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出産は、奇跡である──。
出産には、保険がきかない。なぜなら、出産は病気ではないから。
しかし、絶対に安全な出産など、この世には存在しない。
産む側も産まれる側も常に命懸けで、2020年には全世界で20万人以上の妊婦が出産で命を落としている。
そんな“命を授かる奇跡”と“命が誕生する現場”に関わる人々を真摯に描いた『コウノドリ』。
主人公のサクラは、生まれてすぐ母を亡くし、乳児院と児童養護施設で育ちながら「生まれてきたすべての赤ちゃんに”おめでとう”と言いたい」と願う愛情深い産科医。その一方で、情熱的な演奏をする謎多き天才ピアニスト・BABYの一面も持ち合わせた人物である。
そのミステリアスなサクラが、出産のリスクやアクシデントに直面しながらも、お母さんと赤ちゃんの命のために奮闘して、真剣に寄り添う姿に何度も心が揺さぶられる。
2015年、2017年のテレビドラマ化でも話題を呼んだ、奇跡の物語。
母から生まれたすべての人に、読んでいただきたい。
Posted by ブクログ
テレビドラマ化もされた人気シリーズの第15巻。この巻が刊行された2016年は第40回講談社漫画賞・一般部門を受賞し、波に乗っていた頃です。
「ペルソナ総合医療センター」の産科を中心に、妊娠出産、赤ちゃんとお母さんを巡る悲喜劇と、主人公サクラ先生を中心とした群像劇が、綿密な取材に基づく圧倒的なリアリティと現場感を伴って語られます。
倉崎先生、工藤先生といった新メンバーを加えて、この先のドラマ2期に向け一層パワーアップして臨みます。
この巻には「胎便吸引症候群」「出生届」が掲載されています。
以下、各エピソードに一言ずつ。
「胎便吸引症候群」
腕は確かで、NICUに通うお父さんお母さんには寄り添う姿勢を見せる一方、関係者には神経質に厳しく当たる新生児科の新任、工藤先生。7巻でバーンアウトして退場した新井先生の後任にあたるのでしょうか。
実はその神経質さは、難病の我が子を見て、航空宇宙工学専攻から医学部に入り直したという経歴にあるようです。…でも、それ以上の掘り下げは今のところはなく、キャラクター性では倉崎先生の濃さに及ばず、今後の出番も実はあんまりありません。キャラクターを作るって難しいんだなって思います。
「出生届」
タイトルの意味がわかると切なくなるエピソード。そしてこれまで浮いた噂すらなかった小松さんに出会いが!
言霊なんて言葉があります。水伝みたいな似非科学まで行っちゃうとちょっと困りものですが、信じているかどうかはともかく、心掛けとして良いことは公言し、悪いことは思っていても口に出すのは止めておこうと思っている人はけっこう多いかもしれません。あ、自分もそうです。
コウノドリは別にホラーではありませんので言霊的なモノが登場するわけではありませんが、でも、このエピソードではお母さんやお父さんがあんなことを口に出さなければ、と後悔する展開になります。
多胎児育児の大変さは、悲惨な事件や減胎手術のような報道で知られるようになり、自分も妊娠中によく目にした各種の支援の多さなどから、困難さが何となくわかります。コウノドリでも5巻に「双子」のエピソードがありますが、これは出産までなので出産後の壮絶さが描かれているわけではありません。
まあそんなことから、2人目妊娠はうれしいけれど、双子じゃなくて一人だったらよかったのに…と愚痴っていたら、二卵性双生児のうち一人が妊娠中に死亡してしまった話です。冗談のつもりで口に出したことであっても後悔の種にならないようにしないとなと改めて思い返しました。
出生届と死産届を同時に出したお父さんの気持ち、自分とパパとママと、生まれてくるはずの弟妹を描いた絵が「間違ってるんだ」「描き直していい?」と先生に聞くお兄ちゃんのシンジ君の気持ち、そして、現場では必ず起きていることなのでしょうけれど、やっぱり赤ちゃんが亡くなる話は読んでいて切ないですね。
あと、小松さんのエピソード!
「住む世界が違う」と感じた小松さん。
でも、ジョージさんは小松さんのどこがよかったんでしょうか。もしかして、髪型?
蛇足です。
横山さんが街で見かける双子の名前がミーちゃんとケーちゃんでした。元ネタはピンクレディーだと思うんだけど…ピンクレディー双子じゃないのに…
あと作者何歳よ…
現場の緊張感
現場の緊張感が生で伝わって来るようです。それにしても読んでいて作者がフラグを立てるのも余りに素直なので結論が最初の方で分かってしまいます。セリフのフォントサイズがそこでけ大きいからです。それでもやたらに捻られるよりはいいです。
胎便吸引症候群
・胎便吸引症候群:通常、赤ちゃんはお母さんのお腹の中でウンチはしない。
生まれた後にする。しかし、お腹の中でストレスがかかると、羊水の中で便をすることがある。
胎児の便、つまり胎便だ。
そしてさらなるストレスがかかると、通常胎内ではしない呼吸…喘ぎ呼吸をしてしまう。
それによって赤ちゃんはその混濁した羊水を胎内や出生後に気管に吸い込み、呼吸障害を起こしてしまう。
・赤ちゃんはお母さんと同じく、辛い思いをして出産に挑む。
外の世界に出るために頑張って、とても大きなストレスと闘うのだ。
だから出たら「おめでとう。生まれてくれてありがとう」と褒めてあげてはいかがだろうか。
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