小坂恵理のレビュー一覧

  • オリバー・ストーンが語る もうひとつのアメリカ史2 ケネディと世界存亡の危機

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    2巻目。第二次世界大戦後、米ソ冷戦、朝鮮戦争、赤狩り、ベトナム戦争、カンボジア内戦、チリのクーデター、沖縄返還、ウォーターゲートまでの裏話。米国は、あらゆる戦争で核兵器を使いたがっていたのと、民主的な政権でも米国企業に害のある政権は排除するのにCIAが大活躍したのと、とにかく危ない賭けをしてでも自国の利益最優先で動いていたことがよくわかります。むしろソ連を始めとする敵対国の方が冷静に見える。

    通勤電車で読むには重過ぎ。

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    2013年07月16日
  • 魚の耳で海を聴く

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    海のなかの動物の出す音とそれに対する人間由来の音の迷惑と人の音を減らすべしという主張なのだが、前半がともかく楽しかった。自分たちでは聞けないものを機械を使い聞く。知らなかった豊穣な世界が開ける。人の音を減らすのは難しいと言うけど可能なのだと著者は考えている

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    2025年08月20日
  • 計測の科学

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    かなり読むのが難しいけど楽しめました!
    キログラムとは何か、メートルとは何かをいろいろ考えさせられました!

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    2025年03月26日
  • 予測マシンの世紀 AIが駆動する新たな経済

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    最近、ChatGPTや画像生成AIなどがめまぐるしい勢いで進化し、将来は頭脳労働までもAIに奪われるのではないかという不安が高まっている。だが本書は、AIを労働代替の脅威ではなく、予測にかかるコストを劇的に下げる存在として捉え、そのインパクトをビジネス視点で冷静に分析している。予測が安価かつ高精度になるほど、組織の競争力は意思決定の質に移行し、人間の判断がますます重要になるという指摘は示唆に富み、希望が持てる。経営戦略の観点でも、AIが生み出す情報をどこまで活用し、どう組織全体を変革するかが大きな鍵となる。恐れよりもチャンスとしてのAI活用に焦点を当て、人間がどこで価値を発揮するかを鮮明に示し

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    2025年02月26日
  • 計測の科学

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    思う事が沢山ありすぎて文章にならない。

    脳のリソースを使わない様にするためにはバチバチに規則に縛られるのが良い。計測、数値化できる事によって規則が定量化される。
    バイアスすらも統計データなどの数字によって左右される。
    再現性を求めるとやはり精緻な尺度が必要。

    その計測の歴史を見てみると、「制度(計測)のハック」とその対策だよなぁ。
    現在でも制度のハックは合法だし、知らないのが悪い、やらないのが悪いと言う風潮まである。
     
    「いたちごっこ」と纏められるウイルス、ピッキング、落書き…があるからこそ抑止の為の技術が発展しはするけど、知らず知らずCPUのリソースにウイルス駆除ソフトの負担があるみた

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    2024年08月16日
  • 計測の科学

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    2024-06-28
    計測という人類が手にしたツールが、世界を縮小する力を得て、ひいては認識自体にまで影響を与えるさままで描き出した名著。結局、人は信じたいものしか信じないし、自分が信じるものを他人に信じさせるためにその労力の大半を費やしてきたのだなあ。
    しかし、キログラム元基が2018年まで使われていたとは知らなかった。

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    2024年06月28日
  • 観察の力

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    観察力
    世の中、コンピュータ化し始めた時代から現代の生成AIに至まで、ビックデータが基礎となりあらゆる業界での結果・予測が報告される。そのビックデータはそもそも人がどこかの情報をインプット作成したものであり、その人の思考目的に合わせ創造したものである。データによっては「犯罪」で生成AIは人種差別化した人物を犯人と仮定する場合もある。所謂データを信じるあまり真相、真実が隠れ、予測結果が狂ってしまうことさえあるという事だ。その為には現実をしっかり「観察力」目で、耳で確かめ人的判断が重要でかつ不可欠となる、という事だ。

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    2024年06月01日
  • 計測の科学

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    度量衡の統一が商業的、政治的、科学的にも重要なのは理解できる。メートルやキログラム、秒がどのように定義されたのか、その必要性や背後にある政治的な話まで含めて解説している。なんとなく知っていることもあるが、詳細を知れたのが良い。度量衡は全世界で統一されるのが望ましいが、米国などはまだ完全にメートルなどの単位に移行しきれていない現状がある。英国のEU離脱が取り扱う単位にまで影響を及ぼしたことが驚きであるとともに自然発生的に便利に使えている単位が根付いている現状も分かった。では、どうすればグローバルで日常生活を含めて度量衡統一ができるのかの考察がなかったのが残念なところだ。

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    2024年05月06日
  • 暴力のエスノグラフィー――産業化された屠殺と視界の政治

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    権力による暴力がどのように監視・隔離されて社会の中に存在しうるのか、ということを知りたくて読んだ。
    そしたら冒頭いっぱつめから屠殺場の事細かな工程と見取り図が出てきて、出鼻を挫かれた。私は屠殺反対論者としてこの本を読むのではないんだ…。

    だが、読み進めていくと、作業工程がどのように分断されているのかがよくわかるし、それゆえ死への一撃を食らわせる担当者以外は屠殺に加担している意識がとても低くなってしまうメカニズムもよく描かれていて興味深かった。
    フーコーをちゃんと読めば、この辺の論理をもっとクリアに理解できるのだろうなと思う。
    今の私のレベルではざっくりレベルの理解。

    そして、自分がこの本を

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    2023年11月06日
  • 平均思考は捨てなさい──出る杭を伸ばす個の科学

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    「〇〇は捨てなさい」的なタイトルはあまり好きじゃないけど、本書はとても気になったので購入してみた。

    しょっぱなから出てきた空軍のコックピット問題についての記述は、私の中で大ヒットだった「多様性の科学」でも出てきたやつだったので、かなり期待して読み始めた。

    まず、平均というものが社会に出てきて、多用されるようになった歴史から。とても興味深かった。私にとって、「平均」は「平均」であって、「平均」についてそれ以上のこともそれ以下のことも考えたことがなかったので、「平均」が登場したころの「平均が完璧である」という考え方には逆に新鮮さを感じた。平均な人間が問題のない人間であって、そこから外れると劣っ

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    2023年02月09日
  • 平均思考は捨てなさい──出る杭を伸ばす個の科学

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    いまのところ今年いちばん面白かった本。タイトルが軽薄なビジネス書のように思われるが、出典明示度が高く骨太。原題はTHE END OF AVERAGE How We Succeed in a World that Values Samenessなのでビジネス書感はある。単純な平均だけでは物事は測れない、環境(コンテクスト)で事象の起こりやすさが変わる。そもそも平均して人間の特質を評価しようとすること自体が発明であり、企業が利益を追うことに適合していたのでそのまま広く使われるようになった。学習においての偏差値が使われるのも、差を見出したいからであってそれが本質かどうかは別の問題である。テストの成績

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    2023年01月23日
  • 極限大地

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    ネタバレ

    この本のテーマは3つ。
    1。手付かずの荒地(Wilerness)があることの重要性について。
    2。9億年以上の前も現在と同じように大陸の移動を説明できるのであろうか?
    3。人の感覚は信じていいのか。
    である。
    1。については建物を建て、道路を舗装し、森林をきりひららき、海岸を御願することにより自然の営みを離れて生きるようになった私たちには、だれも何を手をつけていないそのままの自然なんて存在価値がないようにおもわれるが、それは違うという。数十億年という地殻変動の影響下で我々はいきており、謙虚に自然に耳をかたむけるべきだと。
    2についてはこの本の調査で初めて明らかになったようだ。グリーランドにかつ

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    2022年08月20日
  • 平均思考は捨てなさい──出る杭を伸ばす個の科学

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    ・人にはばらつきがある
    ・このバラツキの平均を取ったとしてもその平均に収まる人はいない
    ・個人を測ろう時平均値を使うのは全く意味のないこと

    というのがこの本の趣旨
    個人的にすごく共感できたのは、大切なのはまず自分がどういう人間かを知るということ。自分の嗜好にあった道を自分で選んで行った方が幸福度が高くなる。

    また参考になったのがマイクロソフト社もう採用していたスタック評価である。
    Microsoft 社は既にこのスタック評価を止めており、スタック評価を使っていた期間を失われた10年とまで言っている。

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    2022年02月09日
  • 地球を滅ぼす炭酸飲料

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    「気候変動への、私たちのこれから」
    殺人事件の犠牲者は世界で年間50万人、戦争による死者は5万人、
    自殺者は80万人、うちアメリカは5万人。
     病死は毎年人口75億の1%だが、50年前に比べ、貧困国の死亡率は半減した。
     200年前は都会に住む人は3%、今は半数。80年後、世界人口は100億人になる。

    肉の生産量3億トン
     50年前の3倍、50年前より少ない個体から。
     10億トンの穀物を人が食べるが、同じ量を家畜が食べ、1億トンの肉が手に入る。
    魚の半数が養殖
     1ポンド(450g)のサーモンを育てるには3ポンドの魚肉、
     そのために15ポンドの魚採餌。
     魚3000トンまでは食物連鎖は崩

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    2021年08月13日
  • ポール・ローマーと経済成長の謎

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    経済成長を「最適化」するという問題の定式化において、どのような数学モデルを用いるか、が現代のマクロ経済学理論の核心だ。しかし、おおかたの人が感じるように、物理学と異なり、社会モデルの数学的記述は、現実を制御するという問題に取り組む実務家にとって、どれほど役に立っているのかは疑問だ。高度な数学を駆使しつつも、政治哲学、あるいは倫理学のグルとしての信念が、現代のエース経済学者にはあるのだと思うが、彼らの作り出す理論やモデルは、現実世界の処方箋を、おそらく直接支えてはいない。コロナ蔓延のモデルとしての西浦モデルも同様であろう。

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    2021年04月04日
  • マーシャル・プラン――新世界秩序の誕生

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    ネタバレ

     欧州の共産主義化や全体主義化、社会主義化を阻止するため、米国は主導しマーシャル・プランを通じて欧州に資本供与することで欧州内の商業的なつながりを復活させた。今ではピンとこないが、各国の国内で共産党が草の根的な活動していた時代である。そして、西ドイツと欧州各国の繋がりを強化し西ドイツの市場経済を発展させた。
     一方、市場経済の発展を背景に、ドイツをめぐる米国とソ連の綱引きはNATO同盟とワルシャワ条約機構の対立となるが、東西ドイツの統一に向かう時代の流れがつくられ、1989年のベルリンの壁の崩壊、そしてワルシャワ条約機構の解体、そしてソ連の崩壊へとつながった。
     冷戦時の緊張感がよく伝わってく

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    2020年11月02日
  • 平均思考は捨てなさい──出る杭を伸ばす個の科学

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    意外と面白い。心理学のゴルトンについての個人情報もあるし、マシュマルテストについての育った環境での相違(すぐに食べないとなくなる施設で育った子供の行動)、性格について、教育、など、学生が卒論で役に立つ研究が多く掲載されていて、しかも文献で豊富である。

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    2020年05月27日
  • 平均思考は捨てなさい──出る杭を伸ばす個の科学

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    ネタバレ

    勝間和代さんのオススメで読んでみた。

    「平均的な人間像」は想像上のもので、存在するのは個性。この事実を受け入れることは、医学界における「細菌の発見」くらいのインパクトが有るという。医学は「細菌への対策」を出発点にすることで飛躍した。同様に平均は一旦置いて、個性重視(その人特有の力をいかに引き出すか?)の姿勢を貫くことが重要。

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    2022年01月18日
  • 予測マシンの世紀 AIが駆動する新たな経済

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    経済学者が書くAIの本。ソフトウェアエンジニアの書く本は少し読んだことがあるが、それとは違った今のAIの本質を示してくれる。

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    2019年09月24日
  • 予測マシンの世紀 AIが駆動する新たな経済

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    人間には様々なバイアスが潜んでいて、統計的にもの事を予測することがとても苦手てある。
    そこで、AIを予測するマシンと定義して、需要の予測や費用対効果の予測などを行えるこれからのビジネスに欠かせないものとして、人間とマシンの分業を提唱してます。
    また、ワークフローを「予測」、「入力」、「判断」、「訓練」、「行動」、「結果」、「フィードバック」七つに分解することで、AIの能力を最大限に引き出すことができるとして、「AIキャンバス」という思考ツールを紹介してます。
    終章では、生産性と分配、独占への懸念、プライバシー問題などが国家の課題として締めくくっている。
    主題はとても勉強になりますが、全体に冗長

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    2019年05月12日