小坂恵理のレビュー一覧

  • 予測マシンの世紀 AIが駆動する新たな経済

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    AI=予測マシンとし、いま起こってるAIの急速な発展・普及を的確に表現している。「予測コストを下げる」のがまさにAIの役割であり、その基となる膨大なデジタルデータを収集するのがIoTだ。AI+IoTが予測と決断を迅速化し質を向上させると考えればGAFAやアリババ、バイドゥの数々の取組みの戦略が見えてくる。本書内の技術動向と豊富な事例はいずれも興味深いが、特に医療画像診断のスタートアップが「結論」ではなく「予測」を提供し「判断」は人間に委ねるという境界整理は面白い。技術的限界ではなく法規制や役割分担と考えると、これから様々な産業でAIが普及し同等な境界整理が行われることだろう。

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    2019年05月10日
  • 予測マシンの世紀 AIが駆動する新たな経済

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    データは新しい石油と呼ばれる。
    入力データ、訓練データ、フィードバックデータが必要。
    長期的な投資が必要。
    効果とリスクにトレードオフの関係あり。

    経験は、AIでも人でも、大きな価値を持つ。

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    2019年02月27日
  • 平均思考は捨てなさい──出る杭を伸ばす個の科学

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    ・才能にはバラツキがあるとして、画一的な評価をやめたグーグルやマイクロソフトの事例が興味深い。特にグーグルは具体的な項目を洗って調べており、説得力があった。

    ・個人は、特性心理学・状況心理学、いずれか一つではなく、複合的な要因で形作られるという当たり前のようで、偏っていた思考がわかった。

    ・「あなたは正直、不正直」では、誰もが一貫性を持っておらず、状況によって変わる事がわかった。

    ・「才能は特別なコンテクストで発揮される」でも、似たような事が書いてあり、その通りだと感じた。

    いずれも思い込みと事実が実は異なっているということに、はっと気付かされた。

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    2018年02月20日
  • 貨幣の「新」世界史 ハンムラビ法典からビットコインまで

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    人類が誕生してから我々は800世代目にあたる。
    火を使って肉食ができるようになって胃袋は小さくなった。食料を保存できるようになった。

    認知バイアス(ヒューリスティック)によって合理的行動仮説は崩される。利用可能性ヒューリスティック、スキルの錯覚、損失回避、貨幣錯覚。

    イギリスからアメリカに渡った人の大半は債務者で、債権者から逃れるために船に乗った。

    金属主義者=ハードマネー。物々交換によって貨幣が生まれた。
    表券主義者=ソフトマネー。債務や信用供与の手段として生まれた。金の裏付けがない。

    ヤップ島のフエ。遠くの石灰岩の島から切り出してきたもの。海に沈んでも貨幣として流通した。

    古代の

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    2018年02月11日
  • 貨幣の「新」世界史 ハンムラビ法典からビットコインまで

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    オススメできる。この本を通して、1)お金について考えるべき観点を多く得られる、2)歴史を通してお金というものを全体的に見る事ができる。それによって、お金とは一体何なのか、人間にとってそれが何を意味しているのか、深く考えるキッカケになる。今我々が接しているお金の形が全てではなく、絶えず変化している。これからのお金というものを考える礎になると思う。

    ただし、一部説明が不足している(あるいはコンテキストが必要とされており難しい)部分はある。正確に理解しながら読み進めるには時間がかかるかもしれない。また、何か明快な「答え」を探しているのであれば、それは自分で考える必要があるだろう。

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    2017年12月30日
  • 平均思考は捨てなさい──出る杭を伸ばす個の科学

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    現代社会は数値化し、テイラー主義のように平均的な人間像を設定することで働き方や評価の仕方を効率化してきた。それはそれでよかったのだが、様々な人が平均にフィットせず能力を育成できず発揮できない状況も生じている。
    実際知力でも色々な種類読解力、計算力などに分けられるがそれぞれの相関は人が考えるほど高くなく、一つのテストでその人のテストが計れるわけでもなく、またコンテクストによって現出する性格や能力も全然違ってくるのである。

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    2017年08月04日
  • 貨幣の「新」世界史 ハンムラビ法典からビットコインまで

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    もう1週間経過しましたが、先日行われた英国でのEU脱退を問う国民投票がありました。当日(2016.6.24)オフィスで仕事していましたが、同僚からの中間結果を聞いて、事前情報との相違に驚きました。あっという間に確定情報となり、その前後から為替がものすごい勢いで動き出して、円がドルに対して1日で4円程度動いたのを記憶しています。貨幣の価値というのは、ニュース一つでこのように大きく変わるのだと実感できた貴重な一日でした。

    この本には貨幣という観点から見た世界史が、カビール氏によって解説されています。貨幣の本質とは「債務」を明確にしたもの、というのは簡潔かつ明確な文言でした。これを満たすのであれば

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    2016年07月03日
  • オリバー・ストーンが語る もうひとつのアメリカ史2 ケネディと世界存亡の危機

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    フランクリン・ルーズベルト大統領時代の1941年1月から45年1月まで副大統領であったヘンリー・ウォレスを忘れてはいけない。その後商務長官となっても核兵器廃絶と東西対立回避のために孤軍奮闘する。
    1946年4月ニューヨーク市庁舎での演説から。
    「私は4年前にアメリカの世紀を否定しました。そして今日、さらに力を込めて、アングロサクソンの世紀を否定します。世界中の市井の人々は、啓蒙されたアングロサクソンの原爆によって庇護されるとしても、帝国主義の再興を許容しないでしょう。英語を話す人々の使命は世界に奉仕することであり、世界を支配することではないのです。」
    もし、ルーズベルト大統領が死んだ時、副大統

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    2016年03月06日
  • キラー・クエスチョン 常識の壁を超え、イノベーションを生み出す質問のシステム

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    実際に売るモノがあって、それが実用向けの人に向けた業界の人向けの内容が大半。
    主に企画会議等に顔を出すような立場の人向け。
    事例は豊富で、読み物としても楽しめる要素はある。

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    2015年11月24日
  • オリバー・ストーンが語る もうひとつのアメリカ史2 ケネディと世界存亡の危機

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    ネタバレ

    アメリカの別の視点からの歴史、2巻目。東南アジアや南米の人々の歴史が、第二次世界大戦とその後に、アメリカの政治家達による軽視や自己保身によって振り回された様子が書かれてあります。かなり気分の悪くなる内容でした。あまりに極端な内容なので全部を鵜呑みにするわけにはいかないと思いますが、一面に本当もあるのでしょう。
    自分自身も、他人に対する軽視や自己保身によって、周囲に迷惑を掛けていることが無いか。またそういう人間になりたくないと反面教師にするためには、読んでおいて良かったと思える本です。

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    2013年12月24日
  • 魚の耳で海を聴く

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    ●海洋生物が発する音を主体に研究する海洋生物音響学の本。
    ●本書の前半は、人類が海洋生物の発する音を広く知るまでの歴史ーー敵潜水艦を探る軍事研究が発端。次にイルカ・クジラなどの海洋哺乳類のコミュニケーションについて、後半は人類の活動によって発生する音が、海洋生物に与える深刻な影響について解説している。魚も鳴き声を発して、コミュニケーションをとる。まず、この事実に驚いた。深遠なる海、その中は、賑やかな世界が広がっているという新たな理解を与えてくれた本である。

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    2025年11月16日
  • オリバー・ストーンが語る もうひとつのアメリカ史2 ケネディと世界存亡の危機

    sun

    購入済み

    2巻目

    2巻目では、冷戦の初期からキューバ危機、そしてケネディ政権の政策やその後のジョンソン・ニクソン政権下でのベトナム戦争までを詳細に取り上げており、特に、キューバ危機を中心にケネディのリーダーシップとその背景にある歴史的文脈が非常に詳しく描かれている。ストーンはケネディにかなりの比重を置いており、その決断や政策が世界の平和にどのように影響を与えたかを掘り下げ、ケネディの歴史的役割を再評価するうえでの新たな視点を示している。

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    2025年02月15日
  • AI経済の勝者

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    現在、AIを活用して何が起きているか、何が起きようとしているかが語られている。
    読むなら今しかない本。

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    2025年02月08日
  • 平均思考は捨てなさい──出る杭を伸ばす個の科学

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    ネタバレ

    平均は数値として計算できるが、平均的な身体のサイズの人はいない。同様に平均的な才能や知性や性格、も存在しない。
    平均信奉はテイラー主義が由来。
    マイクロソフトはスタッフランキングで失敗した。社員に多様な才能があることを見逃し、ひとつの尺度で測定した。官僚的組織になる。
    太って背の低い人と痩せてて背の高い人、どちらを大きい人と呼ぶか。答えられない。
    新入生の知能テストは、テスト間での相関はない。学業成績と知能テストも同じ。卒業後の仕事の実績と学業成績にも相関はない。
    グーグルは社員の実績に相関がある変数は見つけられなかった。
    履歴書不要の採用プログラムで実際にプログラムを教えて採用を決定すると、

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    2024年05月23日
  • 計測の科学

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    数値を測ることを巡る様々な事柄。

    測ること、基準、単位を科学的に決定していくことを探る内容かと思ったらちょっと違った。もちろんそんな話もあるが、単位、計測が、政治であり文化であり、統治の方法、抵抗の歴史であった。

    「科学」という日本語のタイトルはイマイチかな。
    ジャーナリストのエッセイだわ。

    本の1番のイベントは、重さの基準、キログラム原器を廃して、プランクに基づく定義の決定だろう。

    だがその後に挿入されるのが、数字、統計と結びつく管理社会。

    本の構成としてはちょっと余計かと思う。

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    2024年04月21日
  • 人を動かすルールをつくる――行動法学の冒険

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    行動法学という言葉が気になり手に取った本。
    本が主張したい内容は、P261~P267に凝縮している。個人的に賛成したくない記述もあったが、書いてある内容には頷く箇所が多い。
    常に自分自身に問いかける訓練。


    以下、メモ。

    『処罰が犯罪を抑止するためには、確実性を高めるだけでは十分ではない。確実性の高さを人々が認識することも必要になる。』
    P45:処罰への誤解

    『刑事処罰のケースと同じく、不法行為責任においても、重要なのは制度の厳しさではなく確実性である。~中略~ 厳罰で臨む方針を改め、危害を加えたら確実に損害賠償が請求される環境を整えるべきだ。』
    P62:必要なのは、アメ、ムチ、それとも

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    2024年02月04日
  • 平均思考は捨てなさい──出る杭を伸ばす個の科学

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    平均思考は自分の可能性を潰している事を本書は教えてくれた。
    平均を目指してそれより上だと安心する事が不毛であり自分の全体像が見えていないのだろう。
    平均と比べて一喜一憂するのではなく自分には何が出来て不得意なのかに注目して特性を上手く活かして生きていきたい。
    平均という呪縛は根強い観念だが徐々に解き放たれていきたい。

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    2022年08月09日
  • 地球を滅ぼす炭酸飲料

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    1.なぜ炭酸飲料が地球を滅ぼすのか気になったので読みました。

    2.効率がよくなり、自然の消費量が減るかと思いきや、事実は異なりました。増える人口に対応せねばとばかりに過剰な生産、大量廃棄が当たり前になって世界の実情を取り上げています。私たちは生活してるだけで環境に害を与えております。また、綺麗なモノを求める欲求が強まったことや過剰な糖分摂取によって地球とともに自分の身体も破壊しております。このことについて警鐘を鳴らし、自身で見つめ直すきっかけを与えてくれる一冊となってます。

    3.炭酸飲料を作る過程で多くの二酸化炭素を排出するとともに、人間の体に悪影響だけを及ぼします。だから、炭酸飲料が地球

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    2022年02月18日
  • 平均思考は捨てなさい──出る杭を伸ばす個の科学

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    "平均"の値を出した時、実際にその平均にぴたりと当てはまる人は100人いてもほんの1,2人存在するかしないかのレベルだという。これは面白い。平均についての概念が変わった。平均年収、というのも全然平均ではない。

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    2021年10月05日
  • 地球を滅ぼす炭酸飲料

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    和文タイトルが飛躍している。一般的に環境問題に関わる生産活動や行動について分かりやすく紹介※原題が「The Story of More」

    【感想】
     炭酸飲料を悪者にしている本ではない。人口増加、食糧生産システム、化石燃料によるエネルギー利用がいかに環境に影響を与え、深刻な影響を及ぼしているかを語っている本。対象読者としては環境問題への初学者。「環境問題って何?」「何が環境にとって悪いことなの?」というような、環境問題へ関心が高まり始めた人には興味深く読めるだろう。翻訳も結構いいし、ウィットにも富んでいる。
     ただ、大学で環境経済学を専攻した私にとっては、既知の内容が多かった。このような環境

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    2021年08月07日