河合莞爾のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ここ最近の作品はAIや近未来ものが多く、読み終わる度に「鏑木班のような作品が読みたいなぁ」と思っていたが、今作でやっと警察もの復活!
しかも、すぐに手を出しやすい文庫で出してくれるなんて、飛び上がるほど嬉しい!
タイトルだけ見ると「背理犯罪」と言う難しい言葉に、少し引きそうになるけど、内容は超異常現象、いわゆる超能力による犯罪を裁けるか、と言うところが重要なポイント。
きっかけが三鷹市で起きた女性の心臓死。聞き込みだけで、単なる自然死ではないと睨んだ捜査一課の尾島と、勘の鋭い所轄の生活安全課の閑谷が見えない殺人事件の謎に迫っていく。
捜査の過程も、もちろん矛盾もなく、読ませる内容になっているが、後半の裁判から死刑執行までの過程も、考えさせられる内容となっている。
実際に超能力による犯罪を裁く例など、参考例もない中でこれだけ納得出来る内容でまとめ上げるところが、やはりこの作家さんのすごいところ。
キーマンとして、途中少しだけ登場する高山宙の存在もまだ明らかになっていないことから、シリーズ化すると思われる。
尾島と閑谷の関係性も読んでいて、全然嫌味を感じないし、続編を楽しみに待とう。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ鏑木特捜班第3弾。
今回は姫野の過去に関わるお話でした。
お父さんの死の真実がわかったことはよかったんだろうな。ずっともやもやしたままだと苦しい。
毎回、なんとなくはわかるけどちゃんとはわからなくて、ばーっと読んでしまう。
まさか双子設定がそもそも違うとは思わなかったー。
しかもちろっと出てきただけの女の子が重要人物だとも思わなかった。
「なんであんな男についていってしまったのか?」
確かにそうなんだよね…読んでたらこいつ絶対だめだと思うんだけど、大学生の咲からしたら、ついていきたくなる人だったんだろうなあ。
当人にしかわからないのかもしれないけど、なんだか切ない。
「子どもにはわからないのよ」が悲しい…。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ評価は4.
内容(BOOKデーターベース)
東京の山間部、廃牧場のサイロで、16年前に失踪した女子大生・咲の死体が発見される。咲は胸を鉄パイプで貫かれ空中を飛んでいるようだった。翌週には、湾岸の高層ホテル屋上で殺人事件が発生。犯人は空を飛んで逃げたかのように姿を消していた。警視庁捜査第一課の鏑木班は、二つの事件に公安部の影を感じながらも、密かに捜査を進める。やがて、咲がかつて在籍していた「タンポポの会」という環境サークルにたどり着くが―。
流石にシリーズ化されるだけ有り安定の内容だった。
しかも公安を出し抜いちゃうのは爽快だった。 -
Posted by ブクログ
一作目飛ばして、二作目のドラゴンフライから読んだ(一作目が書店の在庫になかった)けれど充分に、楽しめた。
これまでそれなりに刑事小説を読んできたけど、また新たなお気に入りが増えた。いいぜ!チーム鏑木!(笑)特に、チャキチャキの江戸っ子の正木さん、べらんめぇ口調が面白いし刑事っぽくなくて、岡っ引きぽい(笑)手錠じゃなくて、十手持ってそうだもん(笑)
多摩川で発見された遺体をきっかけに、群馬県のとある村に住む幼馴染み三人の関係と過去、ダムの建設と汚職、物語のキーポイントとなる”トンボ”などいくつもの内容へと広がりを見せて、かつそれらが複雑に絡み合い混迷しながら展開していくので、真相がなかなか見えてこなくて、もどかしい思いがした。だけれど、そのもどかしい思い(はやく、真相に辿りつきたい!という)がページを次々と、読み手に捲くらせていく感じがした。
伏線の回収も最後の方で連続して描かれているのでスッキリしたが、本当のラストはどうなったかが読み手の想像にお任せ的な感じだったので、そこをもう少し描いて欲しかったなー。という印象。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ人が空中で殺されるという、不可思議な事件が興味を惹きます。民間伝承が絡むあたりから「マスターキートン」「バチカン奇跡調査官」を連想しました。
中盤までは少し緩慢な展開が続く印象でしたが、それ以降は一気にちりばめられた要素が収束していきます。そこからはページをめくる手が止められないくらい惹き込まれました。
ただ、夢と咲の件はなんとか納得できましたが、八木百合香の存在はちょっと不満というか、納得がいかなかったです。これがアリならトリックとしてはなんでもアリのように思われて、ズルいなーと思ってしまったので…
あとはヒメを除く鏑木捜査チームメンの描写が薄く感じられたのですが、あとがきで本作がシリーズ3作目と知って…多分、前作や前々作を読んでいたら印象が違っていたのだろうと思います。 -
Posted by ブクログ
トンボの故郷 飛龍村 奥の沢。
沢山の種類のトンボが、飛び交い。
その中に ムカシトンボもいた。
それが 巨大なダムがつくられることで、
飛龍村も ダムの底に 沈んでしまう。
反対運動が強く、長い時間をかけて、建設がすすみ
8800億円もの投資となった ダム建設だった。
トンボが好きな 遊介。同級生の 健。
そして、眼が見えない 泉美。
遊介と健は 年下の泉美をかわいがっていた。
そして、二人とも 泉美を守ってやろうとしていた。
は トンボが縁で 友達になり、
3人は 巨大トンボ メガネウラ を見る。
遊介は、公務員に。健は 建設設計会社を経営。
遊介が アジの開きのように 内蔵は切り取られ
焼かれて 死んでいたことから、
飛龍村に 隠されていた事件が 暴かれていく。
デッドマンで活躍した 鏑木警部補、正木、姫野、澤田が
『アジの開き殺人事件』を解明しようとする。
それは、泉美の 幼い頃に 両親が殺された 20年前の事件は
すでに時効になっているが、遊介殺人事件と関連性があると思われた。
登場人物が少ないので、誰が 犯人なのかは
推定できるが、その推定を 覆しながら、本当の犯人を見つける。
ミステリーとはいえ、トンボにまつわる話が、蘊蓄で語られ、
あいかわらず 正木は オヤジダジャレで 健在である。
鏑木は 違和感をかんじる という独特の勘で 事件を解明する。
泉美の 太陽のような笑いが 人を惹き付ける。
それぞれのキャラクターが きちんとしているので 複雑にならない。
物語を編集する力が 巧みで、様々な伏線が
ひもとかれていく。 -
Posted by ブクログ
首のない死体が見つかる。
その現場は、整理されていて、なにも盗まれていない。
『きれいすぎる。』という疑問だけが残った。
その次に 胴のない死体が見つかる。
なぜなのか?
盗んだのはアタマなのではないか?
と 推定する 鏑木警部補。
それが、事件の捜査本部の部長代行に命じられる。
(ちょっと、ありえないが、物語をすすめるために必要)
経験の豊富な広木、暴走する姫野、プロファイラー澤田。
4人組が 中心となって 事件を解決する。
プロファイラーは、異常嗜好、怨恨、隠蔽のいずれにもはまらないと言う。
猟奇犯罪ではないと言う。
アタマ、胴、そして 手と足が接合されて、
生き返るというのが この物語の ツボとなる。
無理だよね。血液や免疫の問題、接合技術、様々な問題があり、
それを、接着剤のように くっつけることができてしまう。
つまり、それが できたように思わせることに 編集手腕がある。
あわせて、時間軸が ある一定のところでとまっている。
それが ロボトミー技術とつながる。
確かに、私が学生の頃に 反対の動きがあった。
それに、この作者は 私と同世代より少し若いくらいですね。
会話のたたみ方が おじさん臭い。
接合されたアタマが 記憶を 呼び戻しながら、
自分とは何か?を考えるのだが、
女医の高坂紫苑に アタマの名前を教えてもらう。
介護猿のアプに 助けられて 目覚ましく回復する。
志津という女性にも会い、自分の存在が見えてくる。
そして、タブレットも使い メールができるようになる。
限られた情報の中で 自分が何ものか 理解し始める。
自分が 死んだもの デッドマンの自覚が芽生える。
そして 捜査は デッドマンのメールから
急展開し始める。
物語の構成は 実にたくみだが、
やはり、デッドマンがつくれないことに、
物語が 記憶の存在とロボトミーにつながっていく。
医療技術は そう簡単に発展しない。
それでも、鏑木は シッポをつかんで 真犯人に迫っていく。
推理小説としては、あたらしい視点を持ち込んで、
うまく構成されている。
しかし、警察の組織構造が、物語に会わせすぎなところが、残念。