鈴ノ木ユウのレビュー一覧
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涙が出そうに
もう感染が始まったことはだいぶ前に感じますが、透明のシートが設置された頃に1人目の妊娠がわかったこと、立会ができないと聞いて不安になったこと、色々思い出しました。今回もうすぐ2人目を出産します。ニュースは落ち着いてきても、ここ数年医療従事者の方の壮絶な苦労があった事を改めて感じました。はやくマスクの必要ない世の中に戻って欲しいです。
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ドラマ化でこの作品を知りました
学校の保健で、出産してから何ヵ月以内に死ぬ割合は1000人に何人(全然覚えてない)だとか勉強しました。
0.何%という確率ならば、実際沢山起こってることになり高いと感じましたが、少し納得できた気がします。
危険の伴う出産に焦点を合わせることで、将来の参考になりそうな漫画だと思いました。 -
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ドラマ見た人は特に読むべき
ドラマが好きだったので漫画も読みたいと思い、読んでみました。確かに、ドラマに使われた話もありました。ドラマでは、映像に加え音声があるのでリアリティを感じますが、漫画では、登場人物一人一人の書き込みに工夫があります。(例えば、苦しみながらも命懸けで出産する母親の表情や、焦ったり、悩んだりするときの表情に書き込みが多く、迫力を感じます。)出産や命の大切さと感動を真剣に伝えてくれる、とても良い話がつまっています。
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どこかで奇跡は起きている
・「『わからない』というのは、不安であり、怖いものでしかありません」
・「赤ちゃんと母親に寄り添えなくなったら、その出産はもううちらのものじゃない」
・「感染対策のために外部から院内に入る人を最低限にってのは分かるけど、
旦那が立ち会いも面会もできないなんて異常だよ」
・「感染病棟(ここ)に入院している患者は、みんな怖くて不安なんです。
それに、まるで自分が特別悪い事をしたかのような気持ちになって苦しんでる。
そんな時は誰かにそばにいてほしいし、誰かにそっと手を握って貰いたい。
本当は家族がそれをしてあげられれば一番いいけど、今それをしてあげられるのは看護師(うちら)しかいないでしょ。
看護師(うちら)は感染病棟(ここ)でコロナを相手にしているんじゃない。
看護師(うちら)は患者に寄り添うために、ここにいるんだよ」
・「その仕事は自分の子供よりも大事なお仕事ですか?」
・「ワクチンを打つことは、母親とお腹の赤ちゃんを守ることになるんですけどね。
ワクチンを打って母親にできた抗体は、胎盤を通じて赤ちゃんにも行くことになります。
それによってお腹の赤ちゃんも抗体がもらえるということです。
これはおっぱいでも同じことなので、授乳中のお母さんにも同じことが言えますね」
・「妊婦や患者をコロナから守ってあげられたとしても、心が守れなきゃ意味ないよね」
・「日々…医療が進歩しているとはいえ、それで全てが解決する訳じゃない。
それでも今日できることで医療者(ぼくら)は明日に進んでいる。一歩ずつだ。
連日…コロナと共に暗いニュースが報じられ、世の中を不安にさせている。
でもTVやネットのニュースで報じられることはなくても、今日も必ずどこかで奇跡は起きているんだ。
母親が妊娠、出産して、家族がそれを迎え入れている。
それ以上に明るい出来事(ニュース)がこの世界にあるわけないって…ぼくはこれからもそう信じてる」
「安心したよ。お前が相変わらず恥ずかしい奴で」「あはは」
「もう切るぞ。これ以上話してたら、こっちまで恥ずかしいことを言いそうになる。サクラ…ふんばれよ」
「…」「じゃあな」「うん、またね」
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Posted by ブクログ
全巻を持っていて、お気に入りの本のひとつです。
今回は出産のことだけではなくコロナということもあり、コロナ感染によるいろいろな病院での出来事も多く描いてました。
特に思い出しただけでも涙が出てしまうのは、高齢のおばあちゃんの最期をコロナのために家族が直接その場で看取ることが出来なくて、声も掛けられない。
わたし自身、同居していた祖父も祖母も最期までその場で看取ることが出来たことは、ほんとうに幸せなことだったんだなと思いました。
突然身近な人を亡くすことは、コロナだけではないけれど、身近な人の最期を後悔なく迎えられるように日々を過ごしたいと改めて思いました。 -
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出産の明日
・「仕方ないってのは諦めた時に使うんだよ」
・「妊婦がお産の時、家族に立ち会ってもらって励まして欲しいって言うのは当たり前じゃないの」
・白血病:骨髄の中で作られる血球が、がん化して増殖する→
貧血を起こし、出血を止める働きや、体を守る免疫の働きに障害がでる。
・妊婦が白血病→大量の血流を必要とする胎児。胎盤があることはリスク→
もし分娩を行えば、大量出血や感染のリスク
・白血病の治療に抗ガン剤→抗ガン剤で白血病細胞を非常に少なくする(寛解)→
目に見えない(検出限界以下)白血病細胞を抗ガン剤で叩く(地固め)→
完全寛解になって退院しても、そこから数年間の通院(経過観察)→
再発の可能性が低くなったことを確認できて、初めて白血病は治癒したことになる。
・抗ガン剤のリスク:骨髄抑制=正常な血球の機能も損なわれる→
感染しやすくなり、出血が止まりにくくなる→無菌室で過ごす必要あり→
赤ちゃん自身の催奇形性、流産や早産、骨髄抑制を起こす場合もある。
・白血病になった妊婦を抗ガン剤で治療する場合:抗ガン剤投与→骨髄機能の回復した時期を見計らう→
ある程度赤ちゃんが成熟する32週まで妊娠継続→計画的な分娩→場合によっては帝王切開
・「毎日怖くて不安です。でも子供ってスゴイ。…だって私今ワクワクしてますもん。鴻鳥先生、マイを産んでよかった」
・「出産は…生まれてくる小さな命と、それを純粋に喜ぶ母親、父親、家族のものだ。
小さな命に悩み苦しんだり、嘆き悲しむ母親や父親、家族の未来(あした)のためのものだ。
そのすべての小さい命と家族に寄り添い続ける助産師や新生児科医、そして産科医(ぼくら)のためのものでもある」
「…サクラ…お前、恥ずかしさが増したな」
・「鴻鳥先生、帝王切開終わりましたー」
「院内助産も無事に生まれたよ~」
「そうですか…よかった…」
(出産は奇跡だ…どれだけの時が流れても、人はその小さな奇跡に幸せを感じ、
時には絶望を感じることもあるだろう。
それでもボクらは今日も奇跡のすぐ隣にいる。すべての赤ちゃんと母親を救うために)
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劇症型A群溶血性連鎖球菌
・溶血性連鎖球菌:「鎖のように、青い球菌が連なっている」から連鎖球菌。「赤血球を溶かす」から溶血性。いろいろいる。
・B群は、膣や直腸などにいる常在菌。
妊婦の5人に1人は持っているが、赤ちゃんが産道を通る時に、赤ちゃんが感染することがある。
新生児髄膜炎や肺炎を起こす。そのため、妊婦が臨月になったら検査して、菌を持っているか確認する。
菌を持っているなら、陣痛が始まった段階で、念のため抗生剤を投与し、赤ちゃんへの感染を防ぐ。
・A群は細菌性急性咽頭炎の「ほぼ唯一の」原因菌。皮膚軟部組織感染症として、猩紅熱、丹毒、蜂窩織炎を起こすことも。
・感染後、自己免疫疾患も引き起こす。糸球体腎炎やリウマチ熱など。
・劇症型のA群溶血性連鎖球菌が起こすのが、壊死性筋膜炎。俗称「人喰いバクテリア」。筋膜を毒素でどんどん溶かす。
・初めは風邪や胃腸炎のような一般的な症状。
よくある溶連菌(溶血性連鎖球菌)は、感染しても数日でよくなり日常生活に戻れる。
ただ、その溶連菌が何らかの理由で血液の流れに入ってしまうと、劇症型となって、あっという間に命を奪う。
本来、溶連菌自体、血液中には存在しないはずの菌だから。
・溶連菌は子供が罹りやすい。上の子がいるお母さんは感染しやすくなる。
・敗血症:細菌が血液に入り込み、血管内炎症を起こした状態。放置するとショックを起こす。
・敗血症を疑うには、検査が必須。体温、心拍数、バイタル、白血球数、血液中の二酸化炭素濃度(呼吸)など→
治療前に検査用に血液を採る→どこの臓器が障害されているか確認する→緊急なら検査結果を待たずに抗生剤投与で治療開始
・A群溶連菌なら、100%ペニシリンが効く。
・妊娠中は免疫力が低下する=感染症に罹りやすくなる→
子宮への血流量も劇的に増えるため一気に細菌が全身に回ってしまう。
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NICUと在宅医療その二
・「頑張れって言ってくれる家族が増えることは、赤ちゃんにとっていいことだと思うんです。
私はNICUの退院は、ご家族にとってゴールではなく、スタートなんだと思います。
それに…赤ちゃんはそれからの人生の方がずっと長いんです。
NICUの先に続く人生で…大変な今を共に乗り越えてくれる家族が一人でも多いことは、
その後の赤ちゃんと家族の幸せにつながる気がするんです」
・「まだ特別なことに感じるかもしれませんが…それはメイちゃんにとって日常なんです。
その日常をお母さんだけが背負う生活は長続きしません」
・「まだそれが私たちには少し難しいだけだ。ちゃんと覚えて、みんなでメイちゃんを連れて帰ろう」
・「最初から大変だと分かったなら、後でこんなはずじゃなかったと言わずに済むだろ」
・「メイちゃんのお父さん、お母さん、おじいちゃん、おばあちゃんの代わりは誰がするんですか?
…皆さんがNICU(ここ)のスタッフのようになってしまったら、メイちゃんはお家で一人ぼっちになってしまいますよ。
メイちゃんは皆さんの患者ではなく、新しい家族なんです」
・「皆さんがメイちゃんを見れない時は、訪問看護の看護師さんや地域の保健師さん…
支えてくれる人はたくさんいます。きっちりしなくてもいいんですよ」
・「どんな家族にもその家族のペースややり方があると思うんです。
本田さんは皆さんのペースの中でメイちゃんと生活してあげればいいんです。
そしてメイちゃんのかわいく成長していく日々を、家族で見守り続けてください」
・「私もそうなので偉そうには言えませんが・・・男はどうしても奥さんがしたいようにとか、
奥さんが決めたのならとか、女性の意思に委ねてしまいがちです。
でも、そうではなく…男性の僕らが自分でできること、やれることをやろうとすることで、
奥さんや家族を支えたり、守ることができると思うんです。
ただ、これは新生児科医としてではなく、同じNICUを卒業した子の父親としてのお願いなんですけどね」
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NICUと在宅医療その一
・身体的、精神的、社会的、経済的理由で、限度を超えて親が孤立すれば、子供の虐待は誰にでも起こり得る。
・子供に病気や障害があって、医療ケアが必要なケースでは、虐待に至ってしまうことが多い。
なぜなら24時間、医療ケアが必要な子の両親は、ゆっくり眠る時間が無いからだ。
睡眠不足になると、どんな人間でも魔が差すし、壊れていく。
・「NICU(ここ)に入院している子供たちには、効果が少しでもありそうならば、良かれと思う治療をどんどんやっています。
ただ・・・NICUを卒業した子は、もう二度とNICUに帰ってくることができません。
なので在宅医療では、効果がはっきりしない治療、止めてもよさそうな治療は続けてはいけません。
NICUをそのまま、お家に持って帰り、お父さんやお母さんに医師や看護師の行う医療を求めてしまえば、
それは子供から両親を奪うことになりかねません。この子たちのパパとママを医療者にしてはいけないんです」
・「コノハを見て思ったんです。この子はずっと私が守ってあげないと死んじゃうんだなって。
…私のことは誰も守ってくれないのに」
・デイサービス:医療ケアの必要な子を日中だけ預かる施設。看護師や理学療法士が常駐。
・「在宅医療は本当にしんどいと思います。でも子供と離れる時間は子供の成長のためにも必要ですし、
母親や家族がその時間を自分のために使うのはいいことだと思うんです」
・「オレにはNICUで本当に人を救っていたかなんて分かんないです。
ただ、オレたちはNICU(あそこ)で誰かを不幸にするために命を救ったことは一度もないっしょ」
「…そんなの当たり前じゃない」
・「家というのは暮らしのある場所ですからね。生活をしながら在宅医療を続けることは、
ご両親やその家族がNICUで想像していた以上に過酷なことです。
でもそんなことは親の愛情があれば乗り越えられるはずだとか、安易に言う人もいます。
しかし絶対に両親の愛情を、その解決策にすり替えてはいけないんです。
医療の進化によってNICUで救われる命は増えたのかもしれません。
だからこそNICUは、その子を含めた家族も一緒に支えられるNICUに変わらなければいけない。
私はそうならなければ新生児科医が本当に、子供たちを救うことにはならないと思っています」