横関大のレビュー一覧
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23年前4人の小学生がタイムカプセルに入れて埋めた拳銃で、人が殺された。
バラバラに育ち大人になった4人の幼なじみは、その事件をきっかけに再会する。
少し前に放送されたドラマがまぁまぁ良かったので、原作も読んでみました。
結果、原作の方が纏っていてスッキリ。
ドラマは淳一が初恋に囚われたなかなかヤバい奴に演出されていて、ラストの展開が『?』だったのですが、原作はちゃんと1人の刑事として描かれていて大満足でした。読んで良かった。
そして神奈川県警からやってくる奈良さんが、とてもいい味を出していて、この人でシリーズ化したらいいのではと思ったり。でも奈良さんの秘密は本人の口から聞きたかったかな。
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草刈悟郎、草刈蛍。
二人は夫婦であるが、お互いに秘密にしていることがある。
実は悟郎は伊賀忍者、蛍は甲賀忍者。
因縁の相手である伊賀忍者と甲賀忍者。
お互い忍者であることを隠した夫婦生活。
徐々に夫婦生活は冷めていき、悟郎は蛍から離婚を突きつけられる。
そんなある日、大物政治家が殺害される。
容疑者は妻である蛍。
蛍は殺人を犯したのか?
二人の結婚生活は?
といったあらすじ。
まず丁寧に忍者の設定を作中で教えてくれます。
徳川に加担していた伊賀忍者は現在も日本の中で勢力を維持している。
伊賀忍者のおかげで郵便ネットワークが拡大したため、今も伊賀忍者の多くは郵便局員として、働いている。
徳川慶喜が晩年静岡で暮らしていたため、警護についていた理由で、静岡には忍者が多い。
下忍、中忍、上忍と身分格差がある。
甲賀忍者は豊臣方についていたため、現代まで肩身の狭い思いをしてきた。
反政府活動をすることが多い。
その他多くの細かい忍者設定があるので、物語がスッと入ってきました。
普段郵便に行くことがあるので、郵便局員を見ると、もしかしたら、あの人たちは伊賀忍者で、日夜任務をこなしていること、また身分格差に苦しんでいること、そんなことが頭をよぎりそうです。
物語の途中から、お互いが忍者であることが判明。しかも因縁の相手であることがわかってから、加速的に物語が面白くなっていきます。
夫婦愛
任務
家
様々なしがらみがある中で、悟郎と蛍が命をかけて、突き進んでいきます。
終盤に、2度ほど私は驚かされました。
横関さん流石です。
そして、それとともに忍者の恐ろしさも知りました。
物語の終わり方、私好みでした。
全ては語らず。
だから、想像で楽しめました。
読後に思いました。
忍者の結婚は難しい。
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宅配ピザのアルバイトをするバンドマン伊庭亮太。
立て籠もり現場にピザを配達することになり、そこで出会ったおっさんにメッセージを託される。
困っている人を見たら助けずにいられない、そんな性分の亮太。
今夜は大切なライブの日。
亮太はライブに間に合うのか。
おっさんからのメッセージをきっかけに、亮太の長い1日が始まる。
といったあらすじ。
少し前に原作を読み、ドラマ化もされた「再会」の著者の作品。
「再会」はシリアスな物語でしたが、本作はユーモア、シリアスを兼ね備えた作品。
次々に亮太に試練が舞い込んでくるけど、「困っている人は助ける」精神で、解決していく姿は、疾走感があり、無駄な場面もなく、一気に読み終えることができました。
序盤の伏線を物語が進むにつれて回収されていく所は、読んでいて清々しかったです。
二部構成になっていて、一部だけでも十分に面白いのですが、二部が更に物語に彩りを加えてくれます。
一部から8年後の物語が描かれており、登場人物たちの成長や約束も引き継がれていて、ワクワクしながら読みました。
横関さんのファンになってしまいました。
他の作品もぜひ読みたいと思います。 -
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そこつながる!?という関係性の人たちがつながっていくという奇妙なミステリー。
結婚とか出産とか、そういうのしなきゃいけない価値観にバチバチに囚われた人間たちの話かと思いきや、案外そうでもない。
特に、登場人物ほぼ全員の心情が吐露されるのはある意味この小説のありがたいところだった。特に義母の素子にいたっては娘を思う気持ちそのものだった。この小説のトリックというかどんでん返しは、どんでん好きには薄々予想ができたと思う。ただ、どんでん返しのもっと奥にあるホワイダニットについては予想があまりできなかった。義母の素子が嫁の由香里を思う気持ちの描写は、この小説の根幹の伏線だったと思う。
彼女たちの中心にいるのが憎いヤツだけならこんな結束しないよね。。。子供がいようといなかろうと、女ってやつは大事なものが本能的にあるんかなと思わせてくれる小説だった。 -
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23年前、小学校6年生の淳一、圭介、万季子、直人の仲良し4人組は、悲しい記憶とともに、一丁の拳銃をタイムカプセルに封じ込める。
それから23年後。
あの時のタイムカプセルに入れた拳銃により、殺人事件が起きる。
犯人は、4人の中の誰か。
23年前の事件と、今回の殺人事件が交わっていくことで、真相が徐々に明らかとなる。
といったあらすじ。
今年の1月クールに放送されていたドラマ「再会」の原作。
ドラマがとても面白かったので、原作が気になり、読みました。
ドラマと原作、大筋は一緒でしたが、所々異なるところもあり、その違いを楽しみながら読むことができました。
ドラマで、結末を知っているので、読みながら大きな驚きはありません。
でも、誰が嘘をついているとか、何気ない一文が後で効いてくることとかを把握しているので、それはそれで楽しめました。
登場人物の中で、直人が一番好きです。
誰よりも仲間のことを思い、自分の全てを捨ててでも行動する直人。
その優しさに何度も心打たれました。
誰よりも優しいのにその思いが届かないのが、とてもとても悲しいです。
「優しい人が好きです。」
と言う方を多く見かけますが、優しい人って、結局「いい人」止まりで終わることが多い気がします・・・
第56回江戸川乱歩賞受賞作。
流石でした。
実写化が原作を上回る作品をあまりみたことがないのですが、個人的には、原作よりもドラマの方が好きな作品。
江口のりこの怪演が好きでした。 -
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ネタバレ2026年1月のドラマ版『再会 Silent Truth』から入り、その後に横関大の原作『再会』を読んだ。読んでまず感じたのは、事件の骨格や真犯人の動機、発砲回数、弾丸の残りといったミステリーの核はほとんど同じなのに、作品全体の印象がかなり違うということだった。
その差をもっとも強く感じたのは、飛奈淳一の人物像である。ドラマ版では、過去のトラウマを抱えながら刑事となり、人を愛することにも不器用な、どこか透明感のある人物として再構成されていた。一方、原作の淳一はもっと無骨で粗暴だ。麻雀もパチンコもするし、酒に酔って博美に暴力をふるってしまう危うさもある。その分、捜査情報を漏らす点も含め、ひとつながりの人物像としてはむしろ一貫しているようにも見えた。
南良刑事が原作では男性、ドラマでは女性になっている点も印象的だ。こうした人物造形の違いが、同じ事件を描きながら作品の肌触りを大きく変えている。原作を読んだからこそ、伏線の置き方や距離感の演出に支えられた、ドラマ版の映像的な巧さがよくわかった。