真藤順丈のレビュー一覧

  • 宝島(下)

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    先輩が映画を見て興味を持ったが、内容がなんかにあり省略されているとのことだったので、読むべきと思い購読。沖縄の歴史に深く入り込む一冊で、軽々に感想を言えないほどの重たさ。沖縄には仕事で何度も行っているが、なんというか、見方が少し変わるかも。小説とはいえ、フィクションとは言えない迫力がある。もっと勉強しないと。

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    2025年12月07日
  • 宝島(下)

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    上巻のページ数年より大分少ないのもあってか、ノンストップで物語が進んでいった。特に後半の真相に辿り着くシーンは、映画で結末を知っていても、めくるめく展開に、ちむどんどんしながら読んだ。(使い方あってる?)

    沖縄戦のことは学生の時とか折あるごとに学んではいたけど、戦後のことってなかなか学校では触れることなかった気がする。

    デモのこととか、沖縄人が我慢して溜め込んできたものが解放されたシーンはリアルに熱が伝わってくるようで、冷ややかな観客目線ではいられない感情が湧き上がってきた。

    悲しいシーンもあったけど、最後の章では少し救われた気がする。

    久々に魂が揺さぶられた読書だったな。

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    2025年11月20日
  • 英雄の輪 -HERO’S ISLAND Another Story-

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    少し読むだけで宝島の世界に戻れて、まさかの続編に感激。
    宝島とリンクしてたりしてそれを探すのも面白かった。
    特にアーニーパイルで逢いましょうと25セントが(他の話ももちろんだけど)あぁ、沖縄を生きた人の人生!って感じがよかった。
    途中に出てくる気になる言葉とか場所とか調べたりするのも勉強になってよい。

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    2025年11月10日
  • 宝島(下)

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    2018年直木賞(下半期)受賞作の下巻
    上巻の熱量のまま、一日で一気に読み干した^ ^
    戦果アギヤーとは何なのか…
    そもそも宝島というお題は何なのか…

    そんなこんなが一気に向かってくる感じ

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    2025年09月28日
  • 宝島(上)

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    2018年直木賞(下半期)受賞作
    1950年代の沖縄の物語
    戦果アギヤーのリーダーでコザの英雄オンちゃん
    オンちゃんの弟で荒くれ者のレイ
    オンちゃんの親友でいい意味で普通のグスク
    オンちゃんの恋人ヤマコ
    埃っぽい情景が浮かぶ中で熱い人間模様が描かれる。ちょっと垣根涼介のワイルドソウルを読んだ時の感情を思い出したな

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    2025年09月27日
  • 宝島(下)

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    レビューを拝読して読みたくなり、手に取った作品。
    映画公開までに読み終えたくて…
    上巻を読み終えるのにすごく時間がかかってしまったけれど、間に合いました( 'ᵕ' ; )

    米軍基地を襲撃した夜、故郷いちばんの英雄が消えた。彼が手にしていたという「戦果」とは?彼が命を懸けた「秘密」とは?

    うちなーぐちの語りが、とても心地良い。
    所々、単語の隣にうちなーぐちのルビがふってあって、興味深かった。
    ()を使って語られる、登場人物たちへの共感、ツッコミ、励ましなども思わずクスッとしてしまう箇所もあり、好きだった。

    消えた英雄の謎を追う3人と並行して描かれる、米軍統治下の沖縄の2

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    2025年09月17日
  • 宝島(下)

    購入済み

    圧倒的な語り

    沖縄という小さな島で語られる圧倒的にスケールの大きな、雄々しき物語。奔流のような文体が一度読み始めると読む者を惹きつけて離さない。そして私達本土の日本人は、沖縄の痛みを知れ。

    #深い #感動する #共感する

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    2025年09月14日
  • 宝島(下)

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    ー 一九七二年のその日を迎えて、琉球警察は沖縄県警に看板をつけかえて、通貨はドルから円になり
    、本土に渡るのにも旅券はいらなくなった。だけどそれがなんだっていうんだろう、アメリカ世からヤマト世になったところで巨大な基地のある暮らしはなにも変わらない。

    そのくせ運動の気運は下火になって、ありったけの情熱をたぎらせた民族闘争の隆盛は遠ざかっていった。本土復帰のあとにも、島民たちは夢に見たものだった。

    復帰前のあの団結を取り戻せるんじゃないかと。亀さんが首相にな る日が来るんじゃないかと。かつてのような強い宿願がこの島をまたひとつにしてくれるんじゃないかと。だけどそれはまどろみのなかの夢でしかな

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    2025年09月01日
  • 宝島(上)

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    ー われら沖縄人はみんな、いまのわたしやおまえとおなじ。呼吸もできずに青ざめているのさ。だがもっとたちが悪いのは、われわれが慣れる生き物ということでな。選択の自由のなさにも、海の底のように息苦しい生活にも慣らされて、地上に顔を出せばうまい酸素があふれていることも忘れてしまう。大切なのは、なにも疑問を持たない状態におちいらんことさ ー

    ずっと、ヒリヒリする作品。
    何かが起きそうな、何かを起こしたくなるような。

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    2025年09月01日
  • 宝島(下)

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    沖縄が抱える問題や苦しみについて考えることを、これまでして来なかった。そんな己の軽薄さに気付かされました…。
    物語を通して、無関心だった自分を省みることが出来たので、本当に読んで良かったです。
    読み進めるほどに「もっと沖縄のことを知りたい、考えたい」という思いが募り、沖縄に関する本を幾つか購入した。この作品から貰った気付きや感情を大事にして、自分にも何か出来ることはないか考えていきたい。

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    2025年08月12日
  • 宝島(上)

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    戦争の傷跡、戦後の混乱、アメリカ占領時の沖縄で、実際の事件とリンクさせながら、それぞれ必死に生きる若者の物語。結末は、私的には納得でした

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    2025年07月23日
  • 宝島(下)

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    上下巻まとめての感想ですが、一言で言うと、とても良い小説でした。
    沖縄に関わりある人や、関心がある人だけじゃなく、全ての日本人に読んでほしいです。そしてもっと、沖縄に関心を持ってほしいし、自分も関心を強めたいと思いました。
    オンちゃん、グスク、ヤマコ、レイの4人の若者を中心に、1952年〜72年の沖縄が舞台ですが、いかに自分が沖縄のことを知らないか痛感し、よく学べました。シリアスな場面も多いですが、明るさを忘れない書き振りで、引き込まれました。映画も楽しみです!良い小説に出会えました!あきさみよう!です。

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    2025年06月29日
  • 宝島(上)

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    最初は読みづらくて失敗したかなと思ったけど、どんどん没入していく感じがありました。
    登場人物の汗が額にしたたる感じまで自然と想像ができる本で、映像としてみたいと思えました。

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    2025年02月24日
  • ジョジョの奇妙な冒険 無限の王

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    オリジナルの隙間を小説で埋める。
    オリジナルへのリスペクト、そう来たかと感嘆させられる創造力と表現力、作家の想いと個性が詰まっている。
    2部の3部の間を補完する、「矢」をテーマにスタンドの起源に迫るリサリサの最後の戦いが壮絶。
    読んで良かった。

    やっぱり、隙間を埋めるのは映像では無く小説が良い。その後に訪れる子孫達の壮絶な戦いへの繋がりを噛み締めながら、時間をかけて読み進めるのが楽しい。

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    2025年02月19日
  • ジョジョの奇妙な冒険 無限の王

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    個人的には、大満足!
    だが、大前提としてジョジョの世界観を知っていて、それが好きであることが必須。それがないと全く読めないというか、書いてあることのイメージすらできないと思う。
    わかってて書いてそうだけど。

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    2025年01月27日
  • われらの世紀~真藤順丈作品集~

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    異形コレクションのブックマンでハマった著者さん、単著一冊目

    この方の物語は、それぞれがとても壮大な歴史観や、伝統、民族精神などのうえに成り立っているのだな、と。一作一作がドラマティックだった
    そして、振れ幅…
    歴史から芸事まで。
    『レディ•フォックス』(アイヌ)『笑いの世紀』(演芸一座)『異文字』(アフリカ虐殺)に共通する戦争への憎悪。犠牲になるのはいつだって庶民、その悲惨さが通底して感じられた

    ダントツ好きな二作
    ①一九三九年の帝国ホテル
    ナチスがホテルに潜伏、人質事件
    ホテルで働く女性と『最後の侍』が協力し、救出奪還を図る
    ドラマか映画にして欲しい完成度!
    ホテルの優美さ、上流階級の空

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    2024年11月15日
  • 宝島(上)

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    沖縄の本土復帰前に、こんな悲劇が起こっていたとは…。
    日本の復興は、多くの犠牲の上に成り立っていることを忘れないためにも、多くの人に読んで欲しい直木賞受賞の一冊だと感じた。




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    2024年08月22日
  • 宝島(上)

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    直木賞受賞のニュースを見てから、ずっと読みたかったけど全然古本屋に出回らず後回しになっていた作品。
    大好きな沖縄の暑さ、湿気までも伝わるとともに、知らぬふりをしていた戦後の沖縄の状況が痛いほど伝わった。
    アメリカ人と結婚してアメリカに住んでいる私に出来ることはなにか考えさせられた。

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    2023年12月03日
  • 宝島(下)

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    歳を重ねてからの旅行には意味がある。
    若い頃は綺麗な景色、美味しい料理を求めて、非日常の空気に浮かれていたが、今回の沖縄旅行では、「土地の意味」みたいなものを考えた。
    米兵の犯罪、横暴をどうにもできず、アメリカの言いなりで、おためごかしをしている本土、日本。苦しみを沖縄だけに背負わせてきた日本。そんな中、戦果アギヤーの英雄が残したものは?その答えが導かれる。それがタイトルの「宝島」につながる。
    真実の出来事を下敷きに見事な作品を作ってくれた。
    しかし、同時に読んでいた新書に、沖縄の反米を中国が煽り、虎視眈々と沖縄進出を狙っていると言う話があった。日本はどうすべきなのか?

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    2023年09月23日
  • 宝島(上)

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    先日、沖縄に行ったこともあり贔屓目があるかもしれないが、非常に面白い上巻だった。沖縄の地理も頭に入っていたので地名が出ても、あのあたりかなと想像ができ、絵が浮かんできた。
    戦果アギヤーと言われる戦後沖縄の英雄たち。オンちゃんを中心に、グスク、ヤマコ、レイの生き様が描かれる。アメリカの占領下での厳しい生活の中、内地に住む私たちの感覚と違う現地の人の心がよくわかり、彼らの矜持というものが垣間見えてくる。
    灼熱の太陽に爽やかな南風。しかし、どこか悲しい空気が漂う沖縄と言う土地を感じた。

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    2023年09月19日