一番の治療→ただ生理が再開すると子宮内膜症はまた少しづつ進行する。
・妊娠、出産して授乳期の生理のない時期になれば、子宮内膜症は良くなる。
・妊娠の予定がないなら、低用量ピルで進行を抑えるのも手。
・ピルは排卵を抑える=避妊の効果→子宮内膜を厚くさせないで生理を起こす→
生理痛は楽になる。生理の量も減る=子宮内膜症の治療に使える→
ただ血栓症のリスクがあるため、肥満の人や喫煙者、血栓既往のある人には使えない。
・IUS:子宮内に入れて、黄体ホルモンを出す道具。生理の量も減る。生理痛の緩和にも→
ただ子宮内膜症に対しては、効果は子宮筋層の中まで。卵巣までは効果が達しない。
・チョコレート嚢胞:子宮内膜が卵巣に→嚢腫ができる→
本来は膣から体外へ排出される経血が、生理のたびに卵巣内にも溜まり、嚢腫になっている→
そのため、ドロッとした古い血が、溶けたチョコレートのように見える。
・妊娠の週数が進むにつれて、痛くなったり、卵巣嚢腫がねじれたり破裂することがある→緊急手術が必要
Posted by ブクログ
テレビドラマ化もされた人気シリーズの第21巻。帯は20巻同様「“奇跡"の医療TVドラマが帰ってきた―。絶賛放送中!!」です。ちょうどドラマ2期が放映されていた最中に出版されたようです。
そのドラマですが、先日、「コウノドリ傑作選」再放送ってニュースがありました。新型コロナウィルス感染症の拡大で放映予定のドラマの撮影が延期されたことによる影響だそうです。
思い起こせば震災の時「魔法少女まどか☆マギカ」の最終回の放映が延期されてたなあ…なんて遠い目になってしまいます。震災直後は「ソロモンの犬」とか「狼と香辛料VIISide Colors」なんかを読んでいたようですが、その後「朽ちていった命:被曝治療83日間の記録」が本棚に並びました。10年経って今度は緊急事態宣言下で好きだったドラマの再放送を見る日々です。
どうか早く平穏な日常が戻ってきますように。
不安と混乱に直面しているすべての人に、支援の手が差し伸べられますように。
この巻には「子宮内膜症」「羊水」「夫の自覚」「災害医療<前編>」が収録されています。
以下各エピソードに一言ずつ。
「子宮内膜症」
下屋先生、大丈夫、今はこの病院の美人救急救命医が下屋先生ですから!でも、倉崎先生に女四宮はひどいw
倉崎先生・下屋先生・小松さん・サオリさんの女子会の形での子宮内膜症啓発回。生理の回数が戦前の約10倍近いんだそうで、なるほどなあと思いました。
ジャンゴ~…Jungleですかw
「羊水」
羊水についての啓発回。多くても少なくてもダメなんですね。
破水したときに羊水を避けるのが下手なゴロー先生。サクラ先生や四宮先生も、駆け出しのころはまともに浴びていたのでしょうか。
うっかりピアノを触ってしまったサクラ先生に「オレと一緒にベイビーのコピーやりましょうよ!」って言っちゃうゴロー先生、相変わらず半人前枠なのお気の毒です…
「夫の自覚」
何度となく繰り返される「妊娠して否応なしに母にならざるを得ない妻」と「いつまでたっても自覚のない夫」のすれ違いのお話。コウノドリでも「VBAC」だとか、「性感染症」「淋病」だとか、夫の自覚がない話は頻出です。コウノドリではどのエピソードも最後に夫が反省して元の鞘に収まっていますが、リアルではそうならないケースも結構あるんだろうと思います。
こればかりは他人事みたいなことを書けてよかったと心底思います。
「災害医療<前編>」
加瀬先生大活躍回、であると同時に、大きな転機が近づいてくる回です。「N県N市で最大震度7の地震が起こりました」というニュースに心配そうに見入る四宮先生、そして「N県のN市は四宮の実家で父親のいる病院もあるのです」というサクラ先生の言葉が今後の展開の伏線(あまり伏せてないけど)なのですが…
災害派遣医療チーム「DMAT」の活動に光を当ててくれる貴重なエピソードです。被災地での仕事は危険な場所での救命活動のような活劇でなく、情報の整理入力のような地味だが重要な業務から始まること、避難所の運営などとても興味深い内容に続き、「コウノドリ」だけに「災害時小児周産期リエゾン活動」についても触れられています。
そう言えばクルーズ船の「ダイヤモンド・プリンセス」にDMATが派遣されたってニュースもありました。大変さに頭が下がります。
そして、やっぱり医療ドラマである以上、ドラマチックなストーリーも、と思ったかどうか、倒壊した家屋の下敷きになった被災者の救命活動で大活躍する加瀬先生の雄姿を見ることができました。これまで度々活躍ぶりが描かれてきた加瀬先生(かつて最大の見せ場は「呼ばれてないけどジャジャジャジャーン」でした!―そう言えば、ハクション大魔王2020ってアニメが始まりましたww)ですが、今回もまた熱くかつ沈着冷静なところを存分に見せてくれました。堪能させていただきました。
あと、途中の見開き扉絵が帯のドラマ出演者の写真と同じメンバー、同じ構図で最高です!
夫の自覚について…めちゃくちゃ共感!!
母になるには妊娠出産とさまざまな苦労を勝手に用意されてるけど
何もなくても親に慣れたゃうパパ。
自分で頑張ってくれ!
Posted by ブクログ
女性の体に起こる様々な問題は、男性にはもちろん、女性にもまだまだ知られていないことが沢山あるのだと思う。
もっともっと啓蒙の機会があるべきなのだろう。
Posted by ブクログ
パパになること(夫の自覚)。災害地医療。興味深い内容だった。次巻も楽しみです。私のバイブルになるであろう本。全巻そろえた。初めての大人買いです。
妊娠中の旦那さん
イヤイヤ、ダメでしょう。
妊娠中の旦那さん、遊びまくっちゃー。
することないって思いがちだけど、
妊婦さんをイライラさせちゃダメでしょう。
話を聞くだけでも大丈夫ですねー
Posted by ブクログ
生理が重くて、毎回痛いけど、病院には行かないって人は多いと思う。市販の薬飲んで耐えればある程度乗り越えられるし、終わってから行こう…と思っても、いざ終われば、面倒で忘れちゃうから、行く機会を失ってしまう。
けど、定期的に検診をすることは、将来のためにはいいんだけれども。。。