大川隆法のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
著者32歳の説法書籍である。
まえがき・あとがきがないのが実に寂しいが仕方がない。
端的な言葉で綴られる「心」に対する考察。
新興宗教の教祖ということで、批判し、小馬鹿にする者は、日本には数多くいる。
だがしかし、そうした色眼鏡を一旦取り去り、現在、日本に32歳の若者がこれだけの文章が書けるであろうか?
tiktok や YouTube で毒された知性の中では、むしろ読むことさえできないレベルではないかと思われる。
表面だけを見て、中身を見ず馬鹿にする行為は『長次郎の茶碗』を「なんだか黒くてダサい!」と言っている姿にも似ている。
己の不勉強さと愚かさを公言する行為に他ならない。
さて、読んでいくに従って、書き言葉ではない「話し言葉の感覚」は見られる。
ただ逆に言えば、これだけの内容が順序立てて、書籍になったとしても、それほど見劣りもしない内容になっているところに純粋に驚く。しかも「32歳の若者が」である。
本書では、価値観の転換を促すための三つの発見というものを示している。
第一の発見には、霊的世界・霊的存在はあるということである。
第二の発見には、心には法則性がある。
第三の発見としては、地上世界には積極的な意味があるということである。
実に深い言葉ではあるが、端的に優しい言葉であるため、気がつくと意識が読み飛ばしている。
まるで「俳句が並んでいる」かのように、文章としては単純なはずなのに、その奥に潜む密度のようなものを感じて、なかなか感想として書けない感覚がある。
一度、読んでさらっと理解したというような感じにとても思えない。
再度挑戦するも、少し入ったような感覚はあるが、まだ入り込めていない。
三回目、四回目と読んでも
「分かった!」という感覚がしないという不思議な本である。
ここに感想を書いてもまた、それも上面のような感じがしてしまう。
「また改めて挑戦すべき本だ」という位置付けにし、感想としておこう。 -
Posted by ブクログ
作者入滅前の書籍である。
そのため、以前に書いたような校正の甘さのようなものがなく、文章からは知性の高い安定感が得られる。
さて、まえがきにはこうある。
「私が大悟して以来三十六年間、実体験してきたことを、折々のエピソードに例をとりながら語りおろしたものである。
悪魔の発生源の根本をつきつめてみると、結局、各人に自由意志があること、価値観の対立が生ずること、しかし、善悪を考えるに際して、神仏の心がわからなくなっていること、などが中心である。
本文で私がサラッと述べていることも、実際にその立場に立たないとわからない人が多かろう。」
そもそも論を語ってみると、どうも現代日本というのは宗教家に対して、判定が厳しすぎるのではないかと感じる。
いや、むしろ偏向的見解がひどすぎて、公平性というものにかけているように感じられる。
例えるならば「交通事故が起きたので、車は全て悪だ!世の中から撤廃すべきだ!」というような姿にも似ている。
宗教や霊能者、オカルト扱い、云々などを差し引いても、この世的成功者として見て敬意を表するべきだとは思う。大体、否定する人は、その内容を熟読していない者が多い。
ギネスブックに世界最多出版者として載っているのであるから、本を読むことを愛する者としては、避けて通ることは大変失礼というものである。
批判するのであれば、彼以上の実績を作った上で批判すべきであろう。
この書籍の結論は、実はまえがきに書かれている。
「悪魔の発生源の根本をつきつめてみると、結局、各人に自由意志があること、価値観の対立が生ずること、しかし、善悪を考えるに際して、神仏の心がわからなくなっていること、などが中心である。」
これがこの本の全てである。
ちなみにこの時点で「悪魔がいるいない」について論ずることは間違っている。
病院に来ている人に「そもそも人間は病気などになることはないのだ」と言っているようなものだ。そういう人は別に病院に来てもらわなくて良いと医者は考えるであろう。
月の裏側を見たことがないので、その世界について信じることができない。だからあるかもしれないが、私は認めない。という論理と同じである。
このような人は、そもそも読まなければ良いのだ。
近年、問題視されているエプスタイン文書 に関する記述からすると、まさに悪魔の所業としか思えない。
そういう彼らから身を守る術が書かれている。
平易な言葉で書かれている分、簡単に捉えがちだが、そもそも「エクソシストにとって必要なことや心構え」というものが書かれていることが、すでにすごいことである。
悪魔の行動原理としては「憎しみ」「執着」「名誉心」がある、としている。
また「天使も悪魔も間接的にしか人間に影響を与えることができない」としている。 エンターテイメントとしての映画が多い中で、実にありがたく実用的な言葉だ。
悪魔に取り憑かれる人の特徴の後に、
悪魔に取り憑かれないための七つの心構えというもの書かれている。
① 立場が上がるほどに謙虚さが必要
② 自分ファーストを止め、利他の思いを強める
③ 動物的な生存欲求、自己保存欲を乗り越える
④ 他人の不幸を喜ぶ気持ちを自戒する
⑤ 寛容精神の大切さ
⑥ 呪いの言葉を減らし。祝福の言葉を出す
⑦ 執着を断つための布施修行
単なる知識ではなく、自然に行えるほどに自己を高めたいものである。 -
Posted by ブクログ
小説としては全く大したことがない、というか、小説を読む人ほど、作者独特の表現方法に何とも言えない居心地の悪さを感じるだろう。もちろん感じない人もいるだろうが、私は感じてしまった。
ただ、所々に全く予期もしないような、並の小説家では全く太刀打ちできない言葉がある。この辺りはさすが宗教家としか言いようがない。
本書の54ページから57ページのたった4ページに満たない記載だけでこの本を買った価値はある。
むしろこの記載だけで、私の中では、星4つ という評価になっている。
全てを載せるわけにはいかないが、文中にはこうある。
「だが別の見方もある。時間の系統樹ではなく、空間の方に着目する考え方である。
宇宙の7、8割は ダークマターでできているとされる。
ならば、ビッグバンで光が作った世界だけが表宇宙で、大部分は裏宇宙のままだとする考えである。
こう考えると神と呼ばれた方、光の天使と呼ばれた方の編まれた宗教を中心とする文明文化は、皮相なもので、裏宇宙 3次元空間がメジャーなものとなる。
さすれば裏宇宙の生物は死ねば地獄を本拠地として転生輪廻する。」
この言葉の真意はタイトルである『ゆらぎ』と一致する。
ここからは一見関係のない話をするが実は関係のある話を記載する。
二〇二六年二月十日のプレプリントサーバーの発表によるとイタリアのパドヴァ大学とCERNで行われた研究によって、「暗黒物質の正体」が、「別の宇宙のカケラだ」という新理論が打ち出された。
宇宙の膨張には、「インフレーション」と呼ばれる時期がある。
宇宙は完全に一定ではなく、場所ごとに少しずつ「膨らみ方が違う」のだ。
そのため場所によっては「量子ゆらぎ」のせいで、「膨らみがいつまでも続くこと」がありえる。
これを「永遠インフレーション」と呼ぶらしい。その有力候補に「原始ブラックホール」がある。
「通常のブラックホール」は、星の死骸としてできる。私はこれが普通だと思っていた。
しかし、「原始ブラックホール」は、それとは異なるようだ。
宇宙がまだとても若く、一面が熱いプラズマだった頃、密度が高すぎる場所から生まれたブラックホールのようだ。
「永遠インフレーション」の別宇宙のような場所が、我々からは「原始ブラックホール」という真っ黒な点に見える。
「永遠インフレーション」は、低エネルギーの宇宙の中にぽつんと存在する場合、重力の方がはるかに勝る。
そのため、まるで高エネルギーを取り囲む
泡のように「ブラックホールの膜」が形成される。
その泡は外側の宇宙に対して、影響を与えることはない。
内部空間は法則が異なり、ブラックホールの膜により、全てがゼロとなるからだ。
ゆえに、外から見れば、「一定のブラックホール」がそこにあるだけとなる。
しかも、「小惑星くらいの重さ」の中で、「永遠インフレーション」が起きている。
「外側から見た重さ」と「内側で起きていること」は、一般相対性理論の世界では別物として扱えるからだ。
分かりやすくたとえると宇宙空間に「ドラえもんの四次元ポケット」が浮かんでいるようなものとなる。
「永遠領域の出る割合」と、「一つあたりの重さ」を掛け合わせることで、「原始ブラックホール」が宇宙全体にどれくらい存在するかを見積ることができる。
四次元ポケットの発生確率と四次元ポケットの重さを掛け合わせれば、宇宙にどのくらいあるかを推測できることと同じだ。
先ほど紹介した大学の論文によると、インフレーション中の「ゆらぎの強さ」と、「ゆらぎが続いた期間」をうまく選ぶと、
「原始ブラックホールの総量」と「暗黒物質の量」とが、条件付きで同じになるようだ。
つまり、「個数」と「重さ」の両方の意味で、「暗黒物質」が「別宇宙のカケラ」として数字の上でも成り立ち得ると示されたのだ。
さらには、「ゆらぎ」が大きいと、その揺れが重力そのものを振動させ、「重力波」という「時空のさざ波」を生み出す。
「インフレーション」が「永遠に続きやすい」という性質と、「ゆらぎが大きくなる」というこの二つの仮定さえ受け入れれば、新しい粒子を追加せずとも「暗黒物質」を説明できる。
つまり「宇宙にある物質の八割近い重さは、別宇宙の残骸である。」という、にわかには信じがたい事実が最新の物理学に生まれている。
という長い論文の紹介をしてみた。
つまり 2026年に紹介された文章である。
しかしこの小説の出版は二〇二二年十月である。
「ビッグバンで光が作った世界だけが表宇宙で大部分は裏宇宙のままだとする考えである。
…裏宇宙三次元空間がメジャーなものとなる。
さすれば裏宇宙の生物は死ねば地獄界を本拠地として転生輪廻する。」
このほんの少しの記載ではあるが『揺らぎ』というタイトルと、最新の物理学の研究発表が一致することに偶然だけでは済まされないことが分かる。
ある意味で予言の書として驚くべきことではあったが、小説内の学生の活躍やその学生の表現や学校の先生の表現の仕方が、私には受け入れがたく星1つ減らした。
ただし 圧倒的 他を凌駕するほどの 宇宙の神秘について 見逃すほど さらりと書いてあるところを評価している。
一度や二度読んだぐらいでは、分かったとは言えない考察の必要な深い本ではある。
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Posted by ブクログ
タイトル通り「アンガー・マネージメント」について書かれている。
「怒ること」をコントロールするのは、確かに「大人か子供かの分かれ目」であるような感じがする。
最近では中国や韓国のように「自分の感情を強烈に打ち出す方が、人間らしくて良い。 単に我慢していては馬鹿にされる」 という考え方もあるのは知っている。
しかし、ホテルのフロントで喚き散らし、後ろで並んでいる人たちの迷惑も考えず「どう見てもあなたのわがままでしょう?」ということを主張している人を見ると、なんだか同じ人間とは思いたくないくらいに幻滅する。
そういう意味でも、真っ正面から「怒りをコントロールする方法」という形の本を出してもらえることは、とてもありがたい。
著者が宗教家なので、もっと大上段に構えた「あるべき論」をぶつけてくるかと思えばそうではなかった。
サラリーマン時代に、先輩の失敗を被せられて、引っ越し早々にいきなり英語で怒鳴られたエピソードなども盛り込まれている。
また「上司に怒りをぶつける場合は、ほとんど、仕事を失う覚悟で行わなければいけない」など、割とこの世の現実を踏まえた上での処世術にも配慮してくれている。
さらに、愚痴が出やすいのは「お金」「地位」「権力」「異性」とまとめてあり、確かにその通りだと頷けた。
そして「思い通りにならないと愚痴は出るが、思い通りになる立場になったら責任が増して不自由になる」 という言葉にもなるほどと思った。
それぞれ具体的事例を挙げて、色々と説明してくれるので「確かに立場が上になるという人も意外に苦労が絶えないのだな」という感じで見ることができる。
もっと論語のような、朱子学のような硬いものを期待していたが、むしろ飛行機での機内の時間、新幹線の移動時間など、軽い気持ちで読むことができた。
読み終えた後、なんだか「ちょっと自分の感情をコントロールしてみようかな」という気持ちにさせる一書であった。 -
Posted by ブクログ
マスコミに向けたメッセージが強いと感じる一冊。特に最終章がそうだから、全体の印象がそちらに引っ張られているのかも。
真実正当なる宗教とはどういうものか、正当なる民主主義とはどういうものか、ユートピアとはどういうものか。
その実現のために、弟子はどう在るべきか、僧団はどう在るべきか。
この地上における理想の実現と、それを支える組織論、人材論、富への考え方。
個人的には、2024年時点で最も重要な論点は、自己限定・自己満足に陥っていないか、という点かなと思いました。
現状に満足せず、過去の出来事で自己限定せず、もっともっと大きな理想を掲げて無限界の力を発揮していけるようになりたいものです。