羽海野チカのレビュー一覧
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あづにゃんの独白が胸に刺さります。そこにあるのは、天才たちへの異常なくらいな嫉妬、わかるわあ(笑)
「天が与えてくれた武器は、ある日を境に・・・」「人は情熱を失うとせっかちになる」ああ、自分に言われているようだった。
この巻は銘言が多いなぁ。
零は絶対に手放してはならないモノ、自分が生きていても良いと思える場所、失くしたくないもの手に入れたよう。
これからの零の闘いは生きる力と、帰る場所を大事にする場所を手に入れる。
ところで、ひなちゃんのコスは何?尊うと過ぎですあれは可愛い♪って(笑)
あかりさんの銀座物語笑ったあ。あーあの罪作りなポテサラが。嫁さんがマネしましたわ(笑)美味しかった -
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川本父に立ち向かう為にひなたを婚約者にすると(勝手に)決めた零の暴走が酷い……(笑)
指輪を贈れば「婚約状態」に出来るなんて発想も地味に怖い(笑)
更に笑ってしまったのはそんな零の一世一代の暴走告白がひなたに全く通じていなかったことか。色々な意味で衝撃的な数ページ。でも、よくよく考えれば川本家と零の関係を考えれば良い落とし所だったのかもしれない
ただ、そんな暴走状態の零を持ってしても難敵と言える川本父。零の暴走告白を受けても再度やってくるのは想像できたけど、彼の心理構造があまりに酷くて唖然……
面倒事を全て誰かに押し付けて自分はただひたすら楽しい思いをしたい。そんな考え方をする者が居るのは充 -
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零と宗谷の対局、二人には大きな実力差が有る。だから結果そのものはほぼ決まっている
ここで求められているのはどれだけの将棋が指せるか。
明確に悪手を指してしまった零はその時点で敗着と悟りつつもそこから全てを最善手のみで指してやろうと意気込む
島田との対局の際には自分の足りなさを恥じて途中で対局を辞めたいと思ってしまった零だけど、ここでは全く逆の考えを見せている。
この対局を思う存分「味わってやろう」との気持ちだったのかもしれない
そうして対局が終わった零は帰るのだけど……
ここで思わぬ展開になったね。迷子をお家に送り届けるような展開には見ているこちらまで何とも言えない気持ちに…
それでも見え -
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新人王戦を勝ち取った零。この勝利を通して彼が手にしたものは大きいね
一人蹲っていたひなたの下へ駆けつけられたこと、宗谷名人への挑戦権を手に入れたこと、将科部から思う存分祝われたこと。どれも尊い価値を持つものばかり。以前の零ならこのようなキラキラした価値を受け入れられず将棋にのめり込もんで世界から目を逸らしていたけど、幾つもの経験をした今の零なら受け入れられる。この尊い日々を記録に残したいと思う
これこそ、零が手にした大きな変化の象徴だよね
だからこそ、そのキラキラした描写の直後に明らかになる先輩たちの引退には何とも寂しい気持ちになる……
その反面、去る者あれば来る者がありと言わんばかりに将科 -
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良かった…
桐山くんやひなちゃん、みんなが幸せになってくれるのを心から願います。その幸せのかけらが少し見えたような内容で涙が止まりませんでした。
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第5巻から始まったひなたへのいじめは依然続き、周囲の人々は様々な形でひなたを支えようとする。けれど、教室という閉じられた空間で行われるそれは他人の手ではどうしようもなく……
根深く暗いいじめ問題は変わらず描かれ、まるで作品ジャンルが変わってしまったのではないかと一瞬思ってしまう。
でも、先に述べたように零に出来ることは少ない。一時は気持ちが暴走してひなたのためにお金を稼ごうとか、林田に相談したりと行動しているけど、どうしたって将棋に生きてきた零に出来ることは限界がある
そんな彼に出来る最大の事ってやっぱり将棋であるのは本作のジャンルは何も変わっておらず、そして作品の中心にあるのは零の将棋なのだ -
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隅々まで心のこもった作品
後夜祭のシーンは萌え死ぬかと思ったわ。ゼイゼイ。この作品では登場人物の描写がいつも深く掘り下げられていて、特に棋士達の描写ではその思いや苦しみ葛藤が愛情深く丁寧に描かれていて毎回胸に迫るものがある。今回の零の対局相手であるあづさ君は、抱えた苦しみも葛藤も激しく重いものなのに、そこはかとないユーモアで包んで描かれていて思わずあづさ君を応援したくなった。笑。途中差し込まれる街とジョギングの様子は一心に将棋に打ち込む青年の、人間らしい日常が伺えてとても好きなコマだ。また、零の根っこにある自身の存在意義を左右する大事なエピソードが描かれているが、ここでの林田先生のグッジョブに感謝💖いいこと言うのよ先
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タイトルを取れないまま帰郷することになった島田。彼を出迎える地元の人々の変わらぬ温かさが心に染みる…
責めるわけでもなくかと言って気遣うわけでもなく。「焦るな 開……」と穏やかな表情で告げる老人の優しさが素晴らしい。
こうしてみると、島田を追い詰めているかのように思えたあの垂れ幕すら優しさの象徴であったのだと思えてくる
島田にのしかかっていた意味合いの転換はお見事というほか無い
心を気持ちよく切り替えた島田に対して進級した零は変わらぬ高校生活……、と思いきや又もや林田がナイスプレーをしたね
将科部が生まれたことによって、これまでと同じように林田は零に関わることが出来るし、零は学校空間で自分の -
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海野チカさんの世界観は
ハチミツとクローバーを読んだ時にも感じましたが
読んでいくうちに、子供の頃に風邪を引いて熱が出て
頭がぼおっとしてくるような、読んでいて
面白いのに切なくて苦しくなるような世界観に
引き込まれます。
主人公の心の声の表現も好きです。