真藤順丈のレビュー一覧
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ネタバレ※映画の感想含みます。
まず小説。
全てが繋がった時、もっともっと何かが変わっていたら…と心が苦しくなった…。
ウタ…オンちゃん…
でもレイやグスク、ヤマコそれぞれがオンちゃんのために、沖縄のために、自分の信念のために貫く姿は上巻・下巻合わせてどれも読み応えがあった。
自分は30半ばになるが沖縄に行く機会が今まで無く、沖縄や沖縄で起きた事について正直あまり知らない。これを機に沖縄に行っていろんな場所を巡りたいし、他にも沖縄についての著書や文献を読んでみようと思った。
映画を観て…
国宝は原作も映画も素晴らしくどちらも良さがあり素晴らしかったし、宝島の製作費が国宝の2倍、加えて俳優の方が -
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「宝島」の続編。
時代も年齢も多種多様な「戦果アギヤー」の姿を描く6つの「宝」のはなし。
こちらも沖縄の史実がベースになっているので、短編なのに読み応えがすごい!
どのお話にも、ちょっとしたミステリーのような要素があって面白いし、希望が見える終わり方で読後感がとてもいい◎。
「宝島」を読んで、私は米兵や米軍に怒りを抱いたのですが(本書でも、そう思う場面はあった)、悪い人ばっかりだったわけではないんですよね。
本書を通して「宝島」だけでは知り得なかった史実を知れたのがよかったし、当時の沖縄の文化に触れられたのもよかった。
作中に出てきた唄も全部YouTubeで聞いてみたのですが、イメージが -
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感想は下巻にて✎☡
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ふたつの目を開いて、命があるかぎりは走らんね。
生還こそがいちばんの戦果、だからおまえらはその命を持ち帰らんね。(p.42)
われら沖縄人はみんな、いまのわたしやおまえとおなじ。呼吸もできずに青ざめているのさ。だがもっとたちが悪いのは、われわれが慣れる生き物ということでな。選択の自由のなさにも、海の底のように息苦しい生活にも慣らされて、地上に顔を出せばうまい酸素があふれていることも忘れてしまう。大切なのは、なにも疑問を持たない状態におちいらんことさ(p.83)
おまえたち若いのはきっちりと刑期をつとめて、大手をふって社会に出ていかなくち -
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ネタバレ個人評価は星3.5。四捨五入して星4。
上巻の混沌とし続けた流れから、一つの結末に向けて流れに変わっていきストーリー自体楽しめた。
オンちゃんについては、いきなり出てきても興醒めしちゃうだろうし、出てこなかったそれはそれで、拍子抜けしちゃうという、難しい状況だと思ってたから、結果いい落とし所というか、それなりに納得できる結末だと思う。
主人公達とそれを、取り巻く複雑な人間関係が平行線のままな部分はリアリティあるけど、バトル(?)パートは割と、まあ、まあという印象。それはそれでいいけれど。
後は、けっこう感情的なシーンのセリフに沖縄弁(?)が入って、意味はなんとなく分かるけど、細かいニュアンス -
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70〜80年代の中南米が舞台。謎の異能群をめぐるクライムサスペンス。
貧困や暴力に喘ぐ青年たちの成長譚と、人生の黄昏を迎える専門家の2つの視点を楽しめる。
某有名作品のスピンオフだが、単体でも楽しめる作りになっている。独特のスペイン語のルビには、チェ・ゲバラの旅行日記「モーターサイクル・ダイアリーズ」を思い出した。しっかり中南米の空気に浸れるよい演出だと思う。
そして、リサリサの能力が強すぎる。他の異能もどれも魅力的で、タイトルに相応しい内容だ。
ラストにウォークマンから流れる曲が粋!ベン.E.キングの「“スタンド”・バイ・ミー」。これにはファンは泣かざるを得ない。 -
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沖縄という島、そしてそこで生きた島人の魂の叫びの作品だった。
特に内容が難しいわけではないもののこれまで読んだ小説の中でも読みづらさではかなり上位だった。それは、馴染みのない単語や表現が連発するからだ。しかしこの作品の圧倒的なラストを読むと、直木賞を受賞するのも納得する。
正直最後以外は読むのがきつかったが、最後を読むためにあったと思う。
あまりに非現実的な展開に、読んでいて冷めてしまうものと、余計に盛り上がるものがあると思うが、この作品は圧倒的に後者だった。とても現実では起こりえないことでも、もはやこの作品のなかで、それが事実であるかどうか、などはあまり重要なことではない。この幻想的な世界 -
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何作かでてるジョジョ小説。今回は真藤順丈によるリサリサ譚 。
おもしろかったです。2部までの波紋から3部以降のスタンドに移行する世界はそういえば本編では語られてなかったなー。そして主要キャラでありながらその後が語られてないリサリサのお話というのもかゆいところに手が届く感じ。ジョジョ本編に齟齬がでないようにうまく物語が成立して出来上がってるのがお見事。
ただ文章が重厚で読み応えがあり、作者の得意フィールドである中南米世界観なので普段小説読みつけない人が読むと小難しく感じるのはあるかもしれない。
あと、老齢リサリサがいまいち想像つかないなあ。せっかくだから表紙、とまではいかなくても中表紙でも荒 -
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伝説の戦果アギヤー、おんちゃんはカデナ基地を襲撃した後に行方不明になる。
行方を探るグスクとレイとヤマコ、アメリカーやヤマトへの怒りを胸に違う道を歩み、返還へと向かう時代を見つめ、最後におんちゃんが残した予想外の戦果の意味を知る。直木賞受賞の歴史エンタメ。
島津藩の侵略から現代に至るまで、日本政府やアメリカの統治の中で人と扱われぬ日々を生き、時代に翻弄される沖縄の人々の怒りを代弁したような、とても読み応えのあるお話でした。特に、返還では政治家の間で交わされた約束で、島民の悲願だった基地は残ると知った時のヤマトへの絶望とやるせなさ、それは現代までつながっているお話なのだと思います。まぎれもない