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英雄が消えた夜。彼が手にしていたという「予定にない戦果」とは何か。故郷と基地。沖縄(ウチナー)とアメリカ。現在と過去。こちら側とあちら側。境界線を越え、闘い、本土復帰に向けた大きな流れに翻弄されながら生き抜こうともがく三人がようやくたどり着いた、英雄が命を懸けた「秘密」とは。 第160回直木賞、第9回山田風太郎賞、第5回沖縄書店大賞、三冠を達成した必読の書! 圧倒的傑作。 警官となり、教師となり、テロリストとなった幼馴染たちに、 英雄が命を懸けた「秘密」が明かされる――
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「宝島」
2025年9月19日公開 出演:妻夫木聡、広瀬すず、窪田正孝
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1~2件目 / 2件
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圧倒的な語り
沖縄という小さな島で語られる圧倒的にスケールの大きな、雄々しき物語。奔流のような文体が一度読み始めると読む者を惹きつけて離さない。そして私達本土の日本人は、沖縄の痛みを知れ。
#感動する #深い #共感する
Posted by ブクログ
先輩が映画を見て興味を持ったが、内容がなんかにあり省略されているとのことだったので、読むべきと思い購読。沖縄の歴史に深く入り込む一冊で、軽々に感想を言えないほどの重たさ。沖縄には仕事で何度も行っているが、なんというか、見方が少し変わるかも。小説とはいえ、フィクションとは言えない迫力がある。もっと勉強...続きを読むしないと。
上巻のページ数年より大分少ないのもあってか、ノンストップで物語が進んでいった。特に後半の真相に辿り着くシーンは、映画で結末を知っていても、めくるめく展開に、ちむどんどんしながら読んだ。(使い方あってる?) 沖縄戦のことは学生の時とか折あるごとに学んではいたけど、戦後のことってなかなか学校では触れる...続きを読むことなかった気がする。 デモのこととか、沖縄人が我慢して溜め込んできたものが解放されたシーンはリアルに熱が伝わってくるようで、冷ややかな観客目線ではいられない感情が湧き上がってきた。 悲しいシーンもあったけど、最後の章では少し救われた気がする。 久々に魂が揺さぶられた読書だったな。
2018年直木賞(下半期)受賞作の下巻 上巻の熱量のまま、一日で一気に読み干した^ ^ 戦果アギヤーとは何なのか… そもそも宝島というお題は何なのか… そんなこんなが一気に向かってくる感じ
レビューを拝読して読みたくなり、手に取った作品。 映画公開までに読み終えたくて… 上巻を読み終えるのにすごく時間がかかってしまったけれど、間に合いました( 'ᵕ' ; ) 米軍基地を襲撃した夜、故郷いちばんの英雄が消えた。彼が手にしていたという「戦果」とは?彼が命を懸けた「秘密...続きを読む」とは? うちなーぐちの語りが、とても心地良い。 所々、単語の隣にうちなーぐちのルビがふってあって、興味深かった。 ()を使って語られる、登場人物たちへの共感、ツッコミ、励ましなども思わずクスッとしてしまう箇所もあり、好きだった。 消えた英雄の謎を追う3人と並行して描かれる、米軍統治下の沖縄の20年間。 想像を絶する出来事が次々語られ、苦しくて、胸が詰まって、涙なしでは読めなかったし、米軍や本土に対しては怒りの感情がふつふつと湧き上がってきた。 記録に残っていない出来事もあるようで…。 沖縄の歴史について無知だった私にとって、また一つ勉強になった。 苦しいこと、辛いことがあっても、打ちのめされそうになっても、何度でも立ち上がり前を向いて生きていくヤマコの強さ、島民たちの絆の強さに胸を打たれた。 苦しい時、辛い時こそ、人は一人では生きられないな、と思うし、人との繋がりの大切さを改めて感じた。 ウタの中にレイの姿が見えるようになってからは、ハラハラしたり、切なくなったりー…終盤の展開にはめちゃくちゃ泣いた。 ある言葉が蘇ってジーンとした。 あぁ、あきさみよう!(言ってみたかった) 私のように沖縄の歴史を知らない方が増えている今、この作品を通じて米軍統治下の沖縄について、沖縄本土復帰について、多くの方に知られてほしいな、と思った。 歴史を知ること。 それこそが、きっと沖縄の方の願いなのではないかな、と勝手ながら思った。 ✎︎____________ おためごかし、空約束、口からでまかせ。 それらをテーブルに並べて、沖縄を裏切ってきたのが日本だ。 アメリカに追従するばかりで、不都合な真実にふたをしてきたのが日本だ。 これじゃあ本土復帰の旗も振れない── 「ずっとそうだった。飛行機が堕ちようが、娘たちが米兵の慰みものになろうが知らんぷり。毒ガスが持ちこまれようが見て見ぬふり。なにもかも本土の政府にとっては対岸の火事さ。自国の領土なら大騒ぎすることでもこの島で起きたらやりすごす。肝心なのはわれら沖縄人の安全や尊厳やあらん。アメリカーの機嫌を損ねずに自分たちの繁栄を守ることさ。残念ながらこの島はもうずっと日本列島には勘定されておらん」(pp.91~92) ずっと故郷で運動をやってきたものは、みんなどこかで気がつかされるのさ。アメリカから日本に施政権が移ったところで、大事なことは変わらないんじゃないかとな。わたしはそこで離脱したくちだが、さんざん日本のふるまいに落胆や幻滅をおぼえてそれでも運動をやめんものは正真正銘の愛郷者さ。ああいう女があきらめずに声を上げてくれているだけでも、この世はまだ捨てたものではないと思える。最後まで〝核ぬき・本土なみ〟の望みを信じてみたくもなるさ(p.95) 勘弁してくれ、もう勘弁してくれ。この島の人たちはみんな、理不尽な運命にあらがう処世術を、身のよじれるような悲嘆や憎悪からの自衛手段を教えられて、いまもそれを次の世代へと引き継いでいる。そんな営みをいつまでつづけなくちゃならないのか、この島がふたたび日本になって毒ガスも兵器も基地もなくなったら、もっとまともな知恵を継いでいけるのか?(p.102) 基地の問題はうやむやにされて、核や毒ガスもなくならない。戦闘機は堕ちつづけて、娼婦の子は慰みものにされる。この返還で喜べるのはうしろめたさに恰好のついた日本人だけさ(p.108) あのね、それは⋯⋯忘れなきゃ生きていけなかったから。それだけの目に遭ってきたから。宴会にも占いにもなんにでもすがって、過去をふっきろうとして、そのうえで出てきた〝なんくるないさ〟はただの〝なんくるないさ〟じゃないんだよ(p.119) あんたも知ってるさ、戦果アギヤー。すきっ腹でまともな家もなくて、それでも生きる糧をもぎとるためにこの基地にもしのびこんで、米兵に追っかけられても走って走って走りぬいた英雄がいたのさ。死んでもかまわんなんて言うのは男やあらん。陰で闘志を燃やしながら、生きる道を探すのが男さぁね(p.139) ここから返還の日までは、新しい時代を迎えるまでは、どれだけの人を愛せるかの勝負だ。この世を存続させてきた愛の正体を知るものがいるとしたら、それはおれたちだ。ここはまぎれもなく沖縄の土地、戦果アギヤーが数えきれない愛を配ってきた土地だ。だからここでおれたちが全滅したって、戦果アギヤーは何度でもよみがえる。魂のなかの英雄が転生をくりかえす。アメリカーも日本人もそのことをいずれ思い知るだろう。この島の人たちだけが正真正銘の英雄を知って、愛を与えるものになれるのさ。(p.219)
ー 一九七二年のその日を迎えて、琉球警察は沖縄県警に看板をつけかえて、通貨はドルから円になり 、本土に渡るのにも旅券はいらなくなった。だけどそれがなんだっていうんだろう、アメリカ世からヤマト世になったところで巨大な基地のある暮らしはなにも変わらない。 そのくせ運動の気運は下火になって、ありったけの...続きを読む情熱をたぎらせた民族闘争の隆盛は遠ざかっていった。本土復帰のあとにも、島民たちは夢に見たものだった。 復帰前のあの団結を取り戻せるんじゃないかと。亀さんが首相にな る日が来るんじゃないかと。かつてのような強い宿願がこの島をまたひとつにしてくれるんじゃないかと。だけどそれはまどろみのなかの夢でしかなくて、起きたときに頬が濡れていることに気がつかされるのさ。 ー オンちゃん、グスク、ヤマコ、レイの成功を祈りながら読み進めるけれども、私たちはこの物語(沖縄の物語)がどうなるのかをすでに知っている。 だから、すごく悲しくて、無力感を感じる。 だけれども、これは希望を謳った作品。 無力感を感じている暇があったら、行動しなさいってことですね。 映画も楽しみ。 それにしても、広瀬すず、『宝島』も出るし、『遠い山なみの光』も出るし、立て続けに観ることになるな。すごいなぁ。
沖縄が抱える問題や苦しみについて考えることを、これまでして来なかった。そんな己の軽薄さに気付かされました…。 物語を通して、無関心だった自分を省みることが出来たので、本当に読んで良かったです。 読み進めるほどに「もっと沖縄のことを知りたい、考えたい」という思いが募り、沖縄に関する本を幾つか購入した。...続きを読むこの作品から貰った気付きや感情を大事にして、自分にも何か出来ることはないか考えていきたい。
上下巻まとめての感想ですが、一言で言うと、とても良い小説でした。 沖縄に関わりある人や、関心がある人だけじゃなく、全ての日本人に読んでほしいです。そしてもっと、沖縄に関心を持ってほしいし、自分も関心を強めたいと思いました。 オンちゃん、グスク、ヤマコ、レイの4人の若者を中心に、1952年〜72年の沖...続きを読む縄が舞台ですが、いかに自分が沖縄のことを知らないか痛感し、よく学べました。シリアスな場面も多いですが、明るさを忘れない書き振りで、引き込まれました。映画も楽しみです!良い小説に出会えました!あきさみよう!です。
歳を重ねてからの旅行には意味がある。 若い頃は綺麗な景色、美味しい料理を求めて、非日常の空気に浮かれていたが、今回の沖縄旅行では、「土地の意味」みたいなものを考えた。 米兵の犯罪、横暴をどうにもできず、アメリカの言いなりで、おためごかしをしている本土、日本。苦しみを沖縄だけに背負わせてきた日本。そん...続きを読むな中、戦果アギヤーの英雄が残したものは?その答えが導かれる。それがタイトルの「宝島」につながる。 真実の出来事を下敷きに見事な作品を作ってくれた。 しかし、同時に読んでいた新書に、沖縄の反米を中国が煽り、虎視眈々と沖縄進出を狙っていると言う話があった。日本はどうすべきなのか?
基地問題やアメリカ、日本、沖縄それぞれの関係性から沖縄への想いを強くした。過去を追うもの、未来を作ろうとするもの、今を護ろうとするもの、それぞれがそれぞれに傷つき涙したのは何のためなのか。言葉にできない想いに囚われる一冊。
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