アーナルデュル・インドリダソンのレビュー一覧

  • 緑衣の女

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    ネタバレ

    日本の三分の一の面積で、人口30万人の国、アイスランドが舞台。
    火山と温泉の国というイメージだったのだけど、この作品を読むと、薬物依存、幼児虐待、DV等、荒廃した社会が見え隠れする。
    とはいっても殺人事件は年に2~3件しかないのだそうだけど。

    新興住宅街で発見された60~70年前の人間の白骨。
    夫のDVで、心も体もボロボロにされる家族。
    流産がもとで意識不明状態の娘を見舞いながら捜査の指揮をとるエーレンデュル。

    3つの話を柱にストーリーは進むが、DVの部分を読むのがもう辛くて辛くて。
    人としての尊厳を踏みにじられ、子どものためにだけ生きる母。
    そんな母を見てみぬふりをすることでしか身を守る

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    2020年11月26日
  • 声

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    アーナルデュル・インドリタソンは「このミス」で見つけた。「湿地」「緑衣の女」に続いて三冊目になる。流行の北欧ミステリなのだが、同じ地域だと大雑把に捕らえても、その作風はそれぞれまったく違っていて面白い。
    アーナルデュル・インドリタソンの作品の舞台からは当然北の風土感が伝わってくるが、読みどころは捜査官のエーレンデュルの心理描写や風景描写は、繊細で品がいい。

    エーレンデュルが抱えている個人的な悩みも深い、エピソード風に挿入されている過去に起きた出来事、彼の未だに囚われている苦しみに事件解決よりも惹かれるときがある。

    今回の事件は、クリスマス前の浮き立つ世間をよそに、有名ホテルのドアマンが、地

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    2019年12月30日
  • 緑衣の女

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    ネタバレ

    CWAゴールドダガー賞・ガラスの鍵賞。 「湿地」に続く二作目だけれど、アイスランドという国は特に馴染みがないせいか、名前や土地に着く「ヴ」という音のつながりが、遠い国を実感させた。
    「湿地」を読むのに、改めて地図帳で拡大されたページを見てみた。北極圏にあるグリーンランドに近い寒いところらしいと思っていたが、日本の1/3くらいの広さを持つ丸い島国で、随分進んだ文化や歴史のある国だと知った。
    あまり深入りして調べだすと、夢に見たり、行ってみたくなるので(行けはしないのに)考えるのも程ほどにして、話を楽しんだ。

    この「緑衣の女」は訳者のあとがきによると、激しいDV描写があるので、出版についてはその

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    2020年01月11日
  • 声

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    登場人物それぞれの家族の葛藤や闇を丁寧に描いている。ミステリでここまで登場人物の葛藤や闇を描き切った作品にはこの書以外、出会えたことがない。

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    2018年10月07日
  • 声

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    クリスマスは幸せな人たちのもの。
    この小説はこの文章に全てが凝縮されていると思った。
    色んな出来事が重なって語られる。かつて子供スターになりかけた元ホテルドアマンがサンタクロースの格好でホテルの地下で殺されたのはなぜだったのか。
    西欧はクリスマスが特別なお祭り? なのでクリスマスに少しでも家族が幸せになれるというプレッシャーがすごく強いのかなとは思う。この作者の書くアイスランドはとても暗い色の世界に見える。エーレンデュルが10歳の頃から闇を抱えていたことをエヴァ=リンドに告白できて良かった。二人がゆっくり家族になっていくのイライラするけど、次の作品を読むの楽しみ!

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    2018年09月30日
  • 声

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    う〜ん、なかなかの力作。種々の問題を同時進行的に扱う手法は感動的。アイスランドの作品は初めてかも。久々の感動をありがとう。

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    2018年08月05日
  • 緑衣の女

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    「緑衣の女」、ミステリというよりは文芸作品といった趣き
    トリックを明らかにしていくというよりは、人間の心のひだを探ってく感じでしょうか
    ひたひたと人間の深部に分け入っていく
    そうした社会や人間の暗さ・よどみを、淡々と語る怖さがあります

    衝撃的な出来事も(ミステリの事件としては地味ですが)、表面的な説明に終わらないのが、類書と画するところ
    第三者からしたらどうでもないことが、当事者にとっては、いびつに強烈に印象に残ったりする
    そんな感性的な描写もあって、惹きつけられました


    個人的に残念に感じたのは、モチーフとして「緑衣の女」の印象が薄かった点
    「緑衣」にも、何かしらの意味があるとよかったで

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    2018年03月02日
  • 声

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    ネタバレ

    ホテルのドアマンの殺人事件と並行して、児童虐待の疑いの父子の件と、エーレンデュルの家族の話が展開していく。
    親子関係の、というか親が子供に与える影響の大きさに慄然とした。
    エリンボルクのがかかえてる事件の方の真実も気になる。

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    2018年02月22日
  • 緑衣の女

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    なんだこの苦しさ…。前作同様の雰囲気。なのにページを捲ってしまう。本当にやるせない…なんでこんな人たちのせいで傷つく人が出来てしまうのか。幸せになれるはずの、とても優しくて強い人たちなのに。

    今この時代も同じ思いをしている人がいるだろう。そう思うととてもやるせない。

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    2018年01月25日
  • 緑衣の女

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    1月-3。4.0点。
    エーレンデュル警部第二弾。
    住宅街から、数十年前の人骨が。殺害されたと思われ、捜査。
    重苦しい展開、DVの描写もリアル。人骨の正体が終盤に何度も、捜査陣の予想を覆す。

    面白い。心を掴まれるような重さだが、一気読み。
    次作も期待。

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    2018年01月26日
  • 湿地

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    かつてレイプ魔だった男が死体で発見され、主人公の捜査官が男の過去をさぐり、そこから殺人犯を追う話。登場人物のキャラもあまり描かれずにストーリーがたんたんと進む感じ。内容はまとまってて、結末も結末にいたるまでの流れも納得。

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    2023年03月17日
  • 湿地

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    本の題名と内容はそこまで関係のないように思えた。
    昔の嫌な出来事から現在の事件に繋がるのが読んでいて先が気になり一気に読んでしまった。

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    2026年01月25日
  • 湿地

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    読み終わりは、とても嫌な気持ちになってしまった。
    なるほどそういう事かと、言う感じでまあ納得しているが、物語自体が指名の通り陰湿なもので気持ちは悪い。

    元本がそうなのか分からないが、文体がとてもクールで、淡々と書かれているのでノンフィクション風に感じた。

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    2025年11月05日
  • 黒い空

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    凄く好きなシリーズだが、今回は3番手のオーリ
    が主人公。このシリーズのエーレンデュルがいないのに作品を作るのが私にはあり得ない。彼を好きな人には良い作品かもだが、私には刺さらなかった。 

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    2025年10月25日
  • 湿地

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    とにかく切ない。アイスランドの小説を初めて読んだけど、小さな島国ならではの悲しい家族にまつわる話。割とストーリーがとんとん進むので読みやすくあっさり終えてしまった。

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    2025年10月25日
  • 緑衣の女

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    住宅建設現場で死後100年弱の人骨が発掘されたが、その人骨の身元を調査するうちに、大昔の家庭内暴力事件が浮かび上がってきた…というアイスランドの警察小説。
    前作に引き続き、主人公はレイキャヴィク警察のエーレンデュル捜査官だが、エーレンデュルの娘は妊娠しているのにドラッグ中毒で昏睡しているし、離婚した元妻がブチ切れて怒鳴りちらしてくるし、サイドストーリーとしてはなかなかの受難続きなのに、メインストーリーである人骨にまつわる家庭内暴力事件もかなり悲惨。
    読みやすいが、このシリーズが今後もこの陰鬱路線を続けていくなら、追いかけるのを躊躇してしまいそう。

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    2025年10月24日
  • 湿地

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    書評七福神から。たまたま手元にあったので。犯人捜しの手がかりがどえらい変化球。でも”湿地”ってそんなに重要なモチーフたり得ているのかしら、とか思ったりして。

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    2025年09月03日
  • 黒い空

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    ネタバレ

    アンドレスの復讐劇、スウィンガーパーティー絡みの殺人、銀行を巡る犯罪という3つの事件が複雑に絡み合い、時系列も入り組んでいて理解するのが大変。しかも登場人物の名前が覚えにくく、私にとってはかなり手強い一冊だった。著者はアイスランド出身でダガー賞受賞歴もあるとのこと。もし名前がもっと覚えやすければ、さらに楽しめた気がする。簡単には犯罪の全貌がつかめない構成はさすが!

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    2025年08月31日
  • 黒い空

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    シリーズ8作目だが、今回もエーレンデュルは不在。前回と同じ感じで、今回はシグルデュル=オーリ主役のスピンオフ的作品。いつもの作品に比べてやや暗い印象は薄く、シグルデュル=オーリの人生および人格形成から、さらには少しずつ変化が起こっている様子が描かれている。
    これはこれで面白くないわけではなかったが、やっぱり主役不在はさみしい。次作はエーレンデュル戻ってくるのか?期待。

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    2025年07月25日
  • 湿地

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    ネタバレ

    アパートで見つかった老齢の男の死体。突発的な犯行の様子は、殺人事件の少ない典型的なアイルランドの殺人。だがそこには「おれはあいつ」という、犯人が残したと思われるメッセージがあった。
    調べを進めると、殺されたホルベルクは過去に女性をレイプしていたことがわかった。さらに、ホルベルクにレイプされた女性コルブルンはその事件の結果妊娠し、娘を産んでいたことも発覚する。だが、その娘は4歳で脳腫瘍のため死んでしまった。
    エーレンデュルたち警察は、死んだ娘の病気はホルベルクからの遺伝性の疾患なのではないかということと、ホルベルクにレイプされ、子どもを産んだ女性が他にもいたのではないかと睨む。
    時を同じくして、

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    2025年06月15日