横関大のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
完璧じゃなくていい。それでも前に進む強さが、こんなにも心地いい。
---
ミス・パーフェクトの憂鬱は、横関大による「ミス・パーフェクト」シリーズ第3弾。
好きなシリーズの一つに、また確かな一冊が加わったと感じました。
物語を重ねるごとに、主人公・莉子の人となりがより立体的に見えてきます。
失敗を恐れず、正解のない問題に真正面から挑み続ける姿はとても頼もしく、自然と応援したくなる存在です。もしこんな人が身近にいたら、きっと自分自身も前向きな刺激をもらえるだろうな、と素直に思いました。
莉子の魅力は、能力の高さだけではありません。
周囲を巻き込み、動かしていく力――それこそが彼女のいちばんの強みであり、「人間力」という言葉がしっくりくる理由だと感じます。一人で完璧に解決するのではなく、他者と関わりながら答えを探していく姿勢が、物語に爽快感と説得力を与えています。
そして同時に、年相応の悩みや迷いを抱えているところもまた魅力的です。
万能ではない、人間らしい弱さがあるからこそ、莉子という人物に親しみを覚え、物語により深く共感できるのだと思います。
社会問題を扱いながらも、読後感は明るく前向き。
シリーズとして、これからも長く続いてほしいと心から願える一冊でした。 -
Posted by ブクログ
完璧すぎる女は、恋にも事件にも全力で突っ込んでいく。
---
**闘え!ミス・パーフェクト**は、シリーズ第2作。
元キャリア官僚・真波莉子の無双ぶりは相変わらずで、問題があれば「私が解決いたします」と迷いなく踏み込んでいく姿は、頼もしい反面、思わずハラハラもさせられます。
今作では事件そのものの痛快さに加えて、莉子と城島の関係がついに一歩(いや半歩?)進む展開があり、物語にぐっと人間味が増した印象。世直しエンタメとしての爽快感はそのままに、キャラクター同士の距離感が変化していくのが楽しく、シリーズものならではの醍醐味をしっかり味わえました。
女子バレーのパワハラ問題や地方の村おこしなど、テーマは現実的で少し重めなのに、読後感は軽やか。どの章もテンポがよく、気づけば一気読み。ラストは「次はどうなる?」と期待を煽る終わり方で、自然と次巻が待ち遠しくなります。
痛快さと続き物の楽しさ、その両方をきちんと満たしてくれる一冊でした。 -
Posted by ブクログ
和馬が殺人事件の容疑者として追われ、それと時を同じくして杏が誘拐されるお話
-------------------
2度のドラマ化と映画化で記憶に刻まれた
泥棒一家、探偵家族、刑事一家の物語――劇的クライマックス!
三雲華が、Lの一族をめぐる「パンドラの箱」を開ける!
「しかしもう遅い。ここで引き返すわけにはいかなかった。おそらく全部繋がっている気がした。
杏が誘拐されたのも、和馬が殺人犯に仕立てられたのも、すべて一本の線で繋がっている。
そして、その先には、封印された私の記憶があるはずだ」――本文より
【あらすじ】
Lの一族の娘・三雲華の夫である桜庭和馬は、ホテルのバーで張り込み中、突如意識を失う。
目覚めるとスイートルームにいて、浴室には女の死体。殺人犯に仕立てられたのだ。
そのころ華に「娘を返してほしければ十億円を用意しろ」との脅迫電話が。
二つの事件が交錯し、一族の秘密が浮かぶ。シリーズ最高傑作!
-------------------
Lの一族が華に秘密にしている事
華が忘れている過去
玲の目的
色々な事が終盤で一気に明らかになる
杏の身代金が10億円か
尊だったら10億円相当の美術品を持ってる気がするんだが、そこまでの腕ではないということか?
だとしても、渉だったらどこぞの悪どい企業のPCをクラッキングして如何様にもお金を作れそうなんだが?
何と言うか、Lの一族のスケール感やリアリティがいまいち掴めない……
警察の無能っぷりや、不正のオンパレードにしてもそう
和馬が容疑者になったというのに、美雲と香を捜査に参加させるのもそう
手元に置く目的とかって説明されてたけど、普通は万が一にも情報を流されないように隔離すると思うんだけどね
まぁ、これはコメディの物語だから、そこら辺のリアリティは気にせず読むのがいいのだろうな
今回もやはり警察の不正と隠蔽が背後にあり、その裏で操っていたのは玲というパターン
杏の誘拐にしても、そんな事を企んだ上で、身代金を10億円に設定するなんてやからは玲しかありえないでしょうし
そんな事を前提に、「何故、玲は華に執着するのか?」というのが今作の主題であり、シリーズ通しての答えになっている
一応、これで切りの良い終わり方になっているけど
これで完結?なのだろうか?
まぁ、続編を作ろうと思えば作れるのだろうけど、結局はまた同じ事の繰り返しになりそうだなぁ