飛浩隆のレビュー一覧

  • 象られた力

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    「デュオ」
    二転三転する圧巻の展開。ゾクゾクした。名無しは今どこにいるのだろう。サスペンスホラー風味で怖かった。
    「呪界のほとり」
    栗本薫みたい。ファンタジーっぽいSF。他の3つと比べると微妙。
    「夜と泥の」
    沼の戦いの描写が引き込まれる。美しい物語。これは好きだなあ。
    「象られた力」
    オチは不要な気がした。これはホラ話ですよ、ってわざわざ言われなくても分かっているわけで。発現のエンブレムのアイディアが秀逸で、図形が溢れ出すイメージに圧倒された。

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    2015年04月19日
  • 象られた力

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    (デュオは未読)
    どうも俺には難しい。
    表題作「象られた力」はのちの作品『廃園の天使』に繋がるような頽廃的・破滅的・官能的な展開を見せるが、しばしば視点の転換が行われるため話の筋を理解するのにいくらか難儀した。 時間のある時に一気読みした方が楽しめそう。
    通勤通学のおともには向かないかと。

    「呪界のほとり」
    展開が突飛すぎてわけがわからないが登場人物が織りなすコメディのような雰囲気が印象的な一作だった。

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    2013年10月28日
  • 象られた力

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    よくよく考えてみると、SFって実はあんまり読んだことないなー。ついていけるかなー、大丈夫かなー。と思っていたのですが、なにやらエレクトロニクス的な難しい単語が飛び交ったりだとかそんなことはなく、どちらからというとファンタジー要素の強い作品だったので読みやすく、そしてなんだか懐かしい気持ちになりました。
    小学生の頃、土曜日の昼下がり、ドラクエ3で友達の名前のキャラクターを作って世界を冒険していた時のことを思い出してしまうような、そんな感じ。ちょっと違うかもしれないけどまあ、大体そう。いつだって僕らは何かを懐かしんでいる。というか主にドラクエを懐かしんでいる。

    「デュオ」という、結合双生児が天才

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    2013年05月18日
  • ラギッド・ガール 廃園の天使II

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    毛細血管をやわやわと刺激されている気分。

    センチメンタルと緻密さとエログロが同居している。
    正直、好みだ

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    2014年01月07日
  • グラン・ヴァカンス 廃園の天使I

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    文章力に飲み込まれそうだ。
    私自身が文章を味わうというよりも、書かれた言葉が私の内を蹂躙し、駆け抜けていくような気さえする。
    苦痛と悦楽の坩堝。
    それは正反対のようで、実はごく近いものなのかもしれない。

    濃密な読書体験だった。
    しかしこれは人を選ぶな。

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    2014年01月07日
  • グラン・ヴァカンス 廃園の天使I

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    すごい。
    緻密に作られた世界を美しく残酷に崩壊させる、またその手法も表現も
    計算されつくした隙の無い文章・文法を使用。完璧としか…
    一見ありがちな設定なのかと油断させておきながら、
    気が付くとAIたちの深淵を覗く「罠」にこちらが嵌められていて、
    その一体感みたいなものが更に作品にのめり込ませる状態。
    息苦しい中に最期を求めてページを捲る手が止まりませんでした!
    「象られた力」を読んで、作者の美しい文章に魅せられましたが、
    長編一冊まるっと堪能できました。素晴らしい!

    続きはいつ出るのかなあ…

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    2012年12月08日
  • 象られた力

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    表題作がとにかく好みの設定すぎた。
    突如、忽然と消えてしまった星の遺産である図形言語。人の感情の動きを呼び覚ますエンブレム。その文様が数千個多重らせんに収められた高さ30センチの円柱形ダイヤモンド製の“エンブレム・ブック”。それを読み解くことで何が起こるのか…
    ああ、なんてときめく設定!
    それこそ(綴り違いだけれど)万華鏡のようにきらめく文様に翻弄されるようだった。

    「デュオ」はSF的でもあるが、ミステリやホラーっぽくもあり、張りつめられた緊張感を楽しんだ。

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    2012年09月22日
  • ラギッド・ガール 廃園の天使II

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     前作、グラン・ヴァカンスの続編。
    表題作はアンソロジーで先に読んでいたがいまいちピンとこなかった部分があった。だが前作のグラン・ヴァカンスを読んだあとではすっきりした。
    グラン・ヴァカンスの続き、別視点からの話なんだなと。あのVR世界の開発者や大途絶の原因の事件を描いている。

    いつもどおりの残酷な世界。思うにこのようなVR世界だと世界破滅ものが不自然ではない。んまあ現実世界以上に魅力的なものをもってこないと説得力がないが。
    箱庭世界で神として世界をコントロールしたい、徹底的に破壊したいのは人間としての業なのかと読後に考えた。
    VR技術として「似姿」という方法をもってくるのは非常にリアルだ。

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    2012年08月12日
  • ラギッド・ガール 廃園の天使II

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    スピンアウトもの、という範疇ではないのだけど、続編ものの短編集でここまで質が高いものはなかなかない。ほのめかす程度に物語が絡み合っている、そのさじ加減がたまらない。

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    2011年01月21日
  • グラン・ヴァカンス 廃園の天使I

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    2013
    再読

    9/28
    AIなのにビルドゥングスロマンを成り立たせたところに凄みと意義を感じる。
    ただし、「苦痛」の描写がかえって痛みを中和してしまった印象を受けた。
    適度な読みやすさを確保するためには仕方のないことかもしれない。

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    2013年07月03日
  • 象られた力

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    表題作を含む四編の中篇集。
    緻密で芸術的な表現は読んでいるとある種の酩酊感すら覚える。音楽や図形といった文字で表現する事の難しい事象を綿密に形容する本書は独特の風味を醸し出している。

    表題作である「象られた力」そのもののように、まるで文字が意思を持って力となって読者を圧倒する。それが先を読みたいという思いになって、読む手を進めさせられるような感じ。読後には、独特な、爽快感とも言うべき印象を与えてくれる。

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    2015年04月10日
  • 鹽津城

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    表題作の「鹽津城(しおつき)」を含む6編の短編集だが、各作品の長さはまちまち。
    作品ごとに描いている世界や設定は違うのだけれど、いずれも読んでいるとなんだかフワフワするような浮遊感を感じる文章であった。ストーリーがあるようなないような作品が多く、理解するというよりは感じるための文章なのかなと。
    その中でも「流下の日」はしっかりストーリーラインがあったため、個人的には一番面白いと感じた。

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    2025年02月27日
  • 零號琴

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    ある種のSFには共通する独特のユーモアセンスがありますよねぇ、これってなんなんだか。
    一部理解しきれていないところもある気がしますが、にしてもちょっと冗長な気がしたのですが個人の好みでしょうか…?
    あと、あれですよね。日朝リスペクトってことで合ってます笑?

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    2025年02月08日
  • 鹽津城

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    短編集。飛先生の書かれるゾワっとするような妙に嫌な感じがやはり好きだと思う。艶かしかったりグロテスクだったりするのに嫌らしくなく品がある文章にとてもあこがれる。突飛で不思議な展開や設定がまばたきする間にやってくる感じが、軽やかだ。
    「未の木」「ジュヴナイル」「鎭子」が好きでした。
    けど、表題作「鹽津城」は、いくつもの世界線?が入り混じりすぎて、読むのがわたしにとってすこし大変でした。

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    2025年01月11日
  • 自生の夢

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    「海の指」が個人的には一番読みやすく想像もしやすかったように思います。あとがき(ノート)を読んだら納得。横文字やオリジナルの単語についていくだけで必死になってしまうけど物語の世界の広さや奥深さに感嘆しました。文字や言葉で無限の世界が広がるのが小説の良さだなと改めて感じる。

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    2023年09月17日
  • ポリフォニック・イリュージョン 飛浩隆初期作品集

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    2023-09-04
    そういえば元になった単行本も持ってたする気がする。先に文庫読んじゃった…
    飛さんの文章は、なんというか、滲んでる。かっちりした描写も、ド派手な場面も、なんとなく滲んで見える。湿度が高いでも、ぼやけてるのでもなく、滲んでる。それが、心地よい。

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    2023年09月05日
  • 象られた力

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     誌のような文章が美しく巧みで、あたかも幻想小説のようなSF中短編集。文章に想像が追いつかず、画をイメージするのがなかなか難しいのですが、独特の世界感に引き込まれます。
     個人的に一番のお気に入りは「呪界のほとり」。冒険小説のようなわくわく感と、個性的で魅力あるキャラクターたちの軽妙なやりとり、想像を掻き立てられる情景描写。映画、それも実写やセル画アニメではなく、CGアニメで観てみたいなぁと不思議と思いました。

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    2023年08月30日
  • 零號琴 下

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    2023-04-17
    連載で読んでいたのとはかなり印象が違った。もちろん推敲されていることも大きいのだろうけど、一気読みすることでより祝祭感が際立ったように思う。
    モデルというか元ネタもじわじわ迫ってくる。言葉による幻惑を堪能した。

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    2023年04月18日
  • SFにさよならをいう方法 飛浩隆評論随筆集

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    作品紹介・あらすじ

    名作SF論から作家論、書評、エッセイ、自作を語る、対談、インタビュー、帯推薦文まで、日本SF大賞二冠作家・飛浩隆の貴重な非小説作品を網羅。単行本未収録作品も多数収録。

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    単行本で出版された「ポリフォニック・イリュージョン」の「評論集成」のパートを文庫化したもの。「ポリフォニック・イリュージョン」も買ったのだけれど積読状態で、先にこの文庫を読み終わってしまった。
    「評論随筆集」とあるように、ここには飛さんによる小説以外の文章が収められている。適度にユーモラスで、チラっと飛さんのパーソナルな生活様式とかが垣間見れて、それはそれで面白かったのだけれど、やはり小説と

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    2022年11月23日
  • 零號琴 上

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    短編集「自生の夢」で著者を知ったので、今作のようなエンタメSFに振り切った作品も守備範囲というのは意外だった。酔狂な大富豪と出会った主人公バディが、巨大楽器<美玉鐘>の奏でる秘曲<零號琴>を巡る騒動に巻き込まれていくという物語。劇的な展開を見せる第一部に続き、第二部と第三部では惑星<美縟>の歴史や文化を更に深掘りしていく。目に見えない【音】を可視化、立体化する文章表現、そして次々と飛び出す独自の用語や設定に己の想像力を試されている気分。某少女アニメのパロディがどう着地するのか見当もつかないが、いざ下巻へ。

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    2022年03月14日