河合莞爾のレビュー一覧

  • 800年後に会いにいく
    文庫本の表紙の裏に書いてあった8行のストーリーを読んで、すぐに手に取りました。
    どうやって800年後に行くのか、壮大な設定にとてもワクワクしました。
     タイムスリップ物は、時空の穴みたいな所にいつの間にか紛れ込んで、とか意識失って気づいたら、というのがお約束ですが、このお話では現実的なタイムスリップ...続きを読む
  • ジャンヌ ―Jeanne,the Bystander
    ロボット三原則があるにも関わらず殺人を行ったロボットの犯行理由、原則の回避方法を巡るお話

    以下、公式のあらすじ
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    彼女は、なぜヒトを殺せたか?
    改変不能の「自律行動ロボット三原則」を埋め込まれ、バグもなく正常な家事ロボット〈ジャンヌ〉。
    “不可能な殺人”を犯した彼女に...続きを読む
  • カンブリアⅡ 傀儡の章 警視庁「背理犯罪」捜査係
    シリーズ第二作。都知事選のライバル二人が死んだ。運転が思うようにできなくなったり、車が突然襲って来たりして。超能力者による背理犯罪なのか? すごく面白かった。超能力者による犯罪だとどうやって認定するのか、どうやって逮捕するのか、公判維持できるのか?そういう痒いところ全てに手が届いてる。 現職知事...続きを読む
  • カンブリアⅢ 無化の章 警視庁「背理犯罪」捜査係
    前作の続き。超能力者の逮捕を警察庁が禁止した。特殊八係が考えた、伊沢を逮捕する方法は。伊沢の息子高山宙はどこに。やくざ、都知事との関係。


    これもまたすごく面白かった。超能力をあるものだと認めてしまえば、あとは正統派警察ミステリー。都知事のキャラが腹立たしいほど立ってる。
  • カンブリア 邪眼の章 警視庁「背理犯罪」捜査係
    早く早くと思うあまり、頭で理解するより文字を追うほうが早くなってしまうくらいおもしろかったです。ありえないと思いながらも、もしかしたらありえなくないのかも…と思わせられるのも、一生懸命な登場人物たちも好きです。
    誤植がちょっと残念。
  • 粗忽長屋の殺人(ひとごろし)
    古典落語の世界を舞台に展開される、4席からなる連作ミステリー。
    隠された謎に迫る長屋の馴染みの面々が愉快。話の最初にそのお話のもとになっている落語を簡単に説明してくれているので、落語に詳しくなくても楽しめるから有り難い。
    また、吉原と関係が度々でるけどその説明もきちんとしてくれて話の理解度があがる。...続きを読む
  • 豪球復活
    野球の話だから、面白くないことはないと思っていたが、これ程とは。さしずめ野茂がモデルなんだろうなという野球の部分は当たり前に詳しく面白く、最近流行りの回転数とかの話も出てきてなるほどなと思わせながら、一方で、設定はありきたりの殺人事件なんだけど、主人公の造形描写にあんな捻りがあったとは…
    この作家も...続きを読む
  • ジャンヌ ―Jeanne,the Bystander
    めちゃくちゃ面白かった。
    こうなってもおかしくないなと思う未来で起きる、人間に危害を加えられないはずのロボットの殺人。
    哲学的だし、色んなことについての理解だったり、考え方だったりがすごく深くて、読んでよかった。
  • 豪球復活
    記憶を失くしたプロ野球選手の矢神大。
    リハビリ先のLAから失踪し、ハワイでホームレスになっているところを球団のブルペンキャッシャー・沢本に発見される。
    記憶を失くし、投球方法も忘れてしまった矢神を球界に復帰させるべく、沢本は奔走する。
    しかし、矢神には高校時代に消えるボールで人を殺した容疑がかけられ...続きを読む
  • 800年後に会いにいく
    素晴らしく読者の想像力を刺激し意表を突きつつ予定調和の世界へ。
    筆者の物語は自分の好みにとても合うようだ。
  • 800年後に会いにいく

    物語は生き続ける

    後書きより、悲しみや恐怖が幸せな未来を作るはずがない。生まれた物語は消えない。っといった言葉が示すように、物語と心のお話だが、そこに科学が密接に絡んでいてとても面白かった。あと、環境問題なども含めて、未来について考えさせられた。物語の構成が良かったです。
  • デッドマン
    冒頭からひきこまれ、ありとあらゆる推理で
    からくりを暴こうと読み進んだが、
    まったく想像できないミステリーでしたw
    事件は40年もの時を超えて
    真実に辿り着く。
    めちゃくちゃ読み応え抜群の作品でした。
    カラクリは全て目的を達成させるべく
    巧妙に根拠ある犯罪である事を証明してくれた。
    悲しい結末も、納...続きを読む
  • カンブリア 邪眼の章 警視庁「背理犯罪」捜査係
    SFもどきの展開にどう落とし前つけるのかが気になった。が、全体に凄く満足。主人公二人組がちょっとヒーロー過ぎるかな、とは思ったが伏線も回収してるし、スピード感もあるし、荒唐無稽な感じも、重い材料をやわらげている。今迄ににない作品。次作にも期待。
  • 粗忽長屋の殺人(ひとごろし)
    落語を舞台にしたミステリとかは結構読んだことありますが、どれも「寄席」を題材にして噺家さんが謎を解いたりとかだったんですがこれはすべてが噺の中で完結しているのがすごい。有名な噺の中で謎を見つけて、おなじみのはっつぁん熊さんがどたばたしながらもその真相をご隠居が解き明かし、落語としてもきちんと成立して...続きを読む
  • デッドマン
    流石はミステリ大賞受賞作と言える小説でした。
    よくこんな話が考えれるなぁ!
    全ての辻褄が最後に確り合ってました。
  • デッドマン
    おもしろかった!

    死体から人間を作れるはずないとわかっていても、もしかして…と思ってしまった。
    捜査する4人もそれぞれタイプが違ってよかった★
    男の人が1つのことに向かってがんばってるのってかっこいい!
    元刑事さんは切ないなあ…。
  • デッドマン
    評価は5

    内容(ブックデーターより)
    頭部がない死体、胴体がない死体、右手がない死体…。遺体の一部が持ち去られる猟奇殺人事件が6件連続して発生した。捜査が混乱を極める中、ある日本部に1通のメールが届く。僕は継ぎ合わされた死体から蘇った死人です。僕たちを殺した犯人を見つけてください―。鏑木警部補率い...続きを読む
  • 救済のゲーム
    最初に「神の木」のたたりじゃ~( ̄□ ̄;)!!と思い、これからどんな恐ろしい事件が待ち受けているんだ!(゜゜;)とドキドキしながら読んでいたら、プロゴルファーのジャック&キャディーのティムの掛け合いが面白くて、恐さが吹き飛んだ(^o^)「そんなアホな!(^o^;)」の場面がたくさん出てきたけれど、推...続きを読む
  • デッドマン
    文体が独特で、内容もやたらハードボイルド、設定は奇想天外で面白かったです!
    リアルすぎて退屈な小説よりもずっといいと思います。出て来る登場人物の個性も世代による違いなどもきちんと描かれているので映像が頭の中で展開する感じで、どんどん読み進めることができました。
    他の作品ももっとたくさん読んでみたい著...続きを読む
  • デッドマン
    久々の個人的スマッシュヒットで一気読み。あとがきにあるように、作者はまさに活字のイリュージョニストと思いました。

    事件の猟奇性、そしてバラバラ死体から一人の人間を作るという奇抜さ。まずこれらの点に興味を惹かれました。終盤、そのトリックはおよそ予想できるようになりますが、最後まで「読む」モチベーショ...続きを読む