竹美家ららのレビュー一覧

  • おとぎ話のゆくえ

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    ネタバレ

    だらしない根無し草×且つての殿様の子孫である若様
    思いのほか良くて引き込まれ、切なさに涙してしまった。読む前は思いもしなかった星5…!多分一穂さんの文章好きなんだと思う。
    こういうふうに受けと攻め交互視点で描かれると感情移入しやすい。登場人物は脇キャラまでちゃんと血肉が通っていて、ついつい彼らのことを好きになって応援したくなってしまう。
    隼人が湊の両親と接したときに湊の境遇に安心する場面、隼人が乗る電車を湊と犬蔵が追いかける場面、湊が隼人に会いたいと言って慎に訴える場面、で泣いた。列挙してみるとどれも隼人と湊、互いへの想いをすごく感じる場面だった。
    最後の『共犯者のゆくえ』までとても良かった。

    0
    2013年04月15日
  • 上海

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    ネタバレ

    英国貴族御曹司×拾い子執事というだけで、もう垂涎もの設定なんですが、30年くらい作中で時間が流れるのがたまらない。
    気持ちが通じ合っても、受けのエドワードが控えめで慎ましやかで、
    執事の分を超えないというのが萌えを最高に刺激してくれます。
    おまけに舞台は第二次世界大戦直前…激動の時代を生き抜く
    ふたりの行く先が気になって、ページをめくる手が止まりません。

    あのタイミングで『ここで、お別れです』って。エド!!!

    描写が美しく、上海独特の湿度すら感じます。
    英国、パブリックスクール、シノワズリ、執事、主従、オリエンタル…
    そんな単語に反応する方はぜひ!

    0
    2012年05月01日
  • おとぎ話のゆくえ

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    ネタバレ

    話の内容はまさにおとぎ話というか、ちょっと浮世離れしていて、
    さすがにうちみたいな田舎にも、そこまでの風習は残ってないよ、
    というレベルの現実味のなさなんですが、気がつけばその現実味の
    なさが妙にリアルになっていて、もしかするとそんなこともあるかも、
    と思わされてしまいました。
    小難しい描写もなく、淡々と読めます。
    城持ち大名の子孫、若様と呼ばれる天然良い子ちゃんな受と、
    全てを持たない世捨て人のような攻という、ちょっと一見どうしたって
    かみ合わないような組み合わせです。
    普通じゃ絶対に価値観があわなくて、交わることさえなさそうな設定
    なんですが、それゆえに強烈に惹かれ合ってく様が小気味よい。

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    2012年05月01日
  • 罪の海に満ちる星

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    ものすごくよかった。切なくて悲しくて可愛くて性的で。ショタに興味がなかったが、受けの少年の昼と夜の違いにぐっときた。

    0
    2012年01月15日
  • meet,again.

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    ネタバレ

    イラストの繊細さからは想像できない、重たい話だった。唯一の救いは、あとがきの短編かな。

    抑えても、止められない恋。想いを打ち明ける前から終わりと知っていて告白するつもりなんかないのに、想わずにいられない。嵐の言動も行動も、切なかった。

    また、母の死とそれに対する一つの大きな後悔も切なかった。

    恋愛以外のところでもストーリーが成り立っているのも、一穂先生の魅力だと思う。

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    2012年04月28日
  • 罪の海に満ちる星

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    過去に大きなトラウマを持つ受けと彼の面倒を見ることになった同室の同級生モノ。
    本作のベース(過去)が作者サイトにあり先に読んだので、受けの再出発の物語と捕えられた。
    彼と彼の兄に思いを寄せると引きずられてツラい…って方が出る作品。

    0
    2012年01月12日
  • 篝火の塔、沈黙の唇

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    遮断された世界に互いを思い、自分を犠牲にしあう主従モノ。
    受けが兄たちからの責め苦の描写がかなり痛い=キツいので
    (調教描写や流血に慣れた玄上ファンは多分大丈夫)ダメな人もいるかと。

    丁寧に書かれた世界にぐいぐい引き込まれるのは、さすがは玄上さんです。

    0
    2011年11月28日
  • 茨姫は犬の夢を見るか

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    凄いとしか言えない。作者の膨大な知識量と奇異な設定、
    圧倒するような世界観に心打たれた。

    後半は映画エネミーラインやRECを混ぜ合わせたようなスリリングな
    展開。ルチル文庫だと思えない力量であった

    0
    2011年10月13日
  • 羊とオオカミの理由

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    すごく可愛くてほのぼのとしたお話だった。ファミリーコメディ的BL?こういう誰も不幸にならない小説ってリアリティに欠けるかもしれないけどわたしは大好き。

    0
    2011年04月08日
  • おとぎ話のゆくえ

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    わたしは一穂さんにこういうのを描いて欲しいんだ!という本。少し擦れた攻めが真っすぐな受けに惹かれて…という流れ、やっぱり素晴らしい。こじんまりとしていて閉塞感はあるけれど美しい田舎町と冬のイメージがいつまでも残りました。大好き。

    0
    2011年03月30日
  • 上海

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    かわいさんの作品の中でも特に大好きなお話
    これだけ受けの設定が悲惨だと、悲壮感たっぷりになりそうなのに、こんなにほっこりできるなんて素敵
    受けのエドワードは不運な子だったけど、レイモンド(攻め)の家に受け入れられて、周りは良い大人と兄のような存在のレイモンドだけで、悪い大人が出てこないのが良い
    攻めも受けもすばらしい

    挿絵も雰囲気があって可愛らしくてとても良かったです

    1
    2010年10月20日
  • しもべと犬

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    何回も読んでいるお気に入りの本。信乃と智重が大好きです。でもどうして信乃が最初から「智重」と名前で呼んでいるのかがすごく気になりました。こういう状況なら苗字で呼ぶと思うのですが。

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    2010年06月15日
  • 千流のねがい

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    表紙の可愛らしさで玄上八絹の本を初めて購入。内容も可愛らしくて元気で1番のお気に入りになりました。でも鞘のことを想うと涙が・・・凛は長生きして欲しい!一水先生、頼んだよ!

    0
    2010年06月15日
  • 上海

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    主人×執事。
    BBN版も持っていますが改稿&書き下ろしありということで購入。
    改めていい作品だなーと思いました。
    一途で健気で控えめな受が大好物なので真ん中のどストライクでした。
    『お慕いしております、・・・ずっと、・・・ずっと、お慕いしております』165P

    1
    2010年04月27日
  • 上海

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    以前ビブロスで出版されいていた『上海~うたかたの恋~』の文庫化。書き下ろし有り。

    文庫化に際しイラストレーターさんが変更になっています。
    ビブロスの方(イラスト:田中鈴木)も捨てがたい。

    上海がかつてイギリス領だった頃のはなし。次第に戦争が激しくなり遂に上海から英国に帰らなければならなくなった時、運命は過酷にも二人を引き裂き・・・。胡弓の物憂げな音色とかが郷愁をさそう作品です。

    英国貴族の御曹司×執事(孤児の中国人)

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    2010年02月11日
  • 茨姫は犬の夢を見るか

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    【あらすじ】
    警視庁の非公式部署に所属する刑事・奥村智重には「犬」と呼ばれるパートナーがいる。「主人」である智重を守るため、危険に飛び込む「犬」・石凪信乃。ようやく想いが通じ合った二人だが、ある日、智重の先輩で元特殊部隊のエース・玖上禪が着任、禪の「犬」である五係所属の謎の多い分析官・篠宮犬姫とともに智重・信乃は任務に就くことに…。

    【感想】
    「しもべと犬」に続き、重い題材です。テロにイージス艦、てんこ盛り。
    智重の先輩である《砂漠の悪魔》禪と、信乃の先輩《犬》で分析官の犬姫(これも里見八犬伝の「伏姫」が由来だよね?)がメインの物語。壮絶な愛の形。
    オススメの一言は禪が犬姫を表わした「俺の

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    2010年01月06日
  • 上海

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    10年も前に書かれたとは思えない、流行に左右されない名作だと思う。
    エドワードがレイモンドをずっとひそかに思い続ける、儚くも熱い想いにキュンときました。「雛が最初に見たものを親鳥と思うように」とありましたが、まさにそう。レイモンドに何人もの恋人ができてもただ側にいるだけ。男同士ということに加えて主と従者という二重の禁忌があるため、せつなさ倍増です。
    ただ、レイモンドがエドワードに気持ちが傾く様があんまり詳しくはないような気がするのがちょっと…
    それにしても文庫書き下ろしの短編のときの二人はいったい幾つくらいなのかしら?計算すると結構いい歳なきがする。

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    2010年01月02日
  • 篝火の塔、沈黙の唇

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    【あらすじ】

    島の灯台に幽閉され、腹違いの兄達の慰みものにされている椿は、敷島子爵家の嫡男として生まれた。
    しかし生まれてすぐ盲目となったため、家を継げず、今は兄二人に嬲られる日々を送っている。
    ある日、椿のもとに十左という男がやってくる。
    十左は椿を救おうとしたとはいえ、椿から父の庇護を奪った男だった。
    名を隠し椿の世話係となった十左は、兄達に仕込まれた薬で苦しむ椿を慰める。
    やがて二人は心を通わせ始めるが・・・!?
    ・・・巻末より抜粋。

    【収録作品】
    「篝火の塔、沈黙の唇」
    「翡翠の庭」

    --魔人評価--

    エロ度:★★★★★
    キャラ度:★★★★★
    ストーリー:★★★★★

    ※陵辱・

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    2009年12月27日
  • ホライズンブルー

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    攻が
    「あのバカ学生には抵抗してなかっただろ? 俺だと嫌?」
    っていう嫉妬心を丸出しにするような感じがすっごく好み。

    お互い最初は嫌いあってるんだけど、
    徐々に徐々に気になって、
    これって何だろうってなって、
    最後にくっつくようなお話が凄く好きなので
    ときめきました。

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    2009年10月15日
  • 篝火の塔、沈黙の唇

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    【あらすじ】島の灯台に幽閉され、腹違いの兄達の慰みものにされている椿は、敷島子爵家の嫡男として生まれた。しかし生まれてすぐ盲目となったため、家を継げず、今は兄二人に嬲られる日々を送っている。ある日、椿のもとに十左という男がやって来る。十左は椿を救おうとしたとはいえ、椿から父の庇護を奪った男だった。名を隠し椿の世話係となった十左は、兄達に仕込まれた薬で苦しむ椿を慰める。やがて二人は心を通わせ始めるが…。

    初めての主従モノ。
    読みづらかった。まるで新聞連載物のように説明の繰り返しが多かったり、すんなり読み取れない言い回しだったり、センテンスとか、そういうのが。
    ただ慣れれば、その描写や表現は文学

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    2009年10月04日