愁堂れなのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ警視庁捜査一課に所属する結城は、親友のハワイでの結婚式に出向いた帰り、これから新居となる友人が買い、売れずに残ってしまい結城が借りることになっていた家へ辿り着いた。
するとそこには、信じられないことに同期で係りまで一緒という森田がいた。
彼は親友の結婚相手である新婦からこの家を借りる約束をしたのだ、という。
完璧主義で生真面目で、周囲からやや浮いている結城に対して、楽天的で大雑把で常に人に囲まれている森田。
そのため常に正反対の森田と比べられてばかりいた結城は、森田を苦手だと思っていた。
おまけに、親友に親友としての想いだけでなく、恋愛感情を抱いていた結城はその二人の思い出が残るこの場所を他人には汚されたくなくて、思わず森田に対して「出て行け!」と叫んでしまう。
森田は森田で行く場所もなく、ここを追い出されては大変、と結城に出て行けと迫る。
ところがそんな結論が出ないままに、誘拐事件が発生する。
折りしも、異動と同僚の怪我が重なり、結城と森田がコンビを組まされることになってしまう。
私生活でも職場でも森田とずっと一緒にいなければならないなんて――と、結城は頭を抱えるけれど。
という話でした。
結城は、割と「やることをやっていれば他は何をやっていればいいだろう」と思っているタイプの人間で、それでいて出世したいとか、他人を見下す、というタイプでもなく、ただ単純に本当にそう思っているから指摘する、という感じ。
でも他人からしても、いくらそれが本当のところだからと言ってもうちょっと気を使ってしゃべれよな、と思われてしまうから孤立する。
おまけにあんまり結城自身が人の目を気にしないので、なんとなく遠巻きにされているのは知っているけれど、特にそれを改善しようという意識がない、という天然にいやみなやつ。
一方の森田は、気遣いのできる人間で、他の人からの人望も厚い、という感じでまったく正反対。
けれど、一緒にコンビを組むうちに森田のいいところが少しずつ見えてきて、尚且つ、助けられたり慰められたりしちゃって、結局なんとなく一緒にいるようになってしまう。
そういえばあんまりにもいい感じだったのですっかり忘れてしまっていたんですが、実はこの話、最後までいってないんですよね。
なんだかこのテンポで進んでいって最後まで行くのかなー……? と思っていたら、やっぱり最後まで行かなかった――
でももう一冊くらい出してもらってゆっくりくっつくのも、二人にとってはいいのかもしれないな、とも思います。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ刑事の秋吉満は、警視庁捜査一課から突然、西多摩署への異動を命じられた。
まさにそれは左遷としかいえないもので、身に覚えのない秋吉は疑問に思うが、そもそも出世にはそんなに興味がないため、新しい職場でも周囲に合わせてやっていけばいいか、と思っていたのだが。
どうにもこうにも壁がある。
当初は、所轄にありがちな本庁嫌いに対するものかと考えたのだけれど、それにしては壁が厚すぎる。
そんな折、着任早々に起きた発砲事件の現場で、秋吉の前に現れた被害者は、かつて突然姿を消した高校の同級生・高柳泰隆だった。
一時期、いっぱしの不良少年になっていた秋吉が、不良を止めるきっかけを作ったのが高柳だったのだが、そんな高柳が「神宮寺」と名乗り、今は青龍会の若頭を務めているという。
おまけに、初対面のように振る舞われて、秋吉は混乱する。
しかしその晩、引っ越したばかりの秋吉の家に神宮寺が訪ねてきた。
そして自分は高柳であると言い、一緒に酒を酌み交わすことになる。
けれど、酔いが進み、ついつい秋吉が神宮寺がいなくなる最後の日に残した口づけのことを尋ねると、「今も触れたい」と神宮寺が言い出し、秋吉は神宮寺に押し倒され、愛撫を施されてしまう。
翌日、神宮寺を襲った被害者が殺害されたのを知り、神宮寺の事務所に聞き込みをしに向かうが、そこでアリバイとして昨夜の二人の出来事をほのめかされる。
そのことがきっかけで、秋吉は自分にかけられた嫌疑が、暴力団との癒着であると知るのだが――
という話でした。
結局最後は、まさかのコネクションで神宮寺が真犯人に殺されそうになっている秋吉を助け出してハッピーエンドなんですが。
とりあえずまず、あまりにも神宮寺に対する描写が美しかったので、てっきり神宮寺が受けだと思っていたのに違ったことに衝撃を受けました。
最近、個人的にこのパターンがものすごく多い気がするのは、私は一般的な意見と段々ずれてきてるのだろうか――
まぁ、いいんですけどね。
後は、どちらかというと事件に重きを置いているのであまりラブラブ描写が少なかったのが残念かなー……と思いましたが、少なすぎるというわけではないので、マイナスポイントにはなりません。
バランスの取れたいい話だと思いました。