河合莞爾のレビュー一覧
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河合莞爾『カンブリアII 傀儡の章 警視庁「背理犯罪」捜査係』中公文庫。
『カンブリア 邪眼の章 警視庁「背理犯罪」捜査係』の続編。文庫書き下ろし。
前作の伏線と結末から間違いなく続編があると思っていたら、まさしくその通りだった。常識に反した能力を持つ人間による犯罪、背理犯罪を捜査する特殊八係に所属する尾島到と閑谷一大のコンビが再び奇妙な事件の謎を追う。
またまた続きがあるようだ。というよりも後半に現職都知事とヤクザが共謀し、能力者を使った犯罪が暴かれるのかと期待したのだが、広げた風呂敷が回収されぬままに結末を迎えた。これは前作よりも酷いかな。
都内の高速道路で対向車線にはみ出しトラックと衝突事故を起こしたり、選挙演説中の街宣車にタンクローリーが突っ込んだりと、都知事選の候補者が相次いで不審な事故死を遂げる。事故が能力者による背理犯罪ではないかと疑う尾島と閑谷は異常な能力を持つ犯人を追う。
冒頭に描かれた22年前に久我山で起きた一家惨殺強盗事件との関連は……
本体価格840円
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Posted by ブクログ
ここ最近の作品はAIや近未来ものが多く、読み終わる度に「鏑木班のような作品が読みたいなぁ」と思っていたが、今作でやっと警察もの復活!
しかも、すぐに手を出しやすい文庫で出してくれるなんて、飛び上がるほど嬉しい!
タイトルだけ見ると「背理犯罪」と言う難しい言葉に、少し引きそうになるけど、内容は超異常現象、いわゆる超能力による犯罪を裁けるか、と言うところが重要なポイント。
きっかけが三鷹市で起きた女性の心臓死。聞き込みだけで、単なる自然死ではないと睨んだ捜査一課の尾島と、勘の鋭い所轄の生活安全課の閑谷が見えない殺人事件の謎に迫っていく。
捜査の過程も、もちろん矛盾もなく、読ませる内容になっているが、後半の裁判から死刑執行までの過程も、考えさせられる内容となっている。
実際に超能力による犯罪を裁く例など、参考例もない中でこれだけ納得出来る内容でまとめ上げるところが、やはりこの作家さんのすごいところ。
キーマンとして、途中少しだけ登場する高山宙の存在もまだ明らかになっていないことから、シリーズ化すると思われる。
尾島と閑谷の関係性も読んでいて、全然嫌味を感じないし、続編を楽しみに待とう。 -
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河合莞爾『800年後に会いにいく』幻冬舎文庫。
これまでの河合莞爾作品とは風合いの違う恋愛SFミステリー。まずはタイトルの『800年後に会いにいく』だ。プロローグに描かれるのは西暦2826年、本編の舞台は東日本大震災後の現代という800年の時間差。如何にして800年後に会いにいくというのか……
冒頭から興味津々で、心を鷲掴みにされた。今の流行りなのかも知れないが、惜しむらくは表紙イラストがラノベチックであることか。
物語を構成する大きな謎は800年後の世界に何があったのかということと、現代で起きた原発テロの背景だ。そして、飛田旅人がどのような手段で800年後に生きるメイに会いにいくというのか……それに旅人とマリアの恋の行方が絡んでくる。 -
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ネタバレ鏑木特捜班第3弾。
今回は姫野の過去に関わるお話でした。
お父さんの死の真実がわかったことはよかったんだろうな。ずっともやもやしたままだと苦しい。
毎回、なんとなくはわかるけどちゃんとはわからなくて、ばーっと読んでしまう。
まさか双子設定がそもそも違うとは思わなかったー。
しかもちろっと出てきただけの女の子が重要人物だとも思わなかった。
「なんであんな男についていってしまったのか?」
確かにそうなんだよね…読んでたらこいつ絶対だめだと思うんだけど、大学生の咲からしたら、ついていきたくなる人だったんだろうなあ。
当人にしかわからないのかもしれないけど、なんだか切ない。
「子どもにはわからないのよ」が悲しい…。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ評価は4.
内容(BOOKデーターベース)
東京の山間部、廃牧場のサイロで、16年前に失踪した女子大生・咲の死体が発見される。咲は胸を鉄パイプで貫かれ空中を飛んでいるようだった。翌週には、湾岸の高層ホテル屋上で殺人事件が発生。犯人は空を飛んで逃げたかのように姿を消していた。警視庁捜査第一課の鏑木班は、二つの事件に公安部の影を感じながらも、密かに捜査を進める。やがて、咲がかつて在籍していた「タンポポの会」という環境サークルにたどり着くが―。
流石にシリーズ化されるだけ有り安定の内容だった。
しかも公安を出し抜いちゃうのは爽快だった。 -
Posted by ブクログ
一作目飛ばして、二作目のドラゴンフライから読んだ(一作目が書店の在庫になかった)けれど充分に、楽しめた。
これまでそれなりに刑事小説を読んできたけど、また新たなお気に入りが増えた。いいぜ!チーム鏑木!(笑)特に、チャキチャキの江戸っ子の正木さん、べらんめぇ口調が面白いし刑事っぽくなくて、岡っ引きぽい(笑)手錠じゃなくて、十手持ってそうだもん(笑)
多摩川で発見された遺体をきっかけに、群馬県のとある村に住む幼馴染み三人の関係と過去、ダムの建設と汚職、物語のキーポイントとなる”トンボ”などいくつもの内容へと広がりを見せて、かつそれらが複雑に絡み合い混迷しながら展開していくので、真相がなかなか見えてこなくて、もどかしい思いがした。だけれど、そのもどかしい思い(はやく、真相に辿りつきたい!という)がページを次々と、読み手に捲くらせていく感じがした。
伏線の回収も最後の方で連続して描かれているのでスッキリしたが、本当のラストはどうなったかが読み手の想像にお任せ的な感じだったので、そこをもう少し描いて欲しかったなー。という印象。