アーナルデュル・インドリダソンのレビュー一覧

  • 緑衣の女

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    新興住宅地で発見された人骨、エーレンデュルに降りかかる家族問題、そしてとある一家の記憶。序盤から前作「湿地」を凌ぐ仄暗さが漂う今作もアイスランドが歩んだ歴史に端を発する哀しい因果の物語。前作の警察小説然とした犯人捜しと打って変わり、埋もれた白骨遺体の身元捜索という地道な展開だが、現在と過去、そこにエーレンデュルのアイデンティティをも絡めた人間ドラマの構築がお見事。勿論、ミステリーの妙もしっかりあるし、ラストシーンが醸す余韻も味わい深い。ローカルで陰鬱な世界観だが、漆黒の暗闇に射す一縷の光は読者の心を打つ。

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    2020年03月22日
  • 声

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    読み終わってレビューを読んで、あ、シリーズ物だったんだ、と知る。

    以前読んだ翻訳ミステリー大賞がかなり良かったので、引き続き購入。
    鎌谷悠希の「少年ノート」という漫画をふいに思い出した。
    最終話まで読んでいないのだけど、音の描き方が素晴らしくて、芸術だなーと思わせる作品です。
    その中に登場するボーイソプラノ達を、この小説のグドロイグルに重ね合わせた。

    グドロイグルの声が持つ稀有な美しさ。
    けれど、それは父親の管理下だからこそ発揮され、変声期を迎えたことで貶められ、果ては家族としての居場所を失ってしまう。
    そんなグドロイグルの死を追う警察官エーレンデュルにも、家族としての居場所を求める娘エヴ

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    2019年01月27日
  • 声

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    孤独な生活を送っていたドアマンがホテルの地下室で惨殺される。
    かつて男は、美しい歌声で人々を魅了したことがあった。だが、避けて通ることのできない変声のため、スポットライトを浴びた初舞台で、一瞬にして「ただの少年」へと変わったのだった。厳しく指導し息子に期待を懸けていた父親。失望と嘲笑、果ての転落。以降の人生はもはや「余生」に過ぎなかった。人々との関係を絶ち、人畜無害となっていた男を殺害した動機とは何か。レイキャヴィク警察の捜査官エーレンデュルは、私生活でのトラブルを抱えつつも、濁りきった事件の底に沈殿する鍵を求めて、再び水中深くへと潜り込んでいく。

    インドリダソン翻訳第三弾。「家族」を主題と

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    2018年08月23日
  • 声

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    ネタバレ

    シリーズものの3作目だということを知らずに買ってみた。
    そのせいなのかどうなのか、主要な登場人物のキャラクターが序盤の会話や描写からイマイチつかみにくい。
    根底にある文化の違いという側面を置いといたとしても、訳文にはもう少しローカライズ的な発想があってもいいのでは、と思った。
    家族とは、と読者に問いを投げ掛けつつ展開されていくプロットは練り上げられており、読み応えがあった。

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    2018年07月20日
  • 声

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    うーむ。読み始めから、雰囲気が暗いなあ、と。この作家さんの作品は全てそんな感じですが。誰も救われないまま、事件が解決して終わったという感じ。明るい要素が無さすぎるのも、読み進めるのがつらくて、ああ終わってほっとした。

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    2018年05月26日
  • 声

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    4月-1。3.5点。
    ホテルのドアマンが、ホテルの地下室で殺害される。
    少年時代、ソプラノ歌手だった被害者。

    哀しい人生。この作家、事件と言うよりは被害者の人生の描き方が珠玉。背景が哀しく、はまれる。

    次作も期待。

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    2018年04月07日
  • 声

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    アーナルデュル・インドリダソン『声』創元推理文庫。

    シリーズ第5作で、邦訳作品としては第3作。事件に面白味がある訳でもなく、展開が静か過ぎて好みではなかった。

    クリスマスシーズンのホテルの地下で、元ドアマンだった男がサンタクロースの扮装でめった刺しにされた。捜査官・エーレンデュルは捜査を進めるうちに被害者の驚愕の過去に触れていく。

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    2018年02月04日