大好き年下攻めパターンでありますが、この本で、なぜ自分が年下攻めが好きなのか理由がわかったような気がします。
生い立ちがどこか不幸な二人ではありますが、変な話、私が子どもの頃、攻めの光輝みたいな子が、身近にいたんですよね…。けど、だからと言って、彼らは別に不幸な大人になったりなんかしない。それぞれ
...続きを読むがそれぞれの拘りを持ち、幸せをつかんでいこうとするのです。
受けの浅生みたいな生活をする子もまたいるかな、と。ただ、彼の場合は、親の無関心が大きく問題があったようですが、この親のことはなんかまったく理解できませんでしたがね(それにはページが割かれてるわけではないので)。この流れは、なんとなく木原先生を思い出しました。できれば、その辺も含めて、もっと浅生を見たい。
そして、この出会いで、救われたのは、年下の攻めではなく、年上のほうでした。その辺の話にドキドキした久々の本になりました。
受けの方が、実は元から持っている泥沼な感情が深かった。攻めの方は、中学生の時に、浅生に出会っていたことで、その不幸な部分の埋め合わせがある意味済んでいたんですね。
年上にゆえに、先に社会のなんたらをたくさん経験して、教えてあげられるものをいっぱい持っていて、どうしようもない世の中の暗い部分もいっぱい知っていて、それらから年下(の自分、あるいは自分の分身)を守ってあげようとする姿の、人間的本質を見抜いていた光輝。
突っぱねながらも、純粋な愛を向ける光輝に始めから惹かれていく浅生。
この二人の甘やかでなおかつ、これからも訪れるハプニングをもっとみたいと思った話でした。