吉田薫のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ノルウェーの警察小説、ヴィスティング警部シリーズのコールド・ケース・カルテット3作目。
今回は少し違う雰囲気で物語が始まる。2人の女性への暴行・殺人・死体遺棄の罪で服役中の男トム・ケルが、第3の犯罪を告白。自供の裏付けのため、刑務所から搬送し、死体を遺棄したという現場を確認させることになった。しかし、当日の警備を任されたヴィスティングやスティレルたちの目をすり抜け、共犯者アザー・ワンの手引きで、ケルはまんまと逃走してしまう。ケルはどこにいるのか、アザー・ワンとは果たして誰なのか。警備体制の不備を指摘され、内部調査の対象となったヴィスティングは苦しい立場に置かれ、自身も己のとった行動を自責する -
-
-
-
Posted by ブクログ
ネタバレ映画4作観ていて『キジ殺し』が過去の犯行も現在の犯行も1番理解できなかったのだけれど、原作を読んで評価が変わったのでまた観たくなりました。面白かったです。
こちらも復讐になるのだけれど、復讐者も過去には一緒になってやらかしてるのでうーんというのは拭えず。でもキミーの心情が丁寧に描かれるので映画よりは良いです。
特捜部Qの新メンバー・ローセはアサドと同じくらい突拍子もない。でもアサドもローセもかなり有能だし、これくらい濃いキャラでないとカールには対抗できないので良いです。カール、飛行機恐怖症だったのか…。
ラストの大立ち回り凄い、映画こんなんだったっけ?カールが物凄く病んで次作まで引きずってるの -
-
-
-
Posted by ブクログ
シリーズ第5段です。デンマーク警察の地下に掃き溜めの特捜部Qで、カールとアサド、ローセンの変わり者トリオが活躍する警察ミステリーです。
今回は、カメルーンへの政府開発援助を背景にした横領と、デンマークで不法滞在の窃盗グループが事件の柱です。
マルコは、窃盗団から逃亡する途中で偶然に埋められた死体を見つける。この発見がきっかけになり窃盗団リーダーのゾラの残虐さと、デンマークの政府と銀行の横領事件に繋がって行く。
今回も、意味不明な言動のアサドとカールの遣り取りは漫才チックで面白い。後半は場面が刻々と変化しアクションミステリーの様です。不法滞在者のマルコや横領犯の妻と娘に対する法や規 -
Posted by ブクログ
シリーズ4作目、デンマークの窓際刑事2人と変わり者アシスタントが地下の特捜部Q部屋で未解決事件に挑む物語りです。
時代設定は、2010年11月ですが25年前の1985年11月に妻の暗い過去がクアト・ヴァズによって暴かれたその晩に夫婦の乗った自動車が事故を起こし夫は即死、妻ニーデ・ローセンは生き延びた。ニーデは、結婚前に売春宿で働いていたが宿の女主人リタ・ニルセンが1987年に失踪しカールの有能なアシスタントで二重人格者のローセ・クヌスンが未解決事件として取り上げた。事件を見つけるのはいつもローセの仕事になっていた。
25年前には更にリタが失踪してからの2週間で5人が失踪し、全員がニー -
-
-
購入済み
綺麗事では済まない
漫画において、知的障害者は過剰に美化して描かれるものだが、本作にはそれがない。手のかかる、可愛くない妹…自分にもかつて知的障害のある弟が居たが、周囲が気遣って彼の行動を美化するのが本当に気持ち悪かった。過去形なのは、その知的障害者の身内が他界したからだ。
身内なので弟が他界した時は当然悲しかったが、年月が経つにつれてホッとしている。年々弱ってゆく親が、弟の面倒を看続けられたとは思えないのだ。生きていたら「頼むから死んでくれ」と思っていたかもしれない。
自分が結婚した時、弟に言われたことは
「子供が産まれても実家に連れて来ないでくれ。殺してしまうかもしれないから」
というゾッとす