芳崎せいむのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
同じ芳崎せいむさんが描く「金魚屋古書店」と同じく、実在の映画(あちらは漫画)を題材にちょっと良い話を提供するという巻数を重ねるごとにマンネリ感の強い展開にちょっといらっとしていたのですが。
こちらテレキネシスは4巻で完結。しかも今までと同じ展開をきちんとつかった上で、ストーリーを転がしてくれました。華山がドラマ部を追い出される理由になったドラマと、亡くなった父の遺作探しもぐっとスピード感を増して最後まで読み進めさせられます。
ちょっと物足りないかなとも思えますが、10話完結のテレビドラマのように日本人向きの物足りなさかもしれません。
個人的にはもう少し新しい映画も取り上げて欲しかったな -
Posted by ブクログ
いつものように書店をふらふらと訪ねていて、いつもはのぞかない漫画の書棚にこの本を見つけた。
「古書店」というのにまず目がいった。
そしてつづけて「金魚屋古書店」と全体の書名を確認。
帯をみる。
帯にはこう書かれてあった。
「『思い出の漫画』を持つ全ての人、そして・・・まんがばかのための漫画。実在の漫画を素材にした古書店物語」とあるではないか。
書店に売られている漫画本のつらさ。
ビニールに覆われて中が確認できない。
だから、当たりはずれをものともせず、1巻から3巻までのまとめ買いをした。
そして読後感。
「買って良かった!」と実感、実感。 -
Posted by ブクログ
古今東西の映画をモチーフにしてテレビ局のプロデューサー・華山とドラマ部に行きたい新人・マキノの活躍を描く作品。
『金魚屋古書店』が古今東西の漫画をモチーフにしてストーリーを描いているように、こちらは映画をモチーフにしているだけでスタート当初ははっきりといって「違いないやん」と思っていたのですが、3巻目に至ってこちら側の色が出て来たような気がします。
個人的には最後の話で映画が「現実逃避の材料にすぎないんじゃないか?」という思いに対して、「現実に潜むドラマを見逃すな! 感動を見逃すな! そのための仮想現実として、感受性を磨く道具なんだ」という考え方が素敵だなと思いました。
取り上げている映 -
Posted by ブクログ
「漫画」というだけで軽く見られて、中身がないなんて思われることがあって。
「そうじゃない」と感じておじさん、おばさんになっても色々な漫画を読み続けているあなたに……「まんがばか」のあなたにこの「金魚屋古書店」をお薦めします。
4巻にもなると登場人物もそろそろ落ち着いてきて、ともすればマンネリ化してきそうなものですが、意外とそうならないものです。特定の漫画に密着した話から、漫画と漫画から得られた感情や生活、思想といった実にくすぐられて気持ちの良い場所でゆったりとしたストーリーが紡がれています。
「月刊イッキ」を買うつもりはないので、単行本がでるのが常に楽しみなシリーズです。