真藤順丈のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
昨年の10月、母の姉の家に居候して沖縄で過ごしてました。母の姉と映画を観に行く約束をしていたが果たせなかったので代わりに読書にしました。
居候中によく沖縄のことを話してくれましたが、私は歴史を知らなさすぎたと感じました。
とっかかりとしてはちょうどよく感じました。
アメリカ統治下の生活は今の私の中では受け入れ難いほど恐ろしい日常でした。
町の女給や小さな幼子が嗜好によって殺される。
本国に帰り刑罰も軽くなる。
納得がいかないことばかりでした。
今は命の危険に脅かされずに過ごせていることが私の中では当たり前で、何気なく生きてきました。
でもそんな恐ろしくも辛い時代に頑張って生き残ってきた人がいるから私の母も姉も私も存在している。
沖縄は観光地で娯楽ばかり考えがちだけど、歴史にも触れないと、とも感じました。
今をもっと真剣に生きなければいけないと思いました。
下巻も読みます。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ戦後の沖縄の歴史は、あまり知らずに読んだがこんなにも悲惨な歴史があったのかと衝撃を受けた。私自身26歳で、沖縄返還は沖縄にとって記念すべき日だと思っていたが本作品ではそれが空虚のものとして扱われていた。本土の人たちは戦後だと思っていたが沖縄の人にとって戦争は終わっていなかったのである。
歴史認識は人によって様々であろうが、沖縄の歴史を学ぶきっけになる良い作品だと思う。
しかし、星5から1減らした理由としてはレイの最後である。テロの動機は理解できるし共感する部分もあった。だが、アメリカの米軍基地に侵入しテロ行為をしようとしたにも関わらず特に罰せられないというのはいくら小説の世界とはいえ違和感を感じた。 -
Posted by ブクログ
どんな小説か、言い表すのが難しい……!
戦後の沖縄で、若者たちが命を燃やして暴れまわる物語、といえばいいのか…
あるいは、「沖縄」というものに魂があるのであれば、それを描いているとでもいえばいいのか。
うまく言い表せないけれど、これは大作。
近年の小説の中で、これだけ骨太な物語を持つ長編は稀なのではないかなあ。
なんとなく村上龍の『コインロッカー・ベイビーズ』を彷彿とさせる。
主要人物たちの名前がカタカナだからなのか、彼らの倫理観がぶっ飛んでいるからなのか、物語の中でくりかえされる破壊と狂騒の熱量が似ているからなのか、、、
早く下巻を読んで、読み終わったらいま上映している映画も観てみたい。
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Posted by ブクログ
終戦後の沖縄から始まり、コザ暴動、沖縄返還を経て、ナナサンマルまで。
沖縄で生きぬく"基地の子"の六つの短編を収めた作品。かつて戦火アギヤーだったグスコやヤマコのその後も書かれてあり、『宝島』を読んだ時の高揚感がよみがえってきた。
〈目次〉
ブーテン
アーニーパイルで逢いましょう
五つ目の石
25セント
家族の唄
ナナサンマル
「アーニーパイルで逢いましょう」が特に良かった。
那覇に賑いが戻ってきた。劇場周辺ではヌギバイ(タダ見)が横行する。貧しい悪ガキらが、国際通りを一目散に駆けていく姿が印象に残った。沖縄映画興業界を背景に、ヌギバイ猿と女の子が再び出会うまでを心情豊かに描いてあり、一本の映画を観たようだった。
書き下ろし「ナナサンマル」で全てが繋がった。
教師になったヤマコにパートナーがいたとは驚き! しかも…
国会議事堂で大事件を起こしたかつての教え子、トウゴを探すヤマコ。その疾走ぶりにハラハラさせられた。
「沖縄の道が日本と同じになっても、空はアメリカの空のままだ。娘の亡骸が捨てられ、堕ちた飛行機が子どもたちを焼き、毒ガスが漏れ、流れ弾が孤児の胸をつらぬき、横断歩道を渡っていた小学生が車に跳ねとばされる」何も変わらない!と基地の金網の前でうずくまるヤマコの姿が痛々しかった。
「それでも私たちは沖縄を奪いかえす」と、ヤマコたちが行動を起こすラストで、やっとタイトルの意味がわかった。
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Posted by ブクログ
ネタバレ※映画の感想含みます。
まず小説。
全てが繋がった時、もっともっと何かが変わっていたら…と心が苦しくなった…。
ウタ…オンちゃん…
でもレイやグスク、ヤマコそれぞれがオンちゃんのために、沖縄のために、自分の信念のために貫く姿は上巻・下巻合わせてどれも読み応えがあった。
自分は30半ばになるが沖縄に行く機会が今まで無く、沖縄や沖縄で起きた事について正直あまり知らない。これを機に沖縄に行っていろんな場所を巡りたいし、他にも沖縄についての著書や文献を読んでみようと思った。
映画を観て…
国宝は原作も映画も素晴らしくどちらも良さがあり素晴らしかったし、宝島の製作費が国宝の2倍、加えて俳優の方が有名な方ばかりなので期待しすぎたかもしれない。肝心のウタが3人とあまり関わる場面が無く、映画だけ見てたらウタやオンちゃんに感情移入できたか怪しい…
そして3人のそれぞれのエピソード、特にレイがどれだけ頑張ったのかもっと描いて欲しかった。あれじゃあただのやさぐれたヤツにしか観えないような…。
ヤマコが広瀬すずさんと知った時はイメージが合わないと思ったけど映画はそれなり良かった。ただ、小説のヤマコさは無い。
俳優さんの演技はお見事!でもストーリーがなあ…
と言う感想です。
(小説を読んでたから伝わる部分が多かったので映画だけだと私のレベルではわからなかったかもしれない。。。)
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Posted by ブクログ
「宝島」の続編。
時代も年齢も多種多様な「戦果アギヤー」の姿を描く6つの「宝」のはなし。
こちらも沖縄の史実がベースになっているので、短編なのに読み応えがすごい!
どのお話にも、ちょっとしたミステリーのような要素があって面白いし、希望が見える終わり方で読後感がとてもいい◎。
「宝島」を読んで、私は米兵や米軍に怒りを抱いたのですが(本書でも、そう思う場面はあった)、悪い人ばっかりだったわけではないんですよね。
本書を通して「宝島」だけでは知り得なかった史実を知れたのがよかったし、当時の沖縄の文化に触れられたのもよかった。
作中に出てきた唄も全部YouTubeで聞いてみたのですが、イメージが膨らんでよかった。
戦中戦後を生きていた沖縄の方たちは、きっと、それぞれがそれぞれなりに戦っていて、みんな誰かの「英雄」だったのだろうな。
︎✿ブーテン
太平洋戦争、敗戦直後の沖縄が舞台。
誰に何を言われようとも、自らの矜恃を貫き通した男の生き様に胸を打たれた。
︎✿アーニーパイルで逢いましょう
劇場で出逢った映画が好きな男女。
男の子は女の子との再会を心待ちにするがー…。切ないけれど、ジーンとする作品。
︎✿五つ目の石
1953年に起きた、ある事件についてのお話。
一件の事件からこんな人間ドラマが繰り広げられるなんて…!すごい。
︎✿25セント
ある男の死についてのお話。
西洋音楽と沖縄の音楽の違いが興味深かった。
これは思わずニヤッとしてしまう!
︎︎✿家族の唄
ある任務のために集められた、まがいものの家族のお話。
詳しくは言えないけれど、いろんな意味でテンションが上がる!
読後はとんでもなく切ない気分になった。
♥ナナサンマル
タイトル通りナナサンマルについてのお話。
本書が「宝島」の続編とされているのは、きっとこのお話があるから。
語り部たちに、再び会えた彼らの姿に胸が熱くなったし、「宝島」を読んだからこその驚き、高揚があった。
彼らがある謎を追う場面は、ハラハラして手に汗握ってー…最後はここまでのお話が走馬灯のように蘇り、泣いた。
きっと実際に、あの場所に彼らはいたのだろうな。