真堂樹のレビュー一覧
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ネタバレ勝手に飛をおいて、敵の総本山である青龍屋敷に行ってしまったマクシミリアンを追って、飛もまた青龍屋敷までやってくる。
しかし、客人として呼ばれた訳でもない飛が中に入るのは容易ではない。
中に入る方法をいろいろ考えた飛だったが、そこにちょうど現れたのが、酔って男たちにいためつけられる酔熊。飛は、酔熊を助けると、青龍屋敷への道案内を頼む。
どうやら、酔熊は青龍の色街の男につてがあったようで、なんとか飛は単身屋敷にのりこむことに成功する。
一方、青龍である麗杏に、マクシミリアンは表向きは客人としてもてなされる。
宴席で酔ったふりをしたマクシミリアンは、その場で寝入ってしまうふりをする。
そして、みんなが油断した隙に、麗杏の偏愛する姉の雪蘭の部屋に行き、雪蘭を誘惑する。
翌朝、それが麗杏にばれ、麗杏は仕返しとばかりに飛をとらえることを決意する。
そんな感じで、いよいよイカれた二市の龍の争いになってきました。
どっちの愛情も歪んでいて、どっちもねじまがってるから、物事がややこしくなっていく。
でも、マクシミリアンが飛に吐いた最後の一言は、本当に重いと思いました。
何もかも皮肉というオブラートに包んでいたマクシミリアンが唯一漏らした「本音」とも言えるもののような気がしました。
何もかも、公平に愛することができる飛が、きっとマクシミリアンはちょっとばっかし憎いんだろうね。そして、飛の心を揺らして、かき乱したくなるんだ。
愛情って複雑なものだと思います。
今までのただの皮肉の応酬から、ちょっとばっかしマクシミリアンの本音が見え隠れする巻でした。
そしてここから、飛の心は乱され続ける幕開け。 -
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ネタバレ梅雪楼主人が注文し、青龍にある酒房街から送られてきた、花路の祝宴に使われるはずだった酒甕の中に、しびれ薬が混入されていた。
たまたまそれを飲んだ梅雪楼主人が被害に遭う。
同じ物がマクシミリアンの元にも送られており、花路全体を狙った物なのか、それとも、白龍か、花路を狙った物なのか? 飛は相手の狙いを探るために、孫を青龍へと向かわせることにする。
そんな時、敵であるはずの祥船屋敷から出てきたマクシミリアンを偶然、目撃してしまう。
不信を覚えた飛だったが、気まぐれなマクシミリアンのこと、深く追求せずにいた。
けれど、青龍へ旅立つ孫と燕を送り出した飛は、嫌な胸騒ぎを覚えて、マクシミリアンの部屋を訪ねる。ところが、マクシミリアンの姿はなかった。
なんとマクシミリアンは、祥船の船で青龍へと向かったというのである。
飛は、そんな気まぐれなマクシミリアンの後を追い、飛び乗った同じ船で、青龍へと赴くことになった。
一方、先に青龍へ向かっていた孫と燕は、怪しい男とのいざこざに巻き込まれて、孫が一味として捕らえられてしまう。
燕からそのことを知らされた飛は、なんとか孫を助け出そうとするが……
ご主人様の逆襲が始まりました。
朱龍に行くときに、飛に置き去りを食らわされたことをどうやら根に持っていたらしいマクシミリアンは、今度は敵の総本山に勝手に乗り込んで行くのに、飛を置き去りにしてしまうという仕返しを思いついたようです。
何、そのしょうもない仕返しw
結局、飛は、そんなマクシミリアンの協力も得ながら、なんとか孫を助け出すんですが。
無事に白龍市への帰途に着くと思われたマクシミリアンは、今度は、青龍のお屋敷に寄り道をするという始末。
まぁまぁまぁまぁ……。
なんてひどいご主人様!
どうやらマクシミリアンは思ったより飛が追いつくのが早かったことまで気に入らなかったようで、この巻では徹底的に置き去りにするようです。ひどい人……!
そして、置き去りにされたまま、次巻に突入。
続きがとっても気になる終わりです。
前巻までとは攻守が逆転した二人の話……とっても面白いです。 -
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ネタバレ前作で、樹林房へ直談判をしようと飛が向かった先は、女性領主を戴き、女性が商いを取り仕切る“女の街”である朱龍市。そこの材木商の樹林房を訪ねていった。
途中、足止めを食らった飛は一計を案じ、市街までの道案内をたまたま声をかけてきた男に頼むことにした。ところが、その男、悪質な木材商である材財房に雇われた男だった。
美貌を買われた飛は、いきなり屋敷の中へと閉じ込められる。
そこには、同じく捕らえられた少年・桃と、樹林房の身内である玲泉がいたのだった。
放っておけない飛は、二人を逃がそうと立ち回る。
首尾よく屋敷から逃げ出すことができたものの、追いかけてきた敵を、二人から引き離すために、飛は逃げ回るが、そこは地理に不慣れな朱龍で、飛は逃げ場を失いピンチを迎える。
そんな飛の窮地を救ったのは、白龍市にいるはずのマクシミリアンだった……
そんなわけで、離ればなれだった飛とマクシミリアンの再会編でした。
それとは別に、阿片窟の残党たちともまたまた再会。
今度は「花路」を名乗って、樹林房主人を殺してしまおうとしていたようです。
まぁ、そんなのは敵の数にも数えられやしないような雑魚なので、どうでもいいんですが。
なんとか樹林房主人を守って、商いの了解も得た飛だったけれど。
勝手に逃げ出したことを怒ったマクシミリアンに、せっかくもらっていた翡翠のピアスを投げ捨てられてしまう……まさに、夫婦の危機的状況。
そんな状態のままこの巻は終わります。
この二人に平和が来る日はくるのだろうか……? 多分、こないような気はしますが。
じれったい二人の関係はまだまだ終わりを迎えそうにありません。 -
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ネタバレ白龍市を内側から食いつぶそうとする祥船に対抗するために、飛は樹林房との取引を復活させたいと思っていた。
そう考えていたのは、花路だけでなく西海風も同じだった。
ちょうどその頃、西海風の李の弟分である燕が本土から戻ってきて、いきなり、祥船にいさかいを起こす。そして、そのことから燕自身が狙われることになる。
そんなこともあって、ますます、白龍に朱龍行きを迫るもののちっともマクシミリアンは朱龍まで出かけようとしない。
ついに、業を煮やした飛は、ある作戦を練って、マクシミリアンを半ば無理矢理朱龍へと連れ出すことにした。
宝玉の逆襲! って感じでしょうか。
一方的に押されっぱなしだった飛が、ついに動き始めました。
燕と西海風を巻き込んで、自分がまず朱龍に飛び込んで、マクシミリアンに追いかけさせようという作戦。
うわぁー。これが、愛されてる自信というやつですか?(微笑)
何のかんの言いながら、しっかりマクシミリアンの愛(?)は疑ってない飛なのでした(曲解かもしれませんが)。
相変わらず、ちっともいちゃいちゃしてくれない二人で、よそ見ばっかりしてる飛にマクシミリアンはイライラしっぱなしなんですが。
飛がマクシミリアンしかみてなかったら、追いかける気すらもなくしちゃいそうだよね、マクシミリアン……。まぁ、狂ったらそっと人知れず囲ってあやしたりしてそうではあるけれど……。
想像したら、それもそれで、ホラーですね。あー、怖い。 -
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ネタバレ『大龍』の死後、法外な値段で、木材の取引を独占している祥船。この状況をこのままにしておくわけにはいかず、夏の祭礼にかこつけて、朱龍市の材木商・樹林房をマクシミリアンは訪ねることになる。
しかし、ちょうどその頃、白龍市内で幽鬼騒動が持ち上がる。
どうやらそれは、龍の座を狙ってた亡くなったマクシミリアンの叔父貴の幽霊だというのである。
またも背後に『青龍』が絡んでいると見た飛たちは、騒動の黒幕を探し始めるが、実はその騒動に祥船の跡取りが関わっているようであることを突き止める。
ようやくうまいこと、マクシミリアンの腰を上げようとさせると、邪魔が入る……。
この場合、かわいそうなのは飛なのだろうか?
まぁ、一応、「行くことになる」とは書いたけど、本当にマクシミリアンが行くつもりだったのかどうかは、マクシミリアンしか知らないことだよね。マクシミリアンは、みんなが「行け」というと行かないへそ曲がりさんなので。
そして、儚げな面差しの千雲。
そのきれいな顔の奥で、何を考えているのだろうか?
李は千雲のことを今でもまだ、信じているようだけれど、ことさら千雲は自分のことを悪く見せようとする。なんだか、でもそこに無理が見えるように感じるのは、気のせいかな? とか、考えてしまいます。
本当の祥船……というより、千雲の狙いが何なのか、少しずつじれてきました。
優しすぎる飛の思いが、命取りにならないといい。 -
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ネタバレある日、マクシミリアンは雨に降られ、たまたま雨宿りをした軒先が、青龍に与しマクシミリアンに敵対する勢力である大船主・祥船だったことから、その家の中にわざわざ入り込んだ。
そこで、マクシミリアンは祥船の頭領・高浪とその跡継ぎ・千雲に会うが、そこでもう一人、青龍の懐刀である楽海の姿を見る。
そしてそこで、先代の龍である大龍に隠し子がいると聞いたマクシミリアンは危険を承知で西湖に出向いて行く。
一方、西湖で静養をしていた身重の春華はそこで仲良くなった絲恋を、マクシミリアンに引き合わせる。ところが、絲恋は「仇」と言いながらマクシミリアンに向かって切りかかっていった。
慌てて絲恋の後を追いかけるが、寸でのところで絲恋の仲間と思われる人間の横やりが入り、取り逃がしてしまう。一行は今度は、そのいなくなった絲恋の後を追っていくが……。
ちょっぴり運命の数奇な歯車が回り始めます。
相変わらず、皮肉の応酬で二人はちっとも甘くないですが、それで根をあげる人は先に読まないことをお勧めするような話です。
これから先もちっとも甘くないですよ。
ただ、物語は徐々に複雑怪奇な模様を呈してきます。
そして、脇役ではありますが、報われない恋をした二人が今回の物語には関わってくるんですが……つらくて、悲しくて。
でも、マクシミリアンは散々ひどいことを言うくせに、最後は結局優しいんですよね。
ちゃんと絲恋を白龍屋敷の一角に住まわせたりするんだもん。このわかりにくいけど、確かな優しさに対して、飛はもうちょっと理解を示してあげてもいいと思うんだ。
と、ちょっと飛に厳しいことを言ってみたり。
飛の真綿で包むような辛いことは全部背負ってくれるような優しさも確かにあると思うんだけど、そうじゃない物が大事なこともきっとあるんだよね。と、最近は思います。
個人的に、マクシミリアンのこの微妙にわかりにくくて素直じゃない愛情表現にきゅんきゅんできる人にはお勧め。
でも、このもどかしさにいらいらする人にはお勧めできない小説だと思っています。
物語はいよいよ佳境。
今は「青」と「白」だけで描かれていた物語に、今度の話からは「朱」が参戦してきます。