宮崎駿のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ渋谷氏のロキノンは、エレカシと幸福な関係。
ブランキー初期とは幸せな関係だったが、浅井健一ソロとは決裂して……という。(→浅井健一は「音楽と人」へ。)
それくらいの印象。
もちろんロック方面、私が一時期首を突っ込んで、その奥深さに辟易し首を引っ込めた分野では、凄い人なんだろう。
が、駿へのインタビュアーとしては、ともかく続けてくれという懇談、そして次の回においては、だから前回私は駿さん続けるって言ったでしょー!? という、その鼻息に終始している。
とはいえ駿も鼻フンフンの若者に対し、ジジイとして鼻の穴をフンフンしているので、共犯。
素材としては悪くないが。
評論家は、こういういけ好かないインタビュー集を材料にして色々考えなければならないんだろうね、難儀だねえ。
@@@@@
宮崎駿インタヴュー集『風の帰る場所 ナウシカから千尋までの軌跡』
宮崎駿インタビュー集第2弾刊行にあわせて6刷決定!
「どんな状態になっても世界を肯定したいっていう気持ちが自分の中にあるから、映画を作ろうっていうふうになるんじゃないかと思うんです」(本書より)――『千と千尋の神隠し』でついに第75回アカデミー賞を受賞し、名実ともに世界のトップ・アニメーション映画監督となった宮崎駿。決して大人に向けてではなく、ある10歳の子どもたちを観客として想定して作られた作品であり、しかも湯屋を舞台に何から何まで非常に日本的なるもので作られた作品であるにもかかわらず、『千と千尋』が年齢も国境も超えたグローバルな普遍性を獲得することができたのは何故なのでしょうか。本書は12年の歳月をかけて行われたインタヴューのすべてをノーカットで収録した、宮崎駿の決定版インタヴュー集です。華やかなサクセスストーリーを歩んでいると誤解されがちですが、宮崎駿のアニメーター人生は決して平坦な道のりではありませんでした。実は苦渋の決断だった『ナウシカ』のアニメ化、『となりのトトロ』の興行的な失敗、表現者としてぶつかった壁……のどかな世間のイメージとはかけ離れた、一人の表現者・宮崎駿、そして人間・宮崎駿の真実。本書ではそのすべてが、宮崎自身の肉声によって語られています。様々な苦悩と困難を乗り越えて、宮崎駿はなぜ世界を肯定できたのか。12年間かけてじっくり積み重ねられた、あまりに重く、そしてあまりに眩しい言葉の数々。本当の宮崎駿を知ってください。
目次
○ 風が吹き始めた場所――1990年11月
映画/拠り所/現代/風/娯楽/ブランド/黄金律/自己嫌悪/日本人/動態/左翼思想/本音と建前/手塚治虫/ディズニー
○ 豚が人間に戻るまで――1992年7月
豚の由縁/崖っぷち/東西の崩壊/嘘/豚でしかない人間/「仕方のないもの」/根拠/出発点/創作意欲/終わっていない映画/メガヒット/本質/突き抜けたニヒリズム/ジャパニメーション/時代劇/奇跡/種を蒔く人
○ タタラ場で生きることを決意したとき――1997年7月
引退/職工頭/業の深さ/日の当たらない日本史/コダマ/『もののけ姫』の世界観の裏側/新しい歴史観/不条理な生/暴力性/自信の喪失/愛憎/ジブリというタタラ場/庵野秀明/押井守/高畑勲/無意識
○ ナウシカと千尋をつなぐもの――2001年7月
静かな山場/千尋と海/急遽の変更劇/油屋=ジブリ/顔の見える観客/銀河鉄道の夜/大事なもの/予感/鉄砲オタク/物語
○ 風の谷から油屋まで――2001年11月
失業者/漫画家/持ち込み/制約/職場/橋/「ライフワーク」/映画版『ナウシカ』のエンディング/世界観の造形/『ナウシカ』の成功/少年モノとしての『ラピュタ』/脇役/戦前・戦後/キスシーン/女性観/『トトロ』への積年の想い/日本/日常/草原/台風/『トトロ』の失敗/ヒモつき/思春期/佳境に入ったコミック版『ナウシカ』/社員/経営者/冷戦の終結とバブルの崩壊/後悔/真っ向勝負/シンプルでストロングなストーリー/「タタラ場」という現実/祝福/メロドラマ/答え -
Posted by ブクログ
宮崎はもちろん飛行機マニアで最後の長篇として大人向け戦前日本が舞台『風立ちぬ-生きよう』を作った。アニメを五十年作ってきて「もう無理」「トトロ続篇は緑が昔と違うので描けない」300×180のセル画で零戦の独特なカーブを描くのは困難。でも出さない訳にもいかない。半藤は少年時代、米軍機から機銃掃射された体験があるので軍艦マニアだと言う。大正大震災で被服工場跡地から助かったとは。軍国主義と見られるのを警戒してか、表題の如く「司馬遼太郎の言うように日本は表座敷に上がろうというのは思い上がりだった」という。
戦前も日本は民主主義で議会で大陸利権に関する議論が行われた。今の北朝鮮のような先軍主義ではない。戦前日本を『軍国主義』と言うのは変な言葉で、東條英機など軍人は日米開戦は破滅とわかっていた。ただし政治家も国民も保護領を持つことを禁じられる(国家としての体面を失う)のには堪えきれなかったに違いない。核兵器時代になって アイゼンハワーは「先制攻撃は許されない」としたが、真珠湾攻撃の前にはアメリカから耐え難いほど挑発があった。隠忍自重できるのは余程腰抜けか、冷徹な独裁者だけだろう。 -
Posted by ブクログ
堀田善衛という人は「インドで考えたこと」ぐらいしか知らなかった。「広場の孤独」「方丈記私記」「ゴヤ」「定家明月記私抄」「めぐりあいし人びと」など、脱走米兵を匿うベ平連の活動、南京虐殺事件への関心、ゴヤへの関心も反戦から…。ゴヤが描いた死が迫っていることへの恐怖に怯える眼をした犬の絵に関する解説は驚き。堀田がゴヤに惹き込まれていった原因はそこにあるという。「何万人ではない、一人ひとりが死んだのだ。この二つの数え方のあいだには、戦争と平和ほどの差がある。」との南京事件を取り上げた「時間」の文章も凄い!宮崎駿が映画にしたかった作品!堀田氏のキリスト教嫌いが想像できる一方で、「伝道者の書」の引用がたびたび行われていたことは興味深かった。
-
Posted by ブクログ
スタジオ・ジブリの巨匠である宮崎駿さんが、
自身が親しんだり、よい評判を聞いていたりする
岩波少年文庫のなかからの50冊を紹介し、
自らと本についてのインタビューに答えた本。
また、東日本大震災を受けての今後の展望や子どもたちへのメッセージも
収録されています。
やっぱり、あれだけ子どもの心をつかむ作品を作る人ですから、
児童文学の読み下し方なども深いというか、
意識の表層で理解しているのではなくて、
ハートのレベルで理解している人なんだと思う、
それも実感として「児童文学を経験」しているのではないだろうか。
そんな片鱗をうかがい知るとともに、
アニメーターらしく文庫の挿絵へのこだわりも知ることができます。
挿絵あってこその児童文学だ、みたいなことも言っていました。
かたや、マルクスの『資本論』や哲学の本などには相性が悪かったといいます。
宮崎さんの世代くらいの人ならば、最低限これだけの本を読まなければいけない
という強迫観念めいたノルマみたいなものを時代の空気が強いたようですが、
そのなかでも、今書いたような『資本論』だのヘーゲルだのカントだのを
熟読するようなことはなかったみたいです。
また、ドストエフスキーについても、『カラマーゾフの兄弟』までは
辿りつかなかったといいます。
なので、これを知ってバカにする人もいるでしょうが、
ぼくなんかに言わせると、そんなのを言うほうがアホみたいなものかもしれない。
児童文学の世界にどっぷり体を浸らせて、
そして、そこから得た何かを使って子ども心に訴えて
情操を育てるような作品を作り出すようになるために、
『資本論』なんかは必要ないと思えるからです。
豊かさ、ですよね。
そんなわけで、ぼくはまぁ児童文学に興味のある方なので、
この本で紹介されていたものいないものに関わらず
これからもたまに読んでいくでしょう。
その都度、ここで感想を書くことになりますので、
そのときはお付き合いどうぞよろしくお願いします。 -
Posted by ブクログ
ケンカ腰が本当を引き出していた。
渋谷陽ーの宮崎駿へのロングインタビュー。
最初は喧嘩腰。
それが回を重ねるごとに噛み合い、思わぬ本当を引き出していた。
それは渋谷と宮崎に通底する思想や教養があったからこそ。
土俵があってこその喧嘩腰。
「『これはブランドもんだから好きだ』って着てるのは駄目ですよ! そういうスノビズムは、どっかで可愛げがあったときはいいけども」
「僕は回復可能なもの以外は出したくないです」
「僕は、人間を罰したいという欲求がものすごくあったんですけど、それはヤバイなあと思ったんです。『新世紀エヴァンゲリオン』なんかは典型的にそうだと思うんだけど、自分の知っている人間以外は嫌いだ、いなくてもよいという」
「下請けの人が仕事を持ってきてくれたときには挨拶したいしね、暇があったらお茶でもいれたいぐらいの気分なんですよ。~ところが案外ね、みんな平気な顔してるんですね」
「シンプルでストロングなストーリーで端的明瞭っていうのが映画では一番いいんだっていうのは、ほんとそのとおりだと思うんですよ。でも、それだけやってしまうと、この現代の世界は取りこぼしてしまうんですよ」
心にとまった所をピックアップしてみると、常識というか、知性というか、教養というか、もののとらまえ方が自分に響いたとわかる。 -
Posted by ブクログ
ジブリ、嫌いや~とか、思っていたのですが、「ハウルの動く城」とか「風立ちぬ」とか、「かぐや姫の物語」とかを見たり、周辺の話を聞くとすごくおもしろいくて。
そして、なによりも、子どもの時に見た(高校生ぐらいか?)「天空の城ラピュタ」はあんまり印象良くなかったのですが、この前、見たらおもしろかったということもあり。
どうやら、感覚が変わってきているみたいです。
年取って、角が丸くなってきたのかも。
ということで、ジブリを再発見ということでジブリ文庫を読むことにしました。
まぁ、しかし、ジブリの教科書の方は読んで楽しいけど、こっちのシネマ・コミックの方は、コミックスではなくて動いているやつが、いるなぁと。
当たり前といえば、当たり前ですが。
それから、実はわたし、原作、後半まだ読んでないので、そっちも読まねば。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ付箋つけたとこ。
・漱石「坊っちゃん」は中学校を下敷きにして大学を皮肉っている。
・「こころ」の奥さん……女の人が思われていることに気づかないわけがない。
・「草枕」のユートピアは俳句が下敷き。
・零戦は描くのが難しい機体。
・日本は守れない国。資源を持たざる国。だから原発を。
・大和や武蔵は武力誇示宣伝に使えばよかったのに、あえて隠匿した。
・腰ぬけ愛国論だってある。
・ひとつのジャンルは50年。アニメも。鉄腕アトムがちょうど50年前。
・実際に立っていた建物と、現代の観客がそれを無化の姿と思えるかどうか。
・隅田川には空母の代わりに橋が建てられた。
・芥川を主役にした探偵モノ。とぼけた推理の漱石。
・堀越二郎と堀辰雄を宮崎監督の親父を重ねて描いた。
・自分が一番美しかった時を、時代のせいで失ってしまった人たち。
・神西清。「詩を散文で書ける人はあまりいない。¥:
・堀越は山師。本庄は生活人。
・ジャン・カプローニ=ルネッサンスの人。
@@@@@
2013年9月に初読。
2020年8月に再読。
付箋つけたとこ。
【第一部】半藤が映画を見る前。
・駿は「草枕」好き。半藤、何でも則天去私と言う小宮豊隆はつまらない、一種のファンタジー、桃源郷だ。
・漱石「坊っちゃん」は(松山時代の中学校を下敷きにして)東京大学を皮肉っている。
・「こころ」の奥さん……女の人が思われていることに気づかないわけがない。
・新聞の後続の志賀直哉が書けないというから、「こころ」は延ばした。
・「草枕」のユートピアは俳句が下敷き。
・駿、大和と武蔵がかっこいいと思う自分と戦ってきた。
・零戦は描くのが難しい機体。
・日本は守れない国。資源を持たざる国。だから原発を。
・大和や武蔵は武力誇示宣伝に使えばよかったのに、あえて隠匿した。
・腰ぬけ愛国論だってある。
・ひとつのジャンルは50年。アニメも。鉄腕アトムがちょうど50年前。
・デジタルにすると赤が強烈な蛍光色になってしまう。
・実際に立っていた建物と、現代の観客がそれを昔の姿と思えるかどうか。
・隅田川には空母の代わりに橋が建てられた。
・関東大震災、祖父、これはダメだッ。すぐ飯を炊けッ。
・芥川を主役にした探偵モノ。とぼけた推理の漱石。
【第二部】半藤が「風立ちぬ」を見た後。
・駿、おやじは実は前妻があったが、病死している。
・堀越二郎と堀辰雄と宮崎監督の親父(シティボーイ)、三人を重ねて描いた。……父を重ねていたと、他の関連書ではあまり言及していなかったはず。
・母親の脊椎カリエス。胎教にうっかり「フランケンシュタイン」。
・自分が一番美しかった時を、時代のせいで失ってしまった人たち。
・神西清。「詩を散文で書ける人はあまりいない。優秀なのは堀辰雄だ」
・堀田善衛は、堀辰雄に「文学者になるなら文学を生活しなさい」と言われた。
・漱石は人生で三度万歳と言ったらしい、と芥川。上田敏がヨーロッパ外遊、そのお祝いの席で小さい声で言っていたとか。
・零戦ではなく、堀越の生きた昭和史を描こう。
・遅れて来た軍国少年。
・ドイツは親日的ではないのに、海軍はドイツ好き。なんでも士官にドイツ女性をあてがわれていたから、とか。
・堀越は山師。本庄は生活人。
・声優よりは、存在感のありなし。
・ジャン・カプローニは、ルネッサンスの人。
・中島飛行機が牛で引っ張った道、あまりにも凸凹しているのでコンクリートで舗装、実はそこが「トトロ」のバス停。