竹美家ららのレビュー一覧
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ネタバレクレイアニメーション作家×毒舌猫かぶりアナウンサー。
とにかく、受けが魅力的。仕事は完璧、今をときめく人気アナウンサーなのに、その本性はありとあらゆるものに毒付く超毒舌。ただ、それを相手にぶつけることはなく、ただ一人で内心で罵って、また自分の仕事を全力でこなす。
たまたま素の自分でいるときに出会った攻めと、身分を隠して友達付き合いを重ねる受け。
誰にも頼らず常に完璧にこなしてきた受けが、初めて「助けて」って出したSOS。そのSOSを受け止める攻めが最高にかっこよくて、何度読んでも胸がときめく。
BLとしてはもちろん、お仕事要素の部分も面白くて、業界奮闘ストーリーとしても最高。
一穂さんの作品は -
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きみが家路に迷ったら、今度はぼくが迎えに行こう。
この帯の一文が、読後の心に沁み込みました!
アニメーション作家の潮と猫かぶりアナウンサーの計の、シリーズ第3弾。
お付き合いを始めて2年になる二人は、期待を上回る舌好調ぶりで笑わせつつも仲の良さを見せつけてくれました。
ほんとに計を中心にした周囲とのやりとりは相変わらず面白くて、この絶妙な持ち味にやられてしまうんですよね。
テレビ局内部の事情にも精通していて、ライブ感あふれる描写も魅力です。
そんなテレビ局内部のことや衆院選の裏事情も、もちろん面白かったのですが、でも今回は何といっても潮の知らざれる生い立ちにびっくりでした…
違うバックグラ -
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ネタバレたまたま仕事が休みだったので、限定小冊子目当てに発売日に走ったら、「入荷予定には入ってるんですけど、全部の荷物開けても無いんですぅ~。明日ですかね~。」なんてことをお店のお姉さんが言う。
次の日、バス1本早いので出掛けて仕事前に回り道して寄ったけど、まだ店頭に無かった。
時間が迫ってるので問い合わせは諦めてトボトボ仕事に行った。帰りでは閉まってる。
3日目、また1本早いバスで出掛けて、やっとGET。
売り切れてなくて良かった。
潮の家族編。
ネタばれ大歓迎で、なんなら推理小説でさえラストを読んでから読み始めるわたしが、1ページ目から読む数少ないシリーズ。
計が可愛くて仕方ない。
今回、男前 -
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訳ありの潮の家族問題がついに明らかになるシリーズ三作目。ずっと自分を支えてくれた潮に対して今度は自分が潮を救ってみせる、と奔走する姿、繋ぎあった想いの深さがひしひしと伝わって胸いっぱいに。序盤の何気ないシーンから泣けてきました。
潮の寂しさを知って、それを掬い上げようと寄り添い、奪われたものを取り返そうと必死に奔走する計の機転と行動力は本物の王子様で、かわいくてかっこいいスーパーヒーローでした。
2年で積み上げてきたふたりの絆も、少し切ないだけれど優しさが滲む潮の家族の問題も、全てがすとんと胸に響いてとてもあたたかに沁みわたるよう。
しかし恋のお邪魔虫だった竜起くんはすっかり理解者の良い後輩に -
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ネタバレあーーーー計はかわいい!本当にかわいい!ただそれしか出てこない!というくらい、計が可愛かったです。
前作も可愛かったですが、五割増し、いや、六割増しくらいで更に可愛くなっています。
一生懸命で真面目で器用で努力家で、でも素直になれなくて器用なんだけど不器用、肩の力を抜いて上手く生きられない美人さん。
そんな計を放っておけなくて可愛くて、からかいながらそっと見守る潮。
テンポがよくて、でもハラハラする前作の良さを殺していない展開と文章がとても良いです。
恐らく麻生さんと木崎のスピンオフが来るのだろうけど、計と潮の話もこれからずっと続いてほしいなあ。 -
購入済み
面白いです
一穂さんの作品の中でもかなり好きなお話です。先に文庫本でも買ってましたがデジタルでも読みたくて、続刊ともに両方揃えちゃいました。主人公の心中の悪態と、外面に対するひたむきな努力が可愛らしくて憎めません。楽しくもどこか考えさせられる。素敵なお話です。
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ネタバレめちゃくちゃお気に入りの小説「イエスかノーか半分か」の続編。
計と潮の掛け合いも前作に引き続き面白いですし二人の関係も甘くてたくさんきゅんきゅんさせていただきました……。
それだけに、途中の記憶喪失のくだりは唐突に思えて驚いた…んですが。
読み返してみると、「イエス~」のほうと表紙だけでなく内容も対になってるのかな?と思いました。
また、お仕事小説としても、胸にぐっさり突き刺さるものが多い作品でした……。あーすごく好き。
大好きな作品なのでこれからもちょこちょここの二人の話が読めるといいなあ…と思いつつ。
こちらもドラマCD化するといいなあ。 -
Posted by ブクログ
「イエスかノーか半分か 」の続編。すごく裏表のある人気アナウンサー、計が今回も心の中で毒吐きまくりで面白かったです。もう以前のように性格悪~とかはまったく思いませんwむしろ、すごく気分爽快です。
映像作家の潮とは順調にラブラブのようでよかったと思わせてくれました。彼だけには素の部分を晒してるんだけど、安心してる証拠なんだなとしっかり感じます。
絶対安全地帯なんですよね…
そこそこ波風は立ってましたが、客観的に見ても安心できる関係なんで、頭打ってあなた誰ですか状態になっても信じられるものがありましたw
お仕事ものとしても楽しい展開になっていて、思わず引きこまれてしまいました。
報道番組の抱える -
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ネタバレBL的な見せ場と山場もたくさんあって起伏に富んだエンタメなんだけど、『職業意識』を通しての物の見方考え方、生き方がきちんと描かれて人間を魅力的に描く人だなぁというのをひしひし感じさせられました。
会話のテンポ、絶好調の毒舌の裏で繰り広げられる不安と本音と焦り、すれ違いに切なくもハラハラさせられたり。
一気に二作続けて読めた後追い組ですが、半年足らずで一冊まるごと書き下ろしの続刊だったのか。
スピンオフじゃない二巻はイエスノーが初めてなあたり、それだけ反響が大きかったんだな。
前作でも感じた事ですが、計みたいに去勢を張って見せかけの自分で生きてきた人にとっては偽らない自分を受け入れてくれる相 -
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ネタバレ優等生で外面を完璧に取り繕いながら素顔はがさつで超毒舌、心の中での口癖は「愚民が」の俺様キャラ。表裏を完璧に使い分ける、ある種の二重人格の王子様アナウンサー計はひょんな事から仕事で知り合った【表】の顔を知る相手、ストップモーションアニメーション作家の潮と素顔の自分で対面してしまい……。
何でもそつなくこなす完璧な王子様、と見せかけて人一倍真面目で勤勉な努力家、家族以外に一切素の顔を見せないよう気を張って虚構の世界を生き続ける計はある種不器用なのかも。
性悪と取られても仕方ないイイ性格なのに、清々しい程の毒舌の裏での並外れたたゆまぬ努力や苦悩をきちんと描かれているからか、計のキャラクターは嫌味 -
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ネタバレあらすじ
極端な二面性を持つ人気アナウンサーの計と、懐の深すぎる映像作家の潮。知り合って一年、些細な諍いは絶えないながら仲良くやっていたふたり。そんなとき計は「ザ・ニュース」の裏番組に出演するタレントの木崎が、自分のせいで旭テレビのアナウンサー試験に落ちていたことを知る。好きでなったわけじゃない自分に、ここにいる資格はあるのか。迷いから調子を崩す計は、心配してくれる潮にも素直になれず…?
おまけのような後半の国江多さんネタが面白かった。
ココに来て、このネタか?と思ったけれど、壁ドンの解答編の演出効果としては最高に良かった。
それにしても、あの台詞。素晴らしいです。
潮に向って言わせる言葉 -
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ネタバレ林檎〜のスピンオフ、人の感情を玩具のように弄ぶ脅威の男・栫と何故かそんな彼にどうしようもなく引き寄せられてしまった生協バイトの青年嵐のお話。
BLのレーベルから出てはいますが、物語の本質は数奇な運命に翻弄される人たちのサスペンスドラマなのかな。
止まった時間に囚われて壊れてしまったそ栫とその家族、母親である翠子の描写はぞっとするほど。
5年間付かず離れずの距離で友人として付き合い続けてタイミングを見計らったように秘密を暴いて感情を砕こうとする栫は怖すぎる……。
内側から破綻した栫にとって、それでも自分から離れようとしない嵐は彼が初めて手にした希望であり、生きる意味に繋がる程の唯一無二の存在な -
購入済み
おとぎ話のゆくえ
情景描写は美しく、私も思わずその街をそぞろ歩きたいと思ってしましました。自分の境遇を悲観しているわけでもないが、寄る辺もなく、虚ろな心に、確かな故郷を見つけ変わっていく主人公の様子。せつない別れにキュンキュンして涙が止まりませんでした。読後あったかい気持ちになれました。いいもの読ませていただきました。