真藤順丈のレビュー一覧

  • 宝島(下)

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    ネタバレ

    個人評価は星3.5。四捨五入して星4。
    上巻の混沌とし続けた流れから、一つの結末に向けて流れに変わっていきストーリー自体楽しめた。
    オンちゃんについては、いきなり出てきても興醒めしちゃうだろうし、出てこなかったそれはそれで、拍子抜けしちゃうという、難しい状況だと思ってたから、結果いい落とし所というか、それなりに納得できる結末だと思う。

    主人公達とそれを、取り巻く複雑な人間関係が平行線のままな部分はリアリティあるけど、バトル(?)パートは割と、まあ、まあという印象。それはそれでいいけれど。
    後は、けっこう感情的なシーンのセリフに沖縄弁(?)が入って、意味はなんとなく分かるけど、細かいニュアンス

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    2025年06月09日
  • 宝島(上)

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    5/22〜6/1

    最初はちょっと読みにくく、「これは離脱コースかな…」と思ったけど60?ページあたり(キャンプ嘉手納らへん)から面白くなってきたぁぁああ!
    それでも若干難しい場面はあったけど、日本人として考えさせられる場面もあり……
    早く下巻読みたい〜〜

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    2025年06月01日
  • ジョジョの奇妙な冒険 無限の王

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    70〜80年代の中南米が舞台。謎の異能群をめぐるクライムサスペンス。
    貧困や暴力に喘ぐ青年たちの成長譚と、人生の黄昏を迎える専門家の2つの視点を楽しめる。

    某有名作品のスピンオフだが、単体でも楽しめる作りになっている。独特のスペイン語のルビには、チェ・ゲバラの旅行日記「モーターサイクル・ダイアリーズ」を思い出した。しっかり中南米の空気に浸れるよい演出だと思う。

    そして、リサリサの能力が強すぎる。他の異能もどれも魅力的で、タイトルに相応しい内容だ。
    ラストにウォークマンから流れる曲が粋!ベン.E.キングの「“スタンド”・バイ・ミー」。これにはファンは泣かざるを得ない。

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    2025年03月29日
  • ジョジョの奇妙な冒険 無限の王

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    リサリサが主人公。でも敵は波紋では倒せないスタンド使い。敵のキャラクターが良い。寧ろ題名の通りに敵役が主役のよう。漫画のイメージがあるので小説を読んでいてもシーンが頭に浮かぶよう。

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    2025年02月21日
  • 宝島(下)

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    沖縄という島、そしてそこで生きた島人の魂の叫びの作品だった。
    特に内容が難しいわけではないもののこれまで読んだ小説の中でも読みづらさではかなり上位だった。それは、馴染みのない単語や表現が連発するからだ。しかしこの作品の圧倒的なラストを読むと、直木賞を受賞するのも納得する。
    正直最後以外は読むのがきつかったが、最後を読むためにあったと思う。

    あまりに非現実的な展開に、読んでいて冷めてしまうものと、余計に盛り上がるものがあると思うが、この作品は圧倒的に後者だった。とても現実では起こりえないことでも、もはやこの作品のなかで、それが事実であるかどうか、などはあまり重要なことではない。この幻想的な世界

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    2025年01月19日
  • 宝島(下)

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    上巻の続き
    下巻は章のボリュームのせいかページ数は少なめ
    戦後の沖縄はアメリカ支配、その後日本返還と
    なるまでの時代を生きた仲間たち
    英雄は・・・
    その後の話もちょっとあって良かったです
    楽しめたけど、沖縄の立場を考えるとちょっと複雑
    小説として楽しめました

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    2024年12月01日
  • 宝島(上)

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    戦後の沖縄を舞台にした仲間4人のお話でした
    沖縄って大変だったんだなと感じた
    米軍相手の商売で成り立っていた感じかな
    仲間たちはそれぞれ成長しそれぞれの道を行く
    英雄の行方が気になってしょうがなかったです
    生死もわからなかったし・・・
    下巻も楽しみです

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    2024年11月29日
  • 地図男

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    面白かった!関東の地図帳におびたたしい物語を書き込む”地図男”と、それに惹きつけられる”普通の”男である主人公。
    地図男のつむぐ物語は、「ポップでエンタメ」--チャラい文体でバイオレンス味も強いけど、激しい展開は先が読めずとても面白い。
    そして、主人公と同様、物語の世界の可能性に魅せられる。

    地図男の地図帳、私も読みたい!地図帳に無数に貼られた付箋やチラシに書き込まれた物語を拾い読みする体験をしたい。
    実物は無理でも、GoogleMapのマイマップで擬似的に作れないかな。新しい読書体験として角川さん販売してくれたらいいのに。難しいか。

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    2024年11月08日
  • ジョジョの奇妙な冒険 無限の王

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    何作かでてるジョジョ小説。今回は真藤順丈によるリサリサ譚 。

    おもしろかったです。2部までの波紋から3部以降のスタンドに移行する世界はそういえば本編では語られてなかったなー。そして主要キャラでありながらその後が語られてないリサリサのお話というのもかゆいところに手が届く感じ。ジョジョ本編に齟齬がでないようにうまく物語が成立して出来上がってるのがお見事。
    ただ文章が重厚で読み応えがあり、作者の得意フィールドである中南米世界観なので普段小説読みつけない人が読むと小難しく感じるのはあるかもしれない。

    あと、老齢リサリサがいまいち想像つかないなあ。せっかくだから表紙、とまではいかなくても中表紙でも荒

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    2024年08月06日
  • 宝島(下)

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    英雄と呼ばれた戦果アギヤー、オンちゃん。
    その英雄が姿を消してから何年も経過していた。
    残された幼馴染、恋人、弟の三人。
    三人もまたバラバラとなっていた。
    それぞれの生活を手にして。

    涙なくして読めない後半の怒涛の展開。
    これは沖縄の全てが詰まった大叙事詩である。

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    2024年06月22日
  • 宝島(上)

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    まだ沖縄が日本に返還される前の時代、
    在日米軍の基地から物資を奪う戦果アギヤーと言われる集団。
    そんな若者たちの魂の物語。

    想像以上にエンタメ要素も盛り込まれ、引き込まれる内容だった。
    英雄と呼ばれた戦果アギヤーはどこへ消えたのか?
    読者を引き止めるしっかりとした謎を根底に、
    当時の沖縄の現実をしっかりと描く構成力。
    どれをとっても引き込まれる物語であった。

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    2024年06月22日
  • 宝島(下)

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    沖縄の戦後から本土復帰までを題材にした小説。
    戦果アギヤーや沖縄の人たちが米軍、日本本土に対して抱いていた感情などこれまで知らなかったことをたくさん学ぶことができた。先が読めない展開が続き悲しい出来事も多々起きたが、オンちゃんが残したものが何だったのか、なぜ「宝島」というタイトルなのかを最後まで読むことで理解することができた。この小説を通して個人的に大好きな沖縄の過去を部分的にでも学んだことで、今私達が沖縄を楽しめることに感謝しなければならないと感じた。

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    2024年02月11日
  • 夜の淵をひと廻り

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    シドさんをもうちょっと深掘りして欲しかったなぁと読み終わっての感想。スターテイルが悲しいのだけど綺麗なお話で好きです。

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    2023年10月09日
  • 宝島(上)

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    伝説の戦果アギヤー、おんちゃんはカデナ基地を襲撃した後に行方不明になる。
    行方を探るグスクとレイとヤマコ、アメリカーやヤマトへの怒りを胸に違う道を歩み、返還へと向かう時代を見つめ、最後におんちゃんが残した予想外の戦果の意味を知る。直木賞受賞の歴史エンタメ。

    島津藩の侵略から現代に至るまで、日本政府やアメリカの統治の中で人と扱われぬ日々を生き、時代に翻弄される沖縄の人々の怒りを代弁したような、とても読み応えのあるお話でした。特に、返還では政治家の間で交わされた約束で、島民の悲願だった基地は残ると知った時のヤマトへの絶望とやるせなさ、それは現代までつながっているお話なのだと思います。まぎれもない

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    2023年08月07日
  • 夜の淵をひと廻り

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    短編で読みやすく、どの話も面白い。どんでん返し系の展開が好きなので、そうした話も入っていたのが嬉しい。目を背けたくなる暴力的描写もしばしばあったが、そこはさっと読み飛ばした。
    独特の文体、主人公・シド巡査の独特の話し方から、最初シド巡査をちょっと頭がアレな感じのヤバい人だと思っていた。実際ヤバい人ではあるのだが、人情味のある優秀な警官だった。他の登場人物のキャラも立っていてgood。

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    2023年07月17日
  • 地図男

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    関東の至る所に出没する、物語を語りながら地図帳の至る所にそれを書き込んでいく謎の男の話。

    とにかく読ませる勢いのとてつもなく「強い」本。なんてパワフルな語り口なのだろう。

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    2023年05月24日
  • 墓頭

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    ☆4.0

    生まれながらに頭に大きな瘤を持つ男は、戦後のアジア各地で都市伝説のように「墓頭(ボズ)」の名を裏社会に刻みながら時代を駆け抜けた。
    その瘤は産まれそこねた双子の兄弟の体を包含し、その死体を墓として呪いのようにボズを"自ら以外の周囲の死"に呪縛し続ける。
    彼の人生は瘤の死体を取り除くという命題に縣けられていた。
    周囲の人物たちに死をもたらすのは、自分が墓である―頭の瘤に死体がある―ためだと考えていたからだ。

    死んだ友人の伯父に支援され、異能を持つ子どもが集まる「白鳥塾」に滞在した間も、子どもたちからでさえ特殊な存在として捉えられていた。
    この白鳥塾でのいくつもの

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    2023年04月07日
  • 宝島(上)

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    当時の沖縄にいた戦果アギャー、グスク、レイ、ヤマコ、そしてコザの英雄オンちゃんを中心としたミステリー。実際あった事件や人物も登場し、語り部(ユンター)を通した第三者目線から語られるストーリーは非常に新鮮に感じた。本土と沖縄の人の間にある意識の差など、沖縄問題に揺れる今だからこそ読むべき一冊だと感じた。

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    2022年09月18日
  • 宝島(上)

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    沖縄の方言や独特の言い回しが多く、読みにくい
    シナリオも正直微妙
    沖縄の戦後史を知るという意味では非常に良い作品だと思う

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    2022年09月04日
  • 畦と銃

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    「おれらの朝はばか早い。」

    のっけの一文でもう心を掴まれた。
    ミナギという村に暮らす人々の話である。

    タイトルと表紙からすると銃をぶっぱなして戦う西部チックな物語のようだが、想像とは全然違うものだった。
    鮮やかに輝く田園風景や、山を包み込む木々の青さ。
    ミナギで暮らす人々の顔が映画のように頭に浮かぶ。
    心温まる農業の話とも取れるが、想像とは違うものの物騒である事には変わりはなかった。

    何章かに分かれていてそれぞれの主人公は違うものの、読み進めていくとすべてが繋がる気持ち良さ。
    オチも無理矢理感がなく心地よく読み終える事が出来た。
    少し難点なのがミナギの人達の言葉がかなり訛っており会話文が

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    2022年06月26日