愁堂れなのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ一流の商社に勤める高瀬智嗣の秘密――それは高校時代に、好奇心から親友と身体をつなげたことがあることだった。
それから六年――。
当時の彼のことも思い出さなくなってきた頃、その親友――岩崎開が、新入社員として智嗣の勤める会社に配属されてきたのだった。
六年間も音信不通であったのにも関わらず、開は何食わぬ顔で智嗣を自宅へと誘い、そのまま「セックスしよう」と言ってくる。
そんな開に智嗣は戸惑いを覚えるけれど、口づけられたことでそのまま流されてしまう。
そして再び身体をつなげる日々が始まった。
智嗣は「なぜ開は僕を抱くんだろう?」そんな疑問を抱きながらも、それを開にぶつけることもせず、求められるがままに、快楽に溺れていく。
ところが、そんな智嗣の前に取引先のVIPが現れたことで二人の関係に変化が訪れる。
彼は智嗣に対して「好きだ」と言うけれど、そんなことよりも智嗣にとって「お見合いをした」という開がどうして自分を抱くのか……ということの方が気になって――
という話でした。
軽いノリで「さわりっこ」を初めてしまった二人が、月日をかけて再会して、やっぱりちゃんとした言葉のないままに再び関係を始めてしまったから。
どっちも相手の考えていることがよくわからなくて、疑心暗鬼になって。
でも身体だけは繋がっているから、なんとも言えないまま二人の関係が続いていて。
けど、どっちもそろそろ限界で。
「どうして自分を抱くのか」
「どうして自分に抱かれるのか」
聞きたくても聞けないそんなもどかしい関係の話でした。
聞きたくても聞けないもどかしさはとってもよくわかって、ちょっと切ない気持ちになりました。
それにしても、迫ってくるVIPにちっとも気持ちが向かなかった智嗣は逆にすごいなー……とちょっとだけ思いました。
腐れ縁のリーマンBLお好きな方はぜひどうぞ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ樹朗は、全国に名を轟かす鬼柳会組長の息子だった。
けれど、それは最近発覚した事実で、それまでは母一人、子一人の母子家庭で、細々と生活していた。
ところが、その母親が亡くなり、母が樹朗の父と連絡を取り、樹朗は組長に引き取られることになったのだ。
けれど、「ヤクザの息子」と陰口を叩かれ、今まで「ヤクザ」にいいイメージを抱いてなかった樹朗は大反発。
一緒に暮らすことを拒み、月に百万もの小遣いを貰い、遊興三昧をしていた。
ところが、鬼柳会が抗争勃発寸前の危機に陥り、それから樹朗を守るために若頭補佐の政木が現れた。
ヤクザが大嫌いな樹朗は「しばらく出かけるのを控えろ」と言い、二十四時間ついて回られる生活にうんざりし、反抗的な態度を取り続ける。
そんな樹朗を飄々とかわす政木だったけれど、ある日ついに態度が一変し、無理やり縛って監禁されてしまう。
というような感じの話でした。
樹朗はヤクザの息子だとバレることを恐れながら、大学に通っていて、それでいて、父親から貰うお金だけはふんだんにあるから、そのお金目当てに友達じゃない友達が群がってきていて。
でも樹朗は今まで「友達」がちゃんとできたことがないから、その「友達」にでもすがっていたくて……
でもやっぱり、ヤクザの息子、というのがバレたら離れていかれちゃって、そんなこんないろいろあって、その八つ当たりで、政木に言っちゃいけないことを言っちゃって、縛って監禁されちゃって。
ぐちゃぐちゃになって逃げ出したところを、拉致されて……
自分をネタに脅しにかけられて、父親が助けに来て、その父親の代わりに政木が警察に捕まったけど、無罪放免……という感じで。
そのことが原因で、今までどう接していいのかわからなかった父親と和解する……
という感じの話でした。
えーっと、どちらかというと、樹朗が「ヤクザの息子」というレッテルをどうやって乗り越えていくか、という話がメインになっていて。
別に、政木との恋愛いらなくね? という感じでした。
というか、最後には二人くっつくんですが、この扱いでどうして、「感謝」を吹っ飛ばして、樹朗が政木に恋愛感情を持つのかよくわからない。
そんなこと言っても、最初から「続編ありき」で物語を書くのは難しいとは思うんですが、とりあえずこの巻は父親との邂逅をメインで書いておいて、その後なんとなく政木を意識するようになった樹朗がもじもじする話とかが読みたかったかなー……実際は難しいんだと思うんですが。
それか、父親との邂逅までの道のりをもう少し短くして、1/3くらいは政木に樹朗の気持ちが向かっていく過程を書いてくれたらよかったのかも……難しいですね。
なんで、個人的には、樹朗の気持ちが一足飛び過ぎて、ちょっと最後で「あれ?」となってしまいました。まぁ、BLである以上、LOVE要素は必要不可欠なのでしょうがないと思うんですが。 -
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【あらすじより】
麻薬取締官・竜野真紀は、大がかりな麻薬取り引きの情報を掴むが、摘発目前で、突然拉致され、香港へ連れ去られてしまう。マフィアのボス・王の屋敷に監禁され、お前は親友に売られたのだと告げられるが、真紀は頑なにその言葉を信じようとはしなかった。「刑事である弟や親友が必ず助けに来る」。その真紀の思いを踏みにじるように王は、「俺から解放してほしければ、お前が頑固に信じている親友や弟を、殺してくれと乞え」。愛玩具として王に嬲られ、陵辱の限りを尽くされる真紀を、更に卑劣な条件で、追い詰めてくる。人を信じようとする男と信用しない男。二人の感情は激しく縺れ合い…。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ法医学者の冬城の元に、「今こそお前の罪を償うときだ」という脅迫状が届く。
冬城は、十人いれば十人ともが「美しい」と形容する美貌の持ち主だが、中身は所属する研究室で一番の男前。
そんな冬城を心配する助手が、警察に連絡をし、一人の警官が捜査に訪れた。
よれたスーツに無精ひげの刑事・江夏がやってきても、自分の腕に絶対の自信を持つ冬城は、「俺がミスをするはずがない」と怜悧な表情で、その脅迫状を一蹴し、捜査には非協力。
そんな冬城と捜査しようとやってきた江夏は一触即発状態に。
けれどそんな時に、状況的にはどう考えても自殺であるにも関わらず、冬城が不審を感じざるを得ない死体が発見されて……!?
相性最悪な法医学者と刑事が、遺体に秘められた謎を追う……という話でした。
なんというか、大人な話でとってもよかったです。
今回運び込まれた遺体は、冬城が以前解剖を担当した遺体とまったく同じ状況で発見されていて。
そのことから、冬城は依然、自分が行った解剖まで正しかったのかどうかわからなくなってしまう。
そして、江夏をつき合わせて深酒をした挙句、江夏を押し倒し、江夏自身を受け入れてしまう。
という描写があって、そのとき実は、冬城には別れ話をこじらせた元恋人がいて、完全にフリーになったわけでも、江夏に恋心を抱いたわけではないけれど、一時の安らぎを求めてついついそうしてしまう。
あんまりよくないことではあるとは思いますが、その翌日が、冬城が江夏に潔く謝ってるのを見て、好感が持てました。
そんな感じで、身体から始まった大人な恋愛の話でした。
普段は、冗談みたいな言い合いが二人の間でぽんぽん飛び交うので、それも小気味よくて、もう少し、この二人のやり取りを見ていたいなー……という気持ちにさせられます。
続編を読みたくなる話でした。