宮崎駿のレビュー一覧

  • 風の帰る場所 ナウシカから千尋までの軌跡

    Posted by ブクログ

    僕も大好きなジブリのアニメーション映画の数多くを手掛けている宮崎駿さんのインタビュー集。インタビュアーは音楽雑誌のほうで著名な渋谷陽一さん。1990年11月から2001年11月までのあいだの5度のインタビューを収録。

    最初のインタビューこそ謙虚さが勝っていてまっすぐに応えようとしている姿勢が感じられるのです。しかし、だんだんと、インタビュアーに慣れてきたのでしょうか、あけっぴろげに感じられるところもあるし、歯に衣着せぬ発言も多数あるし、気難しげなところもあるしで、もともとけれんみの無いお人柄のようではあるのですがざっくばらんに話をしてくれている印象に変わっていきました。その結果、宮崎駿さんと

    0
    2021年08月26日
  • 風の帰る場所 ナウシカから千尋までの軌跡

    Posted by ブクログ

    ジブリ作品に出てくる人たちが好きだ。
    特に主人公たちは、みんな(たとえ幼くとも)葛藤を抱えて生きているから。
    このインタビュー集を読むと、監督の宮崎駿自身が、ものすごく葛藤を抱えて生きている人だということがわかる。
    言ってることは、かなりひねくれたオジサンなんだけど、そのものすごく奥の方に、絶対に消えない小さな希望の光がある。
    それを力任せに取りだして、みんなにどうだ!!と見せたい反面、誰にも見られたくないから、大事に大事に隠しておきたい、といった矛盾した気持ちのあいだから、こぼれ落ちたものが、ジブリ作品にちりばめられているような気がするのだ。
    こんな感想も、宮崎監督は「わかったことを言うな」

    0
    2021年07月17日
  • 半藤一利と宮崎駿の腰ぬけ愛国談義

    Posted by ブクログ

    好きな2人の対談。
    宮崎監督が半藤さんとの対談を希望された様で、
    終始半藤さんと会話出来るのが楽しくて仕方ないといった印象を文章からも受け、読んでいてこちらもワクワクする。
    愛国談義とはあるけれど、直接的な政治発言は少なく、風立ちぬ公開あたりの対談なので、風立ちぬに関する話題がメイン。その中で戦争体験の話がチラチラと出てきて、お二人の反戦への想いが見え隠れする。
    半藤さんが亡くなられたので、もう2度とこの対談を見る事は出来ないのかと思うと寂しい。

    0
    2021年05月15日
  • 半藤一利と宮崎駿の腰ぬけ愛国談義

    Posted by ブクログ

    映画「風立ちぬ」公開に合わせて、公開前と公開後に実現した長時間座談の内容を記録したもの。半藤一利さんの追悼特集を読んで、やはりちょっとは読んでおきたいと思い手に取った。宮崎駿72歳、半藤一利83歳、8年前の対談である。

    お二人とも軍事オタクだから、軍艦や飛行機の話になれば花が咲く。そのあい間にお二人の半生もちょこちょこ出てきて面白い。そしてやはり「風立ちぬ」の中身に突っ込んだ話が半分くらい占めて、私はあまり評価していなかったこの作品をも一度見直したくなった。

    以下面白かった部分の要旨を箇条書き。
    ・半藤一利「日本は、海岸線が長くて、資源が無くて、守れない、持てない国だ。それなのに、基本的に

    0
    2021年04月18日
  • 文春ジブリ文庫 シネマコミック 風の谷のナウシカ

    Posted by ブクログ

    本映画は、スタジオジブリ設立前にトップクラフトによって制作された作品(監督・原作・脚本/宮崎駿)で、1984年に公開された。本書は、同名のアニメ映画の全シーン・全セリフを載せた、文庫版のコミック。2013年に、文春ジブリ文庫/シネマ・コミックの第1弾として刊行された。
    映画は、『アニメージュ』に連載されていた同名漫画を原作とするものの、第2巻の途中まで連載された時点での作品(原作は全7巻で1994年に完結)であり、最終的な原作と内容は異なる。
    物語は、人類の最終戦争により巨大産業文明が崩壊してから1000年が経ち、有毒の森「腐海」に覆われた世界で、生き残った人類は、その森に棲む巨大な虫「大蟲」

    1
    2020年04月11日
  • 文春ジブリ文庫 シネマコミック 天空の城ラピュタ

    Posted by ブクログ

    スタジオジブリの初制作作品(監督・原作・脚本/宮崎駿)で、1986年に公開した同名のアニメ映画の全シーン・全セリフを載せた、文庫版のコミック。2013年に、文春ジブリ文庫/シネマ・コミックの第2弾として刊行された。
    物語は、青い「飛行石」のペンダントを持つ、ラピュタ王族の末裔の少女シータと、鉱山で働く少年パズーが、最初は「飛行石」を狙っていた空中海賊ドーラ一家とともに、ラピュタ王族の末裔で特務機関を指揮するムスカ大佐の、ラピュタの力を手に入れて世界を支配しようとする野望を打ち砕く姿を描いたものである。
    設定は、19世紀後半、産業革命期のヨーロッパを元にした架空世界で、「ラピュタ」という名称は、

    0
    2020年04月11日
  • 半藤一利と宮崎駿の腰ぬけ愛国談義

    Posted by ブクログ

    風立ちぬ が大ヒット上映中!の時に買った積ん読本。最近金曜ロードショーで放送されたので読みたくなってやっと読めた。
    昭和のお父さんたちが昔を懐かしんだりスパッと斬ったり、平成が終わろうとする今昭和に想いを馳せました。『風立ちぬ』もう一回見たくなります。

    0
    2020年03月21日
  • 文春ジブリ文庫 シネマコミック もののけ姫

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    アシタカ、カッコいい。ジブリ男子で一番。
    この映画で宮崎駿ジブリ作品には必ず「の」が入るという豆知識も得ました。

    そして美輪明宏さんは唯一無二の役者だ。シャンソン歌手だけど…

    追記。なんと、ネット上でカヤはアシタカの婚約者との考察が。婚約者からもらった短剣をサンにあげちゃうってどゆこと?!妹として観ていたときと180度印象がかわってしまっておもしろい(笑)

    0
    2019年08月26日
  • 文春ジブリ文庫 シネマコミック ハウルの動く城

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    千と千尋の次の宮崎監督作品。ハウルがナルシスト(笑)今までにないキャラです。
    ハウル@キムタクという…この作品からメインの声に有名人を採用する流れができてきた印象があるんだけど。
    宣伝には効果的かもしれないけど、たとえばハク(千と千尋)や節子(火垂る)のような逸材が生まれるチャンスが減ってしまうのはなんとも残念だ。

    0
    2019年08月26日
  • 文春ジブリ文庫 シネマコミック 魔女の宅急便

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    トンボをダサいと思っているようではまだまだだなぁ~とあの頃の自分にいってやりたい。

    ジジとは喋れなくなる=大人になる準備。という解釈で良いのかな?ちょっとビターなところも素敵な作品です。

    0
    2019年08月26日
  • 文春ジブリ文庫 シネマコミック となりのトトロ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    好きな子ほどいじめるカンちゃんが親身になってサツキと接するところ…ギャップ萌え。

    普段はキャラに自己投影なんてしないけど、家族構成が同じなので、昔は重ねてみていたような気がする。バカなメイちゃんが私だよ…

    0
    2019年08月26日
  • 半藤一利と宮崎駿の腰ぬけ愛国談義

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ・「太平洋戦争 日本航空戦記」の表紙を谷井健三という絵描きひ書いてもらった際に「どうしても描けない」と言った
    ・才能のない連中が戦争をしたがるのである→才能のないものが成り上がるための時代への皮肉

    0
    2019年08月13日
  • 堀田善衞を読む 世界を知り抜くための羅針盤

    Posted by ブクログ

    堀田善衛は何冊か読んでいたが、この堀田善衛の魅力を伝える紹介本を読んで改めて他の作品も読みたくなった。5人の作家や学者による紹介文も彼の魅力をよく伝えているが、終章の「堀田善衛のことば」は直接に彼の考えが伝わるので非常に参考になる。
    「おれは、人が生きることに賛成なのだ。」『路上の人』より
    「納得できない場合には、未決のままにしておかなければならない。」『ミッシェル 城館の人』より

    0
    2019年03月25日
  • 風の帰る場所 ナウシカから千尋までの軌跡

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ――ひょっとすると自分の中にすごくアバンギャルドな創作指向性みたいなのがあって、それを抑圧してるんじゃないかということは全然感じませんか。
    「全然感じません。全っ然、感じません」
    ――ということはやはり、基本的にはいわゆるエンターテインメント的なものへ向かうのは、自然の中の流れであるということですか。
    「ええ、そう思ってます。だから僕は――これはあちこちで喋ってることですけど――『人というのはこういうものだ』っていうふうな描き方じゃなくて、『こうあったらいいなあ』っていう方向で映画を作ってます。『こういうもんだ』っていうのは自分を見りゃあわかるんでね」
    ――(笑)。
    「このだらしなさとか、そん

    0
    2018年12月26日
  • 半藤一利と宮崎駿の腰ぬけ愛国談義

    Posted by ブクログ

    半藤 一利さんという方は、知らないです。けど、三国志についての対談本が出ていたので買いました。

    「バカの壁」の人との対談よりは、おもしろく読めました。
    まあ、それでも宮崎 駿は、基本的に人の話聞いちゃいないんですけどね。
    それでも、政治的な話が全面にでないで、自分のマニアな趣味とかが中心になっていた方が魅力的だし、素直で楽しいと思います。

    心性としては、実は宮崎 駿って、百田 尚樹とそんなに変わらないと思います。

    0
    2017年12月27日
  • 風の帰る場所 ナウシカから千尋までの軌跡

    Posted by ブクログ

    つい最近まで観る予定も無かった「風立ちぬ」は、なぜか義務のようにさえ思えるような、読み解かなければならない投げかけがいくつもあって、大変労力を必要とする映画だった。
    宮﨑駿が映画という言語を用いずに何を語るのか、答え合わせの必要に駆られて読んだという受け手としては敗北を確認する読書でもあって、結局は何が残ったのかよくわからない。
    安易な共感の心地よさなど不要で、今、自分が生きていることと直結していると感じる直感があるだけで、とてもありがたいことだなと思う。

    0
    2016年10月08日
  • 半藤一利と宮崎駿の腰ぬけ愛国談義

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    「愛国談義」とタイトルにあるが、中身は夏目漱石の話から始まり、新作の「風立ちぬ」の話、そこから発展して関東大震災や太平洋戦争へと続いてゆくが、話はこれらのテーマを行きつ戻りつして、取り止めがない。あちらこちらに面白い話がちりばめられている。どれか興味がある話があれば、「なるほど、なるほど」と思って読めば良い、そういう気楽さのある本だけれども、中身は濃い。
    半藤さんはあとがきでこのように書いている。
    「いまの日本の政治は期末利益優先の株式会社の論理で国家を運営している。わたくしにはそうとしか見えません。とにかく目先の利益が大事であって、組織そのものの永続は目的ではない。自然環境や医療や教育や自活

    0
    2016年10月23日
  • 文春ジブリ文庫 シネマコミック 紅の豚

    Posted by ブクログ

    文春ジブリ文庫シネマ・コミック第7作目、紅の豚

    男を感じさせる作品が手元にというのはうれしかった。
    ロマンあふれる名シーンが久しぶりに見れて懐かしい感じがした。
    そして、映画では何度も観ているはずなのにコミックの中の静止画として切り取られるとなんだか違った味があるし、そのシーンを立ち止まって見つめられるのはよかったと思う。
    他の作品も待ち遠しい。

    0
    2015年01月04日
  • 半藤一利と宮崎駿の腰ぬけ愛国談義

    Posted by ブクログ

    半藤さんと宮崎さんの対談
    「風立ちぬ」試写会の前後で行われた
    漱石、ゼロ戦、堀辰雄、堀越二郎など

    0
    2014年12月07日
  • 半藤一利と宮崎駿の腰ぬけ愛国談義

    Posted by ブクログ

    83歳と72歳の対談。
    この年頃の方のお話を聞くのが大好きな私にはたまらない一冊。「腰ぬけ愛国論」という発想も好き。

    0
    2014年09月23日