開始:20061220、完了:20061220
リンクアンドモチベーション社のコンセプトを説明した内容だ。ラダー効果やオプション効果、などモチベーションを高める上でなるほどと思えるツールも紹介されている。以下気になった言葉。自分をアイカンパニーの経営者ととらえる。アイカンパニーが求められる理由、1寿命、2二極化、3IT化・ソフト化。「自分はこうしたい」という発想をもつ。リーダーシップのもう一つの前提はビジョン。借り物のビジョンに魂は入らない。人を動かす5つの力、1専門性、2人間性、3返報性(恩義を感じている人に借りを返す)、4一貫性(リーダーの一貫した態度に影響を受ける)、5恐怖心。リーダーがマネジメントする領域、環境、モチベーション、ルール、コミュニケーション。「切り捨てる」ことこそリーダーの役目。ビジネスにおける究極の成功法則は、「単一商品、大量販売」である。モチベーションファクターの要素、1企業の魅力、2上司の魅力、3職場の魅力。企業と個人が互いに選びあう関係。まずはリーダーがメンバーの声に耳を傾けることが重要。逆転の発想、1事業戦力のための人材、ではなく、人材力が事業戦略を決める、2入りたい人材を選ぶ、のではなく、採りたい人材を口説く、3会社に人材を入れる、のではなく人材のなかに会社を入れ続ける。エントリーマネジメントへの関与は様々な気づきを得るチャンス。だからエントリーマネジメントにはできるだけ多くのメンバーを参加させてメンバーの成長を促したい。またエントリーマネジメントに関わった人材はその後の企業変革の担い手、リーダーになる可能性が高い。なぜなら「人材の重要性」を最も強く自覚できる機会を経験したこと、そして応募者に語ったことを現実のものにしたいという欲求が、その人材の意欲を支えることになるからだ。人材の新陳代謝、やり方は二通り。一つは社員との拘束関係を強め、辞めにくい状況をつくること、そして成果の乏しい人材にだけ辞めてもらう、二つ目は、全員が辞めやすい環境をつくること、そして成果の高い人材をつなぎとめる。私は迷うことなく後者をすすめる。長年の経験から「関係の解消」のほうが「関係の構築」よりもはるかに大きなエネルギーを要するからである。辞めにくい会社をつくってローパフォーマーに関係の解消を迫るより、辞めやすい会社をつくってハイパフォーマーとの関係強化(モチベーション強化)を狙うほうが得策。「会社の辞め方」「会社側の送り出し方」で企業も個人もその器量が問われると思っている。お互いにとって「幸せな別れ」とするためには優れたリーダーシップが不可欠であるのは言うまでもないだろう。モチベーションの高さ=目標(報酬の魅力)×達成(獲得)の可能性。人間は誰しも「楽しく仕事をしたい」「意味の感じられる仕事がしたい」「誰かに期待されているという実感をもちながら仕事をしたい」「誰かに貢献できているという実感をもちたい」「尊敬できる人と一緒にがんばりたい」。ラダー効果、りんご→果物→食べ物、食べ物は重要、仕事を上位概念で捉えなおすことで意味を見出す。オプション効果、自己選択の機会を増やす、何かを「選ぶ」という行為はそれ自体モチベーションを向上させる。人は、自分で選んだものに対しては満足感、納得感が高く、自己責任の意識も自然と生じるものだ。これは、裏を返せば、人は「選べなかった」ものに対しては、満足感も納得感も得られず、責任意識も持ち得ないということになる。サンクス効果、貢献実感をもたせる。「顧客の声」「その部署の重要性」をリアルに伝えられる機会、職場内のお互いに対して感謝や労いの言葉を表明しあう機会などを定例化するのも一案である。スポットライト効果、個人が表彰される機会、名前を刻む機会を設ける。ロールプレイング効果、役割演技で視点を移動させる。「自分ではない誰かの役割、を疑似体験させることで、他者の視点を獲得させる。」ルールを通じて組織の考えやリーダーの意図を汲み取る。ルールを介して組織と間接的にコミュニケーションを行っている。退職金制度は、「組織としては社員の皆さんに長く勤めてほしいと思っています。そのため、給与は後払い的に年齢が高くなってからお支払いします。途中で退職することなど考えないでください」となる。その組織における「あるべき人材像」を伝える手段にもなる。ルールに関しても必要最小限の「あいまいさ」を意識的に残しておくことが大切。理想の状態を語り続ける。根気強く「あるべき姿」を訴え続け、小さな変革に光をあて、大きな潮流に育てる戦略的な思考をもち、変革を完遂する腹括りが必要だ。
どんな組織でもゼネラリストとスペシャリストが一定のバランスで並行することが望ましい。どちらか一方に偏ると組織が充分に機能しなくなる。四つの欲求特性、1ドライブ欲求、自力本願で力強くあることを望み、他者への依存を避けたい、成功を収めたい、人の上に抜きん出たいという達成支配型の欲求特性である、「勝・負」「敵・味方」に反応。「自分の権限や責任範囲が拡大すること」「組織を統括するようなポジション」である、リーダーはこのことを視野にいれて効果的な報酬の与え方を実践すべし、2ボランティア欲求、他者との強調を望み、周囲の期待に応えたい、人から愛されたい、人から感謝されたい、という貢献奉仕型、「善・悪」「愛・憎」に反応。「周囲からの感謝や励ましの声」「良好なチームワーク」「同僚との交流機会」など。「貢献実感」を提供することを心がけたい。3アナライズ欲求、客観的な視点をもつことを望み、あらゆる事象を分析的にとらえたい、複雑な物事を解明したい、そのために思考の鋭敏さを身につけたいという論理探求型の欲求特性、「真・偽」「優・劣」に反応。「新たな知識を獲得する機会」「自己成長の機会」「専門家からの指導」などが報酬。4クリエイト欲求、物事を感覚的にとらえようとし、自由な発想をもちたい、自分のアイデアを表現したい、個性的な存在でありたいという審美創造型の欲求特性、「美・醜」「好・嫌」に反応。「アイデアや視点に対する尊敬」や「個性の発揮機会」「自由な発想での変革を期待する」ことが最大のご褒美。人材ポートフォリオの視点をもつ。ルールマネジメント、ルールに隠されてる3つの罠、不透明性、非効率性、硬直性。想定できない環境要因などによって不透明性を完全には排除できない。あまりに複雑で詳細なルールをつくるとそれを運用するために効率の低下をまねく。ルールが環境にてきさなくなっても形骸化して残ってしまう。複雑なルールをつくるよりも信頼の創造に努める。評価する側とされる側に信頼関係がなければいくらすばらしいルールを導入しても疑心暗鬼が生まれるだけ。
リーダーがエネルギーを費やすべきは、組織内に「信頼を創造すること」「信頼を回復させること」。信頼は「約束」と「実行」の積み重ねによってしか築き上げることはできない。リーダーがメンバーに対して約束をすること、それを守ること。リーダーにとって最大の財産は信頼。お金やポストに替わる新しい報酬、コミュニケーション報酬。月給が今より一万円下がっても「自分が必要とされていると実感できる組織でがんばりたい」と思っている人は数え切れないほど存在する。「自分は期待されている」とか「この組織に必要とされているのだ」という実感をもたせることができるリーダーのコミュニケーションは彼らにとって3000円どころか一万円以上の価値があるに違いない。コミュニケーションを報酬としてとらえる。リーダーは「新たな言葉」にこだわるべき。新たな言葉とは独自のネーミング、独自の概念を生み出すことに他ならない。そして、それは、「独自の世界観」を構築することと同義。アクティブマイノリティになる。営業所の挨拶、20人中、みんな活気もどしたい、でも誰も挨拶しないからできない、所長がまずは大きな声で挨拶、これを一週間続ける。