羽海野チカのレビュー一覧
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「ハチミツとクローバー」のアニメがよかったので、買った。
この本の印税は、東日本大震災の義捐金になるってことなので、買ってあげてくださいm(__)m
いやあよかったよぉ。
生きることに純粋である、そういう大事なことをそっと描いている。純粋であることは、わかりすぎることで、だから自分の存在に不安になる。そういう子供だからというだけで片付けられないジレンマ。きっとそれに答えはない。
「冬のキリン」の草太は、無力が自分がカセであることにとまどう。けれど「スピカ」の美園は自分で踏み出し、戦う。
答えのないものは、結局自分で答えを見つけるしかないのだ。
思わず、自分自身はこんな風に誠 -
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人間、何かを護り通して、その中からその次へ進むための何かを
得ようとすると、傷も深くなるけど強くなるもんだなあと感じました。
零くんも、ひなたちゃんも、二海堂くんも、林田先生も、ほかの人々も。
みんな自分の戦いを、そのために戦い続けている。
這い上がって、這い上がって、それしかないから。
誰かの為に、自分の為に。
一生それは誰もが続ける。
自分だけがキツいんじゃないなって、背筋が伸びました。
戦ってきた自分も、自分はそっと胸に畳んであげればいい。
次の為に。
負けないで欲しいですね。このお話の人々の誰もが。
ゆっくりでいいから、立ち上がっては歩き出す人でいて欲しいです。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ宗谷名人に挑戦する島田八段の闘いと、故郷への想いが描かれる中で
島田八段を尊敬し、少しでも自分のできる形で支えたいと願う零くん。
ただ優しさを受け取るだけでなくて、自分が誰かの為に行動することを
身に付け始めたこと、すごく大きいと思います。
ここが彼の人間としてのターニングポイントじゃないかな。
どんな道も長い年月進もうとすれば、協力者と自分の双方に
努力と信念がなくては実現はしません。
誰もが、先行きどうなるか解らないと言おうが
変わってると言おうが、
自分たちには見えている「その道」の価値を
信じて歩き続けて行くしかないのです。
よくある進路とは異なった世界に身を置けば
それはどの -
Posted by ブクログ
ネタバレ今まで孤独に将棋をやっていた零くんが兄弟子というか、
師匠筋の棋士、島田八段に巡り会います。
ベテラン棋士たちは皆、泥臭く、重厚感のある人生を持っていますが
皆、小奇麗ではないのに非常に格好いいです。
何かを真剣にやって結果を出してきた大人っていうのは
底力がありますし、良いものですね。
プロというのは、底の深い長い時間をくぐり抜けるものだと
零くんは知っていきます。
そして、義姉の香子さんが侮辱されると、真剣にかかっていこうと
する零くんを見てると、
「なんだ、この義姉弟は、ちゃんと姉弟じゃないか。」
と、きつい場面なのにホッとします。実はそこが一番印象的だったの。
二人共口にし